真田広之が語る「SHOGUN 将軍」プロデュースのこだわり「トレンドではなく王道を描く」

Sanada Hiroyuki for Shogun at Ritz Carlton Tokyo
真田広之
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真田広之がハリウッド初主演・プロデューサーを務め、ディズニーが持つ製作会社の一つ「FX」が制作した戦国スぺクタクル・ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』が、ついに先月ディズニー公式動画配信サービスDisney+(ディズニープラス)「スター」にて独占配信開始となった。

本作は、戦国時代を舞台とし徳川家康をはじめとする歴史上の人物からインスパイアされたベストセラー小説『SHOGUN』を元に描かれている。

shogun TV promotion poster
(c) 2024 Disney and its related entities 
Courtesy of FX Networks

ザ・ハリウッド・リポーター・ジャパンでは、徳川家康にインスパイアされた吉井虎永を演じた真田広之へ『SHOGUN 将軍』の見どころやプロデューサーとしてのこだわりを詳しく語ってもらった。

ー今回出演・プロデュースを兼ねて作品に参加することになった経緯をお聞かせください。

真田広之(以下真田):以前仕事をしたことがあるプロデューサーから、7~8年前にこの作品を作りたいから虎永を演じてくれないか、というオファーをもらったのがきっかけです。

SHOGUN star Hiroyuki Sanada

ただ、日本人の配役は全員日本人でなくてはならないということや、時代劇専門のクルーを日本から呼んで各パートに配置することなど、いわば条件付きでオファーを引き受けることに。

一度延期になるなどの紆余曲折を経て、ジャスティン・マークス(エグゼクティブプロデューサー)とレイチェル・コンドウ(エグゼクティブプロデューサー)がクリエイターとして参加してから、改めてプロデューサーとして関わってほしいと依頼をいただきました。

彼らはこの作品を本気でオーセンティックなものにしたかったという気持ちがとても強かったように感じます。

私も元々「海外で日本を舞台にした作品を撮るのであれば、日本人が見て納得してくれるものにしたい」という思いがあったので、良いチャンスだと思い参加を決めました。

ープロデューサーとして参加された中でこだわられた部分を伺えますか?

真田:極力ステレオタイプの描き方を避ける、そして西洋化しない、現代化しない、1600年の時代に忠実に描くなどは強く意識しました。芝居はもちろん、美術もセリフも全て、いわゆるトレンドな表現はせず王道で行こうと。

王道を貫くことで逆に普遍的なテーマになっていき、海外の観客も受け入れてくれるのではないかと考えました。

SHOGUN star Hiroyuki Sanada

ー日本の歴史を国内だけでなく海外に配信することにどのような意義を感じられていますか?

日本の文化や精神性、美学を改めて発信できるということに意義があったと思います。

また、現代では照れて言えないようなことも今回のような戦国ドラマではストレートに表現できるのも良かったです。

ー今回の作品の制作過程で共演者やクルーの方からインスパイアを受けたことを教えてください。

まずはジャスティンやレイチェルの誠意と熱意ですね。僕の条件を受け取ってくれたこともそうですし、制作過程で日本の文化へのリスペクトを感じて刺激をもらいました。

また、コズモ・ジャーヴィス(按針/ジョン・ブラックソーン役)のストイックな役作りも素晴らしかったですね。10ヶ月以上、常に按針のアクセントで日常を過ごしていて、普段のアクセントで一度も話さなかったほど役に入り込んでいました。

ー最後に、本作の見どころをお話しいただけますか?

普遍的で王道な戦国ドラマであることですね。シンプルで分かりやすいので、日本の時代劇ファンの方にも納得していただけると思いますし、海外の方にも楽しんでもらえると思っています。

『SHOGUN 将軍』
<STORY>徳川家康ら、歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。歴史の裏側の、壮大な“謀り事”。そして、待ち受ける大どんでん返し。SHOGUNの座を懸けた、陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ。

『SHOGUN 将軍』はディズニープラスの「スター」で独占配信中。毎週火曜に新エピソードが追加され、最終話は4月23日(火)配信(全10話)。


取材/文:The Hollywood Reporter Japan 加藤 望

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