『てっぺんの向こうにあなたがいる』阪本順治監督、紫綬褒章を吉永小百合、佐藤浩市に祝福され感激! 「一生忘れない」
俳優の吉永小百合と佐藤浩市が10日、映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の大ヒット御礼舞台挨拶を東京・TOHOシネマズ日本橋で行い、阪本順治監督の紫綬褒章受章をサプライズで祝福した。
吉永小百合は阪本順治監督と2012年『北のカナリアたち』以来のタッグ。「これまでご自分の作りたいものを作られて、『せかいのおきく』のようなすばらしい作品を生み出されてきた。今回ご一緒できてとてもうれしいし、万歳という気持ちです」と称え、自宅のワインセラーから選んだシャトー・マルゴーの96年をプレゼントした。


一方の佐藤浩市は、阪本作品11本目。盟友といえる間柄だけに、「初めて会った時は、勲章をもらえる監督になるとは思ってもいなかった」と本音を吐露しつつ花束を贈った。
阪本監督は、「一報を聞いた時は耳を疑ったし、いまだに恐れ多い。個人ではなく、仲間で頂いたごほうびだと思っている」と感慨深げ。「このタイミングで頂けたのも、この映画に期待してくれているからかな。吉永さんも浩市くんもありがとう。一生忘れられない舞台あいさつになった」としみじみ話した。

『てっぺんの向こうにあなたがいる』は、女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した田部井淳子さんの半生を描く物語。スペインの第73回サン・セバスチャン国際映画祭に招待されたほか、第38回東京国際映画祭ではオープニングを飾った。
公開後に映画館で観賞したという吉永は、「監督が、サン・セバスチャンではお客さんが笑っていたとおっしゃっていました。日本のお客さんも、もうちょっと笑ってお父さん(佐藤)との掛け合いを楽しんでほしい」と笑顔でアピールした。
阪本監督は、「田部井さんは世界中の山を踏破しているし、登山家の方はリスペクトしている。その国その国の方たちに、時間がかかっても届けたい」と意欲。さらに、「家族の在り方、老年期の過ごし方、逆境との闘いも含めた人生の話でもある。戦争に加担していない、すべての人々に届いてほしい」と夢をはせた。
【動画】映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』予告篇
取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元
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