『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』ついに配信開始! マット・スミス、エマ・ダーシーらキャストにインタビュー! 「この作品は“戦争の解剖学”を描いている」 王座を巡る血の戦いの行方【インタビュー前編】
大人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の200年前を描く前日譚、ゲームチェンジの第3章となる『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』の、デイモン・ターガリエン役のマット・スミス、レイニラ・ターガリエン役のエマ・ダーシー、アリセント・ハイタワー役のオリヴィア・クック、クリストン・コール役のファビアン・フランケル、エイモンド・ターガリエン役のユアン・ミッチェル、アリス・リヴァーズ役のゲイル・ランキンにインタビューをおこなった。
HBOオリジナルドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』が、2026年6月22日(月)より動画配信サービス「U-NEXT」にて独占配信が開始となった。
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▼『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』予告編
『ゲーム・オブ・スローンズ』の200年前を舞台に、ターガリエン家の王位継承争いを描く『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』。2022年のシーズン1はHBO史上最多視聴記録を更新し、続くシーズン2も世界中で高い支持を獲得するなど、世界的人気シリーズへと成長した。
新たに配信されるシーズン3では、《黒装派》と《翠装派》に分裂した王家による対立がついに全面戦争へと発展。七王国史上最大の内乱“双竜の舞踏”が本格的に幕を開け、多くのドラゴンが激突する壮絶な戦いが描かれる。政治的駆け引きや裏切り、予測不能な人間ドラマ、そして圧巻のドラゴンバトルなど、「ゲースロ」のDNAを受け継ぐ壮大なスペクタクルに期待が高まる。

今回ハリウッド・リポーター・ジャパンは、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』の主要キャスト陣へのオンラインインタビューを実施。作品への思いや新シーズンの見どころについて話を聞いた。
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マット・スミス(デイモン・ターガリエン役)&エマ・ダーシー(レイニラ・ターガリエン役)
デイモンとレイニラ、夫婦であり政治的パートナーでもある二人の関係
――シーズン3ではデイモンとレイニラの関係にどのような変化が訪れるのでしょうか?
エマ・ダーシー:シーズンの序盤では、この数シーズンで見てきた中でも比較的まとまった状態からスタートします。ただ、物語が進むにつれて、レイニラの統治のあり方を巡って意見の違いが生まれていきます。デイモンは彼女のリーダーシップについて非常に明確な考えを持っていますし、周囲の側近たちもそれぞれ異なる見解を持っています。そもそも二人の関係には常に権力闘争の要素があります。そして今、一方が王になろうとしているわけですから、その緊張感はさらに高まっていきます。
マット・スミス:この二人は、私生活と政治が常に絡み合っています。夫婦でありながら政治的パートナーでもある。公の場で問題に向き合い、家に帰ればまた夫婦として向き合わなければならない。その複雑さが二人の関係をより面白いものにしていると思います。

「この作品は戦争の解剖学」──現代社会にも通じるシーズン3のテーマ
――シーズン3には、現代社会と重なるテーマもあるのでしょうか?
エマ・ダーシー:この作品は「戦争の解剖学」を描いていると思います。そして大きなテーマの一つは、「軍事作戦のために民間人はどこまで犠牲を強いられるべきなのか」という問いです。これは現代においても非常に切実な問題ですし、人類が長年向き合ってきた道徳的ジレンマでもあります。
マット・スミス:優れたドラマや文学には普遍性があります。この作品もまさにそうです。シーズン3は戦争の構造を描いていますが、それは今の私たちが日々ニュースで目にしている現実とも重なっています。

――レイニラやデイモン自身が“脅威”になっていく側面もあるのでしょうか?
マット・スミス:ドラゴンそのものより、乗り手の方が危険なのかもしれませんね(笑)。僕はいつもカラクセスをペットのように感じています。どんな生き物でも、問題は飼い主の方にある。もし狂人がドラゴンに乗ったらどうなるか。そこが面白いところです。
エマ・ダーシー:レイニラは今シーズン、自らの信念や運命をより強く確信するようになります。自身の計画が次々と現実になっていくことで、「これは運命づけられている」と感じ始めるのです。ただ、その確信が強くなるほど疑念は減り、自己批判も少なくなっていく。その宗教的とも言える熱狂には危うさも潜んでいると思います。
なぜ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は世界中で愛されるのか
――『ゲーム・オブ・スローンズ』のスピンオフ作品として始まった『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』ですが、今では独自の魅力を持つシリーズとして高い評価を得ています。本作が世界中の視聴者の心をつかんでいる理由は何だと思いますか?(THR Japan)
エマ・ダーシー:とても良い質問ですね。私は、この作品が本質的には家族のドラマだからだと思っています。ファンタジーの世界を舞台にしていても、描かれている葛藤や感情はとても身近なものです。家族だからこそ生まれる愛情や対立、複雑な感情が描かれているからこそ、多くの人が共感できるのではないでしょうか。
マット・スミス:ドラゴン、炎、血、戦争、近親婚。見ない理由がないでしょう?(笑)

「暴力の沼」に突入するシーズン3
――シーズン3とこれまでのシーズンとの最大の違いは?
マット・スミス:これまでの2シーズンは、これから起こる暴力の爆発へ向けた助走だったと思います。そしてシーズン3では、ついにその暴力の渦中へと放り込まれます。文字通り、そして感情的にも“暴力の沼”の中にいるシーズンです。
――王座を巡る争いの最も興味深い部分は?
マット・スミス:登場人物たちが皆、幼い頃から互いを知っていることですね。かつて彼らの周囲にいた年長者たちは多くが去り、今では若い世代が物語を動かしています。その歴史の積み重ねが、戦争をより悲劇的なものにしていると思います。
エマ・ダーシー:私も同感です。この作品では個人的な感情と政治的な思惑が非常に密接に結びついています。個人的な対立が国家規模の問題へと発展していく。その構図が、とても刺激的なドラマを生み出していると思います。
――役作りの上で最も重要な衣装や小道具はありますか?
エマ・ダーシー:私にとってはカツラです。身につけた瞬間に見た目だけでなく立ち居振る舞いまで変わりますし、周囲の接し方も変わります。最も大きな変化を与えてくれる要素ですね。
マット・スミス:僕も同じです。朝カツラをつけると役に入るし、撮影が終わって外すと「別の人間に戻った」と実感します。シーズン3のフィッティングの時には、まるでキャラクターがずっとそこにいて、自分たちを待っていたような感覚がありました。


オリヴィア・クック(アリセント・ハイタワー役)&ファビアン・フランケル(クリストン・コール役)
アリセントとクリストンだけが共有する“痛み”
――アリセントとクリストンだけが理解し合えることがあるとすれば、それは何でしょうか?(THR Japan)
ファビアン・フランケル:二人には共通の痛みがあります。そして何より、自分の意思ではどうすることもできない立場に置かれたという感覚を共有しています。より大きな力によって人生を左右され、本来望んでいなかった場所に立たされてしまった。そして今は大きな権力を持ちながらも、その扱い方に戸惑っている。そうした感覚を互いに理解しているのだと思います。
オリヴィア・クック:それに加えて、二人の間には揺るぎない忠誠心があります。お互い以外の場所では見つけられなかった優しさや安らぎを、二人は相手の中に見出したのだと思います。

王家の中の“部外者”として生きる二人
――権力は二人を守るどころか孤立させてしまったようにも見えます。アリセントとクリストンの戦いはまだ終わっていないのでしょうか?
ファビアン・フランケル:終わるまでは終わりません(笑)。確かに二人は孤立していますが、それは彼らだけではなく、この作品の登場人物の多くに共通していることでもあります。アリセントもクリストンもターガリエン家の人間ではありません。アリセントは名門ハイタワー家の出身ですが、それでも王朝そのものの一員ではない。だから常に“部外者”である感覚が付きまとっています。
オリヴィア・クック:私たちは王朝の一部ではありませんからね。
ファビアン・フランケル:デイモンやレイニラにとっては、今の状況もある意味では運命だったかもしれません。でもアリセントとクリストンの人生は、ほんの少し違えば全く別のものになっていたはずなんです。
ドラゴンは人間の傲慢さの象徴
――ドラゴンは本作において何を象徴していると思いますか?
オリヴィア・クック:私にとっては、人間が自然を支配できるという思い込みの象徴です。人類は「自然をコントロールできる」と考えています。どこを掘削するか、どれだけ資源を採るか、どれだけ木を伐採するかも自分たちで決められると思っている。でも最終的には自然の方が圧倒的に大きな存在です。母なる大地は、いつか私たちを振り落とすでしょう。人間がすべてを支配できるという考えそのものが幻想なのだと思います。
希望を失ったアリセントとクリストンの変化
――シーズン1と比べて、アリセントとクリストンはどのように変化しましたか?
ファビアン・フランケル:この作品では20年以上の時間が流れています。人間の本質はそれほど変わらないかもしれませんが、その間に起きた出来事によって物事の見方は大きく変わります。二人も同じです。核となる部分は残っていても、世界や人間に対する認識は大きく変化していると思います。
オリヴィア・クック:希望が失われましたね。シーズン1の頃にあった純粋さや楽観性は、もうありません。
ファビアン・フランケル:ええ。二人とももう“青い”存在ではないですね。

――クリストンは当初、恋愛感情に突き動かされる人物として描かれていました。現在は政治的な人物へと変化したように見えます。
ファビアン・フランケル:とても良い質問ですね。個人的には、今の政治的な側面を演じるのがとても楽しいです。シーズン1のクリストンは感情のままに行動していました。深く考えずに突き進み、そのことが結果的に彼自身を破滅へ導いてしまった。でもシーズン3では、彼は“考える男”になっています。そこが大きな変化だと思います。
――アリセントの衣装にも変化が見られます。
オリヴィア・クック:今回は緑ではなく青系統の衣装を多く着ています。青はアリセントが少女時代によく身につけていた色でもあります。
ファビアン・フランケル:つまり彼女は子どもの頃へ戻ろうとしている?
オリヴィア・クック:そうかもしれませんね。ある意味で退行しているとも言えるかもしれません。

視聴者それぞれが答えを見つけてほしい
――今シーズンを通して、視聴者に何を感じ取ってほしいですか?(THR Japan)
オリヴィア・クック:正直なところ、私は観客が何を感じるべきかをあまり考えないようにしています。それは観る人自身が決めることだからです。
ファビアン・フランケル:役者としても同じですね。観客の反応を意識しすぎると、自分自身の解釈が影響を受けてしまう。だから僕たちは脚本に書かれていることと、自分たちの直感を信じています。
オリヴィア・クック:ただ一つ言えるのは、皆さんにシーズン3を楽しんでもらえたらうれしいということです。
ユアン・ミッチェル(エイモンド・ターガリエン役)&ゲイル・ランキン(アリス・リヴァーズ役)
誰もが極限状態にあるシーズン3
――シーズン3で最も感情的、あるいは挑戦的だったシーンを教えてください。(THR Japan)
ゲイル・ランキン:シーズン3は全体を通して非常に緊張感の高いシーズンでした。『炎と血』を読んでいる人なら、この先に待ち受けるできごとを知っていますよね。誰もが常に極限状態に置かれているので、感情的ではないシーンを探す方が難しいくらいでした。私にとって特に印象的だったのは、エイモンドとの関係です。二人が再び同じ場所に立つかどうかも分からない。そうした不確実性が非常に強く心に残りました。

『炎と血』は俳優にとっての“聖書”
――原作『炎と血』はどの程度参考にしていますか?
ユアン・ミッチェル:とても参考にしています。僕にとって『炎と血』は作品の聖書のような存在です。ただし先の展開まですべて読むことはしていません。シーズン3の範囲まで読んで止めています。将来の自分のために、少しは驚きを残しておきたいですから。歴史書のような形式なので、多くの解釈の余地があります。その空白を埋めることが俳優としての面白さでもあります。
ゲイル・ランキン:私も脚本を最優先にしていますが、原作から得られるヒントや余白はとても魅力的です。
本格化する戦争と現実世界との共通点
――シーズン3では戦争が本格化します。本作は現代社会を映し出していると思いますか?
ユアン・ミッチェル:そう思います。私たちは毎日、世界各地で起きている紛争のニュースを目にしています。シーズン2は軍拡競争の段階でした。そしてシーズン3では、ついに戦争が始まります。戦争がどれほど恐ろしく、人間がどこまで残酷になれるのか。その現実を描いています。
長年同じ役を演じるという特別な経験
――長期間にわたって同じ役を演じる魅力は?
ゲイル・ランキン:とても特別な経験です。シーズンの合間には時間が空きますし、その間に私自身も変化します。その変化がアリスというキャラクターにも影響を与えていく。長い時間をかけて脚本家やスタッフと一緒に人物像を育てていけるのは、とても贅沢な経験だと思います。
ユアン・ミッチェル:本当に家族のもとへ帰ってくるような感覚です。キャストもスタッフもすばらしい人たちばかりで、毎シーズン戻ってこられることを幸せに感じています。
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『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』は、2026年6月22日(月)よりU-NEXTにて独占配信開始。入り乱れる人物とドラゴンたちの形勢が大きく変わるゲームチェンジの最新章にご注目。

作品情報

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン シーズン3』(原題:House Of The Dragon)
【配信開始日時】2026年6月22日(月)第1話配信(以降毎週1話ずつ配信、全8話、字吹同時配信)
【あらすじ】
前王の娘レイニラとその叔父であるデイモンの婚姻、そして王家の血を引く落とし子たちから選出した、新たな騎竜者の擁立で勢力を増す《黒装派》と、瀕死状態の王エイゴンに代わり弟エイモンドが実権を握り、自由都市との同盟を固めた《翠装派》。《翠装派》と結託した自由都市の艦隊が迫るなか、《黒装派》の拠点である海域を舞台に、壮絶な海上戦「ガレットの海戦」が繰り広げられる。さらに、多くのドラゴンを兵器に王都占領を目論むレイニラたちの奇襲が加わり、戦火はウェスタロス全土を飲み込んでいく。
【スタッフ】
- 共同企画、ショーランナー、製作総指揮:ライアン・コンダル
- 共同企画、製作総指揮:ジョージ・R・R・マーティン
- 製作総指揮:サラ・ヘス、メリッサ・バーンスタイン、ケヴィン・デ・ラ・ノイ、ヴィンス・ジェラルディス、デヴィッド・ハンコック、フィリッパ・ゴズレット
- 原作:ジョージ・R・R・マーティン著『炎と血』
【キャスト】
- レイニラ・ターガリエン:エマ・ダーシー(吹替:早見沙織)
- デイモン・ターガリエン:マット・スミス(吹替:津田健次郎)
- アリセント・ハイタワー:オリヴィア・クック(吹替:坂本真綾)
- コアリーズ・ヴェラリオン:スティーヴ・トゥーサント(吹替:大塚明夫)
- クリストン・コール:ファビアン・フランケル(吹替:諏訪部順一)
- エイモンド・ターガリエン:ユアン・ミッチェル(吹替:新祐樹)
- エイゴン・ターガリエン2世:トム・グリン=カーニー(吹替:武内駿輔)
- ジャセアリーズ・ヴェラリオン:ハリー・コレット(吹替:大塚剛央)
- ベイラ・ターガリエン:ベサニー・アントニア(吹替:櫻庭有紗)
- レイナ・ターガリエン:フィービー・キャンベル(吹替:のぐちゆり)
- ヘレイナ・ターガリエン:フィア・サバン(吹替:内田真礼)
- ミサリア:ソノヤ・ミズノ(吹替:種市桃子)
- アルフ:トム・ベネット(吹替:後藤ヒロキ)
- ヒュー:キーラン・ビュー(吹替:平林剛)
- ハルのアリン:アブバカル・サリム(吹替:武田太一)
- ハルのアダム:クリントン・リバティー(吹替:大泊貴揮)
- ラリス・ストロング:マシュー・ニーダム(吹替:武藤正史)
- オーマンド・ハイタワー:ジェームズ・ノートン(吹替:浪川大輔)
- ジョン・ロクストン:ジョプリン・シブテン(吹替:三宅健太)
- ロデリック・ダスティン:トミー・フラナガン(吹替:辻親八)
- トーレン・マンダリー:ダン・フォグラー
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