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新鋭・坂本悠花里監督の長編デビュー映画『白の花実』公開「年齢に関係なく届くと思う」と自信

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(左から)蒼戸虹子、美絽、池端杏慈、坂本悠花里監督、映画『白の花実』舞台挨拶にて
(左から)蒼戸虹子、美絽、池端杏慈、坂本悠花里監督 写真:The Hollywood Reporter Japan
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新鋭・坂本悠花里監督の長編映画デビュー作となる『白の花実』の公開記念舞台挨拶が27日、東京・新宿武蔵野館で行われた。

坂本監督は2019年のオムニバス映画『21世紀の女の子』の1編『reborn』で注目された。新作映画の『白の花実』は、「私にも思春期の悩みや葛藤があって、死について考えてしまう時期でもあったことから、結果的に死がテーマになった」という発想でオリジナル脚本を執筆した。

坂本悠花里監督、映画『白の花実』舞台挨拶にて
坂本悠花里監督 写真:The Hollywood Reporter Japan

寄宿学校に転校してきた主人公が、ルームメイトの自殺をきっかけに、生きることの意味を自らに問いかける物語だ。2025年9月のサン・セバスチャン国際映画祭のNew Directors部門のクロージング作品としてワールドプレミア上映された。

この日は出演の美絽、池端杏慈、蒼戸虹子とともに登壇し、サン・セバスチャンでの上映を「お客さんの息遣いまで聞こえるようで、一緒に映画を体感している雰囲気でした」と回想。そして、「大切な人を亡くすということは、年齢に関係なく届くと思う。人としてというテーマも扱っているので、そういう気持ちで見てほしい」と呼びかけた。

出演の3人は、劇中衣装の制服姿で登場。それぞれデザインが異なり、美絽は「ひらひらした襟が好き」、蒼戸は「タートルネックがお気に入り」、池端は「動いた時にフワッと揺れるバルーンスカートが好きで、テンションが上がります」とチャームポイントを明かした。

美絽、映画『白の花実』舞台挨拶にて
美絽 写真:The Hollywood Reporter Japan

3人は約半年間、ワークショップやダンスレッスンを積んで撮影に臨んだ。映画初出演で主演に抜てきされた美絽は、「杏慈ちゃんが最初からいろいろ話しかけてくれて、引っ張ってもらいました」と感謝。蒼戸は「私も美絽も人見知りで、初めて会った時は何もしゃべれなかったけれど、ワークショップを通して互いのことを知れて仲良くなれました」と振り返った。

美絽はさらに、「ダンスレッスンでは五感を大事にするという、表現の基礎を学べたような気がしています」と笑顔。「葛藤が繊細に描かれていて、学生時代を経験した方にはその頃の感情を思い出すきっかけに、学生の方や生や死に悩んでいる方の救いになったらうれしい」と真摯に語った。

取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元

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