ガル・ガドットが語る『白雪姫』の興行不振とイスラエル人としての孤独「これまで以上に複雑」

ガル・ガドット 写真:Regev D. Zarka
ガル・ガドット 写真:Regev D. Zarka
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ガル・ガドットが、ディズニー映画『白雪姫』(2025年)の興行的失敗について初めて言及し、共演者レイチェル・ゼグラーとの不仲報道を否定した。

「この映画の撮影は本当に楽しかったし、とても良い時間を過ごした」とガドットは木曜日(現地時間)に放送されたイスラエルのテレビ番組『The A Talks』出演時に語った。

ハリウッドにおける政治的圧力

レイチェル・ゼグラーと一緒に仕事をするのも楽しかった。私たちは笑い合い、会話をし、撮影を楽しんだ。公開前は、この作品が大ヒットすると確信していた。だが、10月7日の出来事が起き、その後はハリウッドに限らず様々な業界で、セレブや俳優、クリエイターたちに“反イスラエルの立場を表明せよ”という大きな圧力がかかるようになった。それは実際に起きたことである。私は常に、イスラエルの状況や現実について世界の人々に説明してきたし、これからもしていく。しかし最終的に、人々は自分自身で判断する。残念ながら、その影響が映画に大きく及び、興行的な失敗につながった。しかし、それが現実だ。上手くいくこともあれば、そうじゃないこともある」

Rachel Zegler and Gal Gadot at the premiere of Disney's 'Snow White' in Los Angeles.
『白雪姫』に出演している(左)レイチェル・ゼグラー、(右)ガル・ガドット 写真:THR.com

テレビ番組『The A Talks』とは

ガドットは、ケシェト12チャンネルで放送されているテレビ番組『The A Talks』にゲスト出演した。この番組は、フランスで生まれた「Les Rencontres du Papotin」を基にしており、監督オリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノ(『最強のふたり』(2011年)の共同監督)によって制作された。

各回では、著名人が自閉スペクトラム症(ASD)のある個性豊かなジャーナリストたちと対面し、遠慮のない率直かつ心のこもった質疑応答に臨む。

イスラエル版の司会は親友ロテム・セラ

オリジナル版は2022年からフランス2(テレビチャンネル)で放送されており、フランス大統領エマニュエル・マクロンやアカデミー賞受賞俳優マリオン・コティヤールといったゲストも登場している。

イスラエル版では、モデル出身の俳優でありテレビ司会者でもあるロテム・セラが司会を務めており、セラはガドットのもっとも親しい友人の1人である。

新作『ザ・ランナー(原題)』の撮影と孤独感

ワンダーウーマン』シリーズ(2017年、2020年)で知られるガル・ガドットは、数週間前に英国で新作アクションスリラー『ザ・ランナー(原題:The Runner)』の撮影を終えた後、家族とともにイスラエルで夏を過ごしている。

その撮影現場では、ガドットに対する抗議活動も行われていた。

ガル・ガドットと、夫のヤロン・ヴァルサノ 写真:Todd Williamson/NBC/NBCU Photo Bank via Getty Images
ガル・ガドットと、夫のヤロン・ヴァルサノ 写真:Todd Williamson/NBC/NBCU Photo Bank via Getty Images

「ロンドンで映画を撮影していた。夫のヤロンと2人の年長の娘はロサンゼルスに残り、私はロンドンで2人の年少の娘と一緒にいた。撮影はロンドン郊外で行われていたため、両親と保育士が娘たちの面倒を見てくれていた。あるとき、突然、強い孤独感に襲われた。撮影中には、反パレスチナの抗議者たちから標的とされ、個人的に攻撃を受けた。それは苦しくて、とても複雑で嫌な経験だった。ひとりぼっちだと感じた」

イスラエル滞在中の心境

イスラエル滞在中の現在の心境について問われたガドットは、
「ミサイル攻撃の警報や様々な出来事があるにもかかわらず、イスラエルにいるときがもっとも安全だと感じている。国外にいると、イスラエル人であることがこれまで以上に複雑になっている。イスラエルにいないとき、仕事でどこかに滞在しているときは、常にセキュリティの護衛が同行している」と語った。

2025年6月15日(日)イランによるイスラエルへの報復ミサイル攻撃 Wisam Hashlamoun/Anadolu via Getty Images
2025年6月15日(日)イランによるイスラエルへの報復ミサイル攻撃 Wisam Hashlamoun/Anadolu via Getty Images

ゴールデングローブ賞と黄色のリボン

さらにガドットは、2025年のゴールデングローブ賞授賞式のレッドカーペットで、ハマスにより10月7日以来ガザに拘束されている50人のイスラエル人拉致被害者との連帯を象徴する黄色のリボンを着用しなかった理由について説明した。この件は一部のイスラエル人を落胆させていた。

「私はイスラエル人であり、そのことを誇りに思っている。私は賞を授与するためにゴールデングローブ賞に招かれた。そして、そのような場面では多くのコラボレーションやブランドが関わっており、状況は非常に複雑である。仕事の場でリボンを着けることは適切ではないと感じた。今振り返れば、それは誤った判断だったかもしれない」

脳手術とキャリアの振り返り

ガドットはまた、2024年3月に受けた緊急の脳手術についても語った。この件については2024年12月に公表していた。

また、ガドットの出世作となった『ワンダーウーマン』について「主演であるにもかかわらず、共演者クリス・パインの方が私よりも高額なギャラを受け取っていた」と振り返り、さらにキャリアにおける最大の後悔は2009年にHBOのテレビシリーズ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』(2004~2011年)にゲスト出演したことだと明かした。

テレビシリーズ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』(2004~2011年)写真:Claudette Barius / Warner Bros. / Courtesy Everett Collection
テレビシリーズ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』(2004~2011年)写真:Claudette Barius / Warner Bros. / Courtesy Everett Collection

「『アントラージュ★オレたちのハリウッド』の撮影は大嫌いだった。まったく楽しくなかった」とガドットは述べた。「撮影現場で、ある男性が私に対して不適切な振る舞いをし、それに耐えきれなくなったため、私は途中で現場を去り、二度と戻って撮影を続けることはなかった」

俳優としての自己評価

自身が「良い俳優」であると思うかどうか問われたガドットは、
「私はかなりしっかりしているし、悪くないと思う。もちろん、私より才能がある人はいる。でも、私をキャスティングすればいい選択をしたことになる。なぜなら、私の最大の強みは努力を惜しまないこと、そしてどんなことがあっても立ち止まらないことだから。私はただ前に進み続ける」と答えた。

ガル・ガドット、現地時間3月18日 写真:Alberto E. Rodriguez/Getty Images for Disney
2025年3月18日(現地時間)、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームで自身の“星”授与式に臨むガル・ガドット 写真:Alberto E. Rodriguez/Getty Images for Disney

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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