シャーリーズ・セロン、南ア出身者として移民政策とジェンダー問題に言及「私たちは急速に後退している」

CTAOP主催のブロック・パーティーにて、シャーリーズ・セロン Presley Ann/Getty Images for CTAOP
CTAOP主催のブロック・パーティーにて、シャーリーズ・セロン Presley Ann/Getty Images for CTAOP
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俳優のシャーリーズ・セロンは、6月28日にロサンゼルスのユニバーサル・スタジオで自身の慈善団体「Charlize Theron Africa Outreach Project(CTAOP)」による第5回ブロック・パーティーを開催した。イベントの冒頭、セロンは「今の世界はまるで燃えているかのようだ」と語り、社会の現状に対する危機感を率直に表明した。

彼女は、「アメリカや世界各地で私たちは急速に後退している」と述べ、現在の移民政策について「傷つけられているのは犯罪者ではなく、家族だ」と強く批判した。また、女性の権利の後退や、クィアやトランスジェンダーの人々の存在が抹消されつつあること、そしてジェンダーに基づく暴力が増加している現状にも触れ、「これは単なる政策の問題ではなく、私たちの生活に深く関わる個人的な問題だ」と訴えた。

シャーリーズ・セロン自身も南アフリカ出身で、10代の頃にアメリカに移住した際、ビザの滞在期限を超過して国外退去処分を受けた経験がある。その後再入国を許可され、2007年にはアメリカ市民権を取得している。こうした背景から、移民や社会的弱者への支援に強い思いを抱いている。

さらに彼女は、外国からの援助が削減されたことで母国南アフリカのHIV・エイズ対策プログラムが停滞し、多くの命が失われている現状に深い憂慮を示した。「これは命に関わる重大な問題であり、胸が張り裂ける思いだ」と語った。

一方でセロンは「希望は確かに存在する」とも強調した。「私たちが声を上げ、団結し、支え合うことで現状を変えていくことができる」と述べ、「抵抗と正義、そしてお互いを思いやる心こそがCTAOPの原動力だ」と力を込めた。彼女は「すべての人が健康で安全に暮らせる権利を持っている」とし、すべての命の尊厳を訴えた。

イベントには映画『オールド・ガード2』の共演者であるキキ・レイン、ヘンリー・ゴールディング、マーワン・ケンザリも参加。セロンとレインは人気企画「Hot Ones」のライブ版に挑戦し、シンガーのレネー・ラップも2曲を披露して会場を盛り上げた。

CTAOPは2007年の設立以来、南アフリカの若者450万人以上に支援を届け、約1,500万ドル(約21億5800万円)を現地の団体に助成している。

 ※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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