アリ・アスター監督最新作『エディントンへようこそ』東京国際映画祭ジャパンプレミア開催|河合優実も登壇
小さな町の選挙戦が全米を巻き込む“炎上スリラー”、アリ・アスター監督来日
第38回東京国際映画祭のガラセレクション部門に、アリ・アスター監督最新作『エディントンへようこそ』(原題:Eddington)が正式出品され、ジャパンプレミアが10月30日、丸の内ピカデリー2で開催された。アスター監督は前作『ボーはおそれている』以来2年ぶり、3度目の来日となる。

上映後の舞台挨拶には、監督のファン代表として女優・河合優実も登壇。河合は「日本の観客と作品がより深く繋がるよう、お手伝いに参りました」と挨拶し、作品への感想を述べた。
アスター監督は「今日は来てくれてありがとう。この映画は観客によって毎回反応が異なる。映画を楽しんでもらえたかな?」と観客に語りかけ、河合には「ぜひ一緒に映画を作りたい」と新作オファーの意欲を示した。河合も「夢が叶ってしまった」と顔を赤らめつつ喜びを語った。

ニューメキシコを舞台に、SNSと陰謀論が巻き起こす混乱
物語の舞台は2020年、ニューメキシコ州の架空の町エディントン。コロナ禍のロックダウンにより、住民たちの不満と不安は爆発寸前。保安官ジョー(演:ホアキン・フェニックス)は、野心家の市長テッド(演:ペドロ・パスカル)と小競り合いから市長選に立候補し、SNS上でフェイクニュースや憎悪が拡大していく。一方、ジョーの妻ルイーズ(演:エマ・ストーン)は、過激な動画配信者(演:オースティン・バトラー)の扇動に心を奪われ、陰謀論に傾倒していく。
アスター監督は「ニューメキシコは複雑な政治と人種間の歴史を持つ土地。今のアメリカを映す舞台として最適だ」と述べ、リアリティと寓話性を融合させた作品であることを強調した。

豪華キャストが集結、アスター作品史上最高のアンサンブル
主演は『ジョーカー』(2019年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックス。共演にはペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラーなど、アリ・アスター作品史上最も豪華なキャストが勢揃い。アスター監督はフェニックスを「映画を高め、挑戦状を突きつける人」と評し、俳優としての魅力を語った。

親日家アリ・アスター、今後の日本での撮影にも意欲
大の親日家として知られるアスター監督は「日本は世界で一番好き。日本で映画を作るために来日しているようなもの」と語り、日本での新作撮影への意欲を示した。
『エディントンへようこそ』は12月12日(金)より全国公開予定。SNSや陰謀論が交錯する現代社会を描いた、“炎上スリラー”として注目が集まる作品だ。
公開情報
- 公開日:2025年12月12日(金)
- 上映館:TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
- 監督・脚本:アリ・アスター
- 出演:ホアキン・フェニックス、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラー
- 配給:ハピネットファントム・スタジオ
- 原題:EDDINGTON
- 上映時間:148分/PG12
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