『私たちの青い夏』インタビュー｜母親役キャストが語る最終回の真実と映画化への期待

※この記事には『私たちの青い夏』シーズン3最終回の重大なネタバレが含まれています。

Prime Videoで配信中の『私たちの青い夏』シーズン3では、ベリー（演：ローラ・タン）、ジェレマイア（演：ギャヴィン・カサレーニョ）、コンラッド（演：クリストファー・ブライニー）の三角関係が繰り広げられた。

その中で、ベリーの母親であるローレル役をジャッキー・チャン、コンラッドとジェレマイアの母親であるスザンナ役をレイチェル・ブランチャードが演じている。ローレルとスザンナは親友同士だ。スザンナはシーズン1と2の間にがんで亡くなってしまうが、コンラッドとジェレマイアのどちらかがベリーと結婚することを密かに望んでいた。その事実はシーズン3の最終話で明かされ、最終的にベリーはコンラッドと結ばれる。

チャンとブランチャードは米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに対し、同作の壮大なラストや、スザンナのメッセージの真意、そして若き日の母親同士を描く前日譚の可能性について語った。

シーズン3を終えた心境を母親役キャストが語る

――長年キャラクターを演じたシリーズが区切りを迎えましたが、どんな気持ちですか？　

ジャッキー・チャン：こうしてファンや仲間と共にパリで見届けることができ、とても幸運だと思います。以前のインタビューで、「まだ終わった感じがしない。みんなとまだ会っているし、まだ全話観ていないから」と答えましたが、ようやくフィナーレを迎えたと感じます。

レイチェル・ ブランチャード：パリで、しかもみんなと一緒に最終回を上映する経験は今までなかったので、特別な感じがします。

――スザンナはコンラッドがベリーに抱く気持ちを知っていましたが、ベリーとジェレマイアの関係についてどう思っていたのでしょうか？

ブランチャード：ベリーが結婚するには若すぎると思っていたでしょうね。でもスザンナは、息子たちとベリーが望むことなら、何でも応援していたと思います。『どんな犠牲を払ってでもコンラッドと結婚してほしい』とは思っていなかったでしょう。

――スザンナがコンラッドとジェレマイアの兄弟喧嘩を嫌がっていたのは間違いありません。シーズン3では彼女の墓前で2人が対立し、和解しますが、スザンナはどう思ったでしょうか？

ブランチャード：きっとがっかりしたでしょう。彼女は2人の関係をこんなに混乱させ、亀裂を生じさせるつもりはなかったはずです。彼女が望んでいたのは、みんなが互いに気遣うことだけだったのに、彼女のメッセージは少し誤解されてしまったのかもしれません。

――ジャッキーさん、ローレルがパリにいるベリーに会いに行かないのはなぜだと思いますか？ベリーは思ったより長く滞在していて、ローレルは明らかに寂しがっています。

チャン：ベリーは、きっと近況報告くらいはしていると思います。もし私だったら、パリ行っていたでしょうね（笑）。でもストーリーとしては、ベリーは自分が何者かを知り、パリジャンとしての自分を見つけるために、この時間が必要だったんです。母親がそばにおらず、一人でいることが彼女にとって重要だったと思います。

――ファンたちは、ベリーが最終回でローレル・ボブ（ローレルと同じボブヘア）になったと言っています。これについてジャッキーさんはどう思いますか？

チャン：まさか！そんなこと聞いていません（笑）。彼女はどんな髪型でも可愛いですよ。ローレルは「双子みたい！」って言うだろうし、ベリーは「うわ、やっぱり変えようかな」って思うでしょうね。

ローラ・タン、『私たちの青い夏』シーズン3より写真：Eddy Chen/Amazon Content Services

――シーズン1以来、スザンナは回想シーンにしか登場しませんが、今ではみんなを結びつける接着剤のような役割を果たしています。演じるのは難しかったですか？

ブランチャード：原作小説に基づいてストーリーが進むので、この展開になることは分かっていました。でも難しかったわけではなく、とても楽しかったです。しばらくは死ぬ間際の悲しくて重いシーンばかり撮影していましたが、それも重要なシーンでした。シーズン1のバーでのシーンも本当に好きでした。

――スザンナはベリーに対し、息子のどちらかと付き合うよう促しましたが、これは間違いだったと思いますか？特に最終話で、その行動がベリーのプレッシャーになっていたことが分かりますよね。

ブランチャード： スザンナは、それがベリーたちのプレッシャーになっていたかどうかを知りません。その後に起こる混乱や彼らが傷つくような出来事を知っていたら、違う言い方をしたと思います。でも、2人のどちらかとベリーが本当に望むなら、結ばれたことをスザンナも喜んだと思います。どんな犠牲を払ってでも、とは思っていなかったでしょう。

ギャヴィン・カサレーニョ、ローラ・タン、クリストファー・ブライニー、『私たちの青い夏』シーズン3より写真：Prime Video

――シーズン3の第10話でベリーの父親ジョンが胸焼けを起こした際、ファンは混乱しました。最終話でジョンが心臓発作を起こしてベリーが帰ってくるのではないかという説も出ましたよね。この説をどう思いましたか？

チャン：確かにそういう話は聞きました。ファンがこれほど熱中してくれて、いろいろな考察が飛び交うのはすばらしいことだと思いますが、その考えは予想外でした。

――最終話では、ローレルはジョンとアダム（スザンナの元夫）と良好な関係に見えます。子供が巣立った今、ローレルの今後はどうなると思いますか？アダムが提案した独身者向けのクルーズ旅行へ実際に行くかもしれませんね。

チャン：ローレルがクルーズ旅行に行くかどうかは分かりません（笑）。でも、彼女はさまざまな関係性を探ったり、恋愛関係だけでなく新しい友情を築いたり、できれば仕事でもっと高い目標を目指したいと思っているのではないでしょうか。この年齢でもまだまだ伸びしろがありますから。それに、ローレルたち3人は何十年も家族で暮らしてきたので、これからもずっと家族でいるでしょう。喧嘩や口論もありますが、3人はいつでも仲良く楽しい時間を過ごせると思います。