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中村雅俊、初監督作『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶レポート!公開前夜は「心配で寝られなかった」――50年目に託したアツい思いを語る

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映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 左から田中健、岡田奈々、中村雅俊、秋野太作 写真:The Hollywood Reporter Japan
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1975年の放送開始から50年。昭和を代表する青春ドラマ『俺たちの旅』が、正統続編となる映画『五十年目の俺たちの旅』としてスクリーンに帰ってきた。全国公開を迎えた1月10日、東京・TOHOシネマズ日比谷で公開記念舞台挨拶が行われ、かつての“旅の仲間”が満席の客席を前に再集結した。

この日登壇したのは、カースケ役の中村雅俊、グズ六役の秋野太作、オメダ役の田中健、そしてオメダの妹・真弓役の岡田奈々。50年前のオリジナルキャストが一堂に会する、まさに記念碑的な舞台挨拶となった。

映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 左から田中健、岡田奈々、中村雅俊、秋野太作 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 左から田中健、岡田奈々、中村雅俊、秋野太作 写真:The Hollywood Reporter Japan

『俺たちの旅』50年──青春は終わらない

1975年10月、日本テレビ系で放送がスタートした連続ドラマ『俺たちの旅』。カースケ、オメダ、グズ六の3人が織りなす青春群像劇は、当時の若者たちの心を掴み、社会現象的な人気を博した。

放送終了後も、『十年目の再会』『二十年目の選択』『三十年目の運命』と、人生の節目ごとにスペシャルドラマが制作されてきた本シリーズ。そして今回、放送開始50周年という節目に、20年ぶりの新作がシリーズ初の映画版として誕生した。

左から秋野太作、中村雅俊、田中健 『五十年目の俺たちの旅』2026年1月9日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー ©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
左から秋野太作、中村雅俊、田中健
『五十年目の俺たちの旅』2026年1月9日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会

「お客さん、来てくれるのかな」――初監督としての不安と安堵

監督と主演を兼ねた中村雅俊は、公開を迎えるまで抱えていた率直な不安を明かした。役者としての緊張とは異なる“監督ならでは”の緊張があったという。

「お客さん来てくれるのか、どういう反応をしてくれるのか。いろんなことを考えると本当に寝られなくなった」

しかし、この日満席の客席を目の当たりにし、「ほっとしたと同時に、やってよかったなっていう気持ちがこみ上げてきた」と安堵と手応えを語ると、続いて秋野は「よかったよね。外はいい天気なのにさ。お客さんたちわざわざこんな薄暗いところに来てくださってさ。申し訳ないよ本当に」と秋野節を炸裂し、会場からは笑いが起きた。

また、田中は公開日の朝一番に映画館で鑑賞し、涙したと明かした。その際、隣にいた奥さんからハンカチを渡してもらったという感動エピソードを披露すると、これに対しても秋野は「そうだよね、奥さんも、この人の遺作になるんだわって思ったんだろうね」と、またまたジョークを炸裂し、キャストたちの仲の良さが伺えた。

映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 中村雅俊 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 中村雅俊 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 田中健 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 田中健 写真:The Hollywood Reporter Japan

50年の関係性が、そのまま芝居になる

舞台上では、4人の息の合った掛け合いが次々と飛び出す。田中は「50年目です。皆様のご支持があって、ここまでやってこれた」と感謝を述べつつ、「またオメダに会うことができて楽しい撮影だった」と笑顔。中村も「この三人が揃うのは奇跡」としみじみ語った。

印象的だったのは、当時から続く関係性が、そのまま“演出”を超えて機能しているという言葉だ。

「三人揃ってやろうとすると、本当に何の演出もいらないんですよ。役作りも全然なしで、そのままスーッといけた」

“役を作る”というより、“そこにいること自体が役になっている”。50年という時間が、彼らの距離感を“演技の説明不要”な領域へ押し上げていたことが伝わってくる。

映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 秋野太作 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 秋野太作 写真:The Hollywood Reporter Japan

岡田奈々が語る憧れ――「真の友達がいる老後ってステキ」

本作で真弓を演じた岡田は長い歴史を持つ作品への参加についても、舞台上では率直な戸惑いと向き合った過程が語られた。岡田もまた、3人の関係性を間近で見た印象として「女性から見ても憧れますよね。真の友達がいるって、やっぱり必要。老後も楽しいんじゃないかなと思います」とコメント。すかさず田中たちが「あなたはまだ老後じゃないでしょ」とツッコミを入れるやり取りも含め、会場は笑いと拍手に包まれた。

映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 岡田奈々 写真:The Hollywood Reporter Japan
映画『五十年目の俺たちの旅』公開記念舞台挨拶 岡田奈々 写真:The Hollywood Reporter Japan

中村監督が明かした難所――手持ちカメラとカメラ目線の選択

舞台挨拶では、演出面の舞台裏も具体的に語られた。中村が特に「台本だけだとどう撮っていいかわからなかった」と振り返ったのが、真弓が関わるある重要シーン。そこで中村が選んだのは、手持ちカメラ、そして“通常の芝居”とは逆の発想だった。

「普通は相手を見て芝居をするんですけど、全部カメラ目線にしたんですよ。カメラ目線で芝居をしようって」

観客の反応を想像しながら「最初は“え?何これ?”って言ったと思う」と語りつつも、「そこを乗り越えて皆さんを引っ張っていく作業に気を使った」と、初監督としての撮影エピソードを明かした。

青春の金字塔になった理由

司会の伊藤さとりから「魅力は何だと思うか」と問われた中村は、脚本家・鎌田敏夫による普遍的テーマ、そして当時の演出とキャスティングの力を挙げた。

「友情だったり、親子の問題とか、人生どう生きるかとか。普遍のテーマを真摯に描いて、それが皆さんに受けた」と明かすと、撮影現場(井の頭公園)にファンが増えていった体感も語られた。作品が時間をかけて浸透し、世代を超えて“育っていった”実感が、言葉の端々から伝わってくる。

「70過ぎのおっさん二人、80過ぎのおじいちゃん一人…」――最後のメッセージ

終盤、中村は観客へ向けて改めて作品へのメッセージを送った。「青春物の金字塔みたいな言い方をされております。うれしい誤解というか…皆さんに育ててもらったからこそ金字塔になったのかなと」

そして、会場を笑わせながらも、作品に流れる“切なさ”がきちんと描かれていると強調する。「もしよかったら、また見に来るなり、友達に『映画よかったよ、あなたも行きなさい』くらい言ってもらえると…携わった連中みんなよろこぶと思います」と監督としてメッセージを送った。

【動画】映画『五十年目の俺たちの旅』 予告【2026.1.9公開】

作品情報

映画『五十年目の俺たちの旅』©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
映画『五十年目の俺たちの旅』©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会

『五十年目の俺たちの旅』
公開日:2026年1月9日(金)
出演:中村雅俊、秋野太作、田中健、前田亜季、水谷果穂、左時枝、福士誠治、岡田奈々
原作・脚本:鎌田敏夫
監督:中村雅俊
主題歌:「俺たちの旅」歌・中村雅俊
配給:NAKACHIKA PICTURES
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会

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