【メットガラ2026】注目ルック総まとめ――ニコール・キッドマン、サブリナ・カーペンターら「アート」をまとったセレブたちの競演
現地時間5月4日(月)、ファッション界最大の祭典であるメットガラ2026が、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催された。今年のテーマは「コスチューム・アート」で、ファッションとアートを融合させたユニークなルックをまとったスターが数多く登場した。
絵画や彫刻から直接インスピレーションを得たルックのほか、アートそのものではなく「アートらしさ」を体現したルックも多く、あらゆる形のファッションを讃える一夜となった。米『ハリウッド・リポーター』は、今回のレッドカーペットで特に注目を集める12のルックをピックアップした。
サム・スミス(クリスチャン・コーワン)

レッドカーペットで常に型破りなスタイルを貫くサム・スミスは、今回も期待を裏切らなかった。スミスは、クリスチャン・コーワンによる特注デザインのコクーンコートで登場。23万個以上のクリスタルとビーズで装飾されており、45人の職人が800時間をかけて仕上げた、まさに手工芸の結晶だ。さらに、カルティエのジュエリーでルックを仕上げた。
頭上のフェザーと相まって、1920年代のアール・デコを代表するアーティストでデザイナー、エルテの象徴的なイラストから着想していることが分かる。特に、ヘッドピースはコーワンと著名な帽子職人スティーブン・ジョーンズのコラボによるものだ。2024年のメットガラ以降、パートナー関係にある2人はそろって出席し、コーワンはスミスのルックに呼応するビーズのスーツを着用した。
エマ・チェンバレン(ミュグレー)

会場にいち早く登場したエマ・チェンバレンは、ミュグレーのクリエイティブ・ディレクター、ミゲル・カストロ・フレイタスが手がけた同ブランドの手描きドレスで、幻想的な雰囲気を醸し出した。
ドロップクロスに絵の具が滴るような、にじみや溜まりを活かしたデザインは非常に芸術的で、まさに絵画的な仕上がりだ。チェンバレンは、ショパールのジュエリーとスチュアート・ワイツマンのシューズでルックを完成させた。
ニコール・キッドマン(シャネル)

メットガラ直前のSNSでは、1994年にダイアナ妃が着用したクリスティーナ・スタンボリアン作の「リベンジドレス」をキム・カーダシアンがレンタルしたとの噂が広まった。結果的にカーダシアンは別のルックを選んだが、シャネルによる真紅の装いで登場したニコール・キッドマンのルックは、瞬く間に「リベンジドレス」と称された。キッドマンは、娘のサンデー・ローズ・キッドマン・アーバン(ディオール着用)とともに出席した。
フルスパンコール刺繍のガウンは、手作業で800時間以上をかけて製作され、豊かなフェザーのペプラムで仕上げられている。さらに、シャネルのハイジュエリーとシューズ、ヴィンテージのオメガの時計でコーディネートを完成させた。
ロゼ(イヴ・サンローラン)

1988年春夏のオートクチュールコレクションで、イヴ・サンローランはハトのモチーフで知られる20世紀の画家・彫刻家、ジョルジュ・ブラックをオマージュした。今回、同ブランドのクリエイティブ・ディレクターであるアンソニー・ヴァカレロが、その精神を継承した。
BLACKPINKのメンバーであるロゼが着用したストラップレスのシルクドレスは、腰部分にビーズとパールで飾られたハトのモチーフがあしらわれている。さらに、ティファニーのプラチナとダイヤモンドのジュエリーが、ルックを優雅に演出している。
EJAE(スワロフスキー)

EJAEが着用したスワロフスキーの特注ドレスは、70万個以上のスワロフスキー・クリスタルが使用され、職人技と造形美が際立つ圧巻の一着だ。
スワロフスキーのグローバル・クリエイティブ・ディレクターであるジョヴァンナ・エンゲルベルトは、「クリスタルで彫刻を作りたかった。古典的な美しさと彼女自身の文化的アイデンティティを融合させ、まるで大理石に光が差し込むような表現を目指した」と語る。また、ヘアスタイルは韓国の文化的ルーツへの敬意を表したもの。ジャンヴィト ロッシのシューズでルックを完成させた。
ジュリアン・ムーア(ボッテガ・ヴェネタ)

メトロポリタン美術館で「ファッションとアートの結びつき」を語るなら、1916年から同館に所蔵されているジョン・シンガー・サージェントの名画『マダムXの肖像』は外せない。メットガラ2026には、この作品をオマージュした3種のルックが登場した。ローレン・サンチェス・ベゾス(スキャパレッリ着用)、クレア・フォイ(アーデム着用)、そしてジュリアン・ムーア(ボッテガ・ヴェネタ着用)だ。
中でもムーアのルックは、肩から滑り落ちるストラップが象徴的だ。これは、1884年にこの絵画が発表された当時に物議を醸した要素であり、後にサージェントはこのディテールを描き直している。このストラップは偶然肩から落ちたのではなく、明確な意図を込めた演出だった。ムーアは、メシカのダイヤモンドジュエリーで装いを完成させた。
ハドソン・ウィリアムズ(バレンシアガ)

ハドソン・ウィリアムズの「スペインの闘牛士を描いた絵画」を彷彿とさせるルックは、その背景に明確な歴史的参照が存在する。バレンシアガのクリエイティブ・ディレクターであるピエールパオロ・ピッチョーリは、スペインのクリストバル・バレンシアガ博物館に所蔵されている、1947年に発表された伝説的デザイナーのジャケットから着想を得た。
ピッチョーリはこのジャケットを軸にルック全体を構築し、シャツの前を開けたスタイリングをウィリアムズに提案したという。さらに、ドラマティックな効果を生むケープ状のトレーンを加えた。ウィリアムズは、ブルガリによるプラチナとダイヤモンドのハイジュエリーネックレスで装いをまとめた。
サブリナ・カーペンター(ディオール)

このメットガラで、ファッションとアートの融合を最も独創的に体現したルックの一つが、サブリナ・カーペンターの装いだ。多くのデザイナーが絵画や彫刻に着想を得る中、ディオールのクリエイティブ・ディレクターであるジョナサン・アンダーソンは「映画」に着目した。
カーペンターのホルターネックドレスは、白黒フィルムの断片を模したデザインで構成されている。これはオードリー・ヘプバーン主演の映画『麗しのサブリナ』(1954年)のフィルムを用いたものだ。カーペンター自身もレッドカーペットで「大好きな映画の一つ」と語っている。また、この日は偶然にもヘプバーンの誕生日だった。カーペンターは、ショパールのジュエリーとクリスチャン・ルブタンのシューズでルックを完成させた。
イシャ・アンバニ(ガウラヴ・グプタ)

慈善家で芸術家のパトロンであるイシャ・アンバニは、インドの衣装と宝飾の豊かな歴史を体現した。ニューデリーを拠点とするクチュリエ、ガウラヴ・グプタによるルックは、豪華なゴールドのサリーに、光輪を思わせるケープ、そして1,800カラット超のダイヤモンドや宝石で構成されている。
ボディスに刺繍された宝石はアンバニ個人のコレクションから選ばれ、その多くは母親の所有品だという。さらに、グプタのアトリエの職人たちは、ビーズ刺繍と手描きの作業に1,200時間以上を費やした。アンバニはロレイン・シュワルツのジュエリーを合わせ、紙・銅・真鍮で作られたジャスミンのヘアアクセサリー、マンゴーを模したイブニングバッグでルックを完成させた。
パトリック・シュワルツェネッガー(パブリックスクール)

パトリック・シュワルツェネッガーのルックは、パブリックスクールのデザイナーであるダオイー・チョウとマックスウェル・オスボーンが、画家サルバドール・ダリからインスピレーションを得て制作したものだ。
ラムスキンのクロップド丈ボレロジャケットに、フロア丈のテーラードウールコート、コルセット一体型のシルクパンツ、ハイカラーのオックスフォードシャツ、さらにラムスキンレザーのネクタイを重ねた、レイヤードスタイルが特徴的だ。ジュエリーはデヴィッド・ヤーマン、足元はクリスチャン・ルブタンのブーツで仕上げた。
チェイス・スイ・ワンダーズ(マックイーン)

チェイス・スイ・ワンダーズは、マックイーンによるライラックカラーのフローイングガウンをまとって登場した。本人によればこの衣装は、最近訪れたポンペイで目にした、古代ローマの壁画からインスピレーションを得たものだ。
シルクジョーゼットとサテンで仕立てられ、首元に大きなリボンをあしらったこのガウンは、レッドカーペットで優雅にたなびき、メットガラに彩りを添えた。ワンダーズは、ティファニーのジュエリー、アミナ・モアディのシューズ、そしてマックイーンのイブニングバッグで装いを完成させた。
コナー・ストーリー(イヴ・サンローラン)

コナー・ストーリーは、イヴ・サンローランの特注ルックで、スタイリッシュかつセクシーな印象を放った。このルックが発するメッセージには、「アンドロジナス(両性具有)」の概念が含まれている。これは紀元前500年頃まで遡る芸術的テーマであり、ギリシャ神話やルネサンス美術でも、神や天使の姿としてたびたび表現されてきた。
ストーリー自身がそこまで明確な意図を持っていたかは不明だが、「コスチューム・アート」のテーマ全体にはギリシャ神話のモチーフが通底している。これを踏まえれば、このスタイルとセクシュアリティの表現は、単なる美を超えた意味を含んでいたと言える。
さらに、ストーリーが身につけたティファニーのジュエリーの中でも、18金イエローゴールドとプラチナにルベライトとダイヤモンドをあしらったブローチが、ひときわ印象的だった。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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