『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念舞台挨拶、神木隆之介「この重みは恐れ多い」
映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞 受賞記念舞台挨拶が19日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。
山崎貴監督をはじめ、出演者の神木隆之介、浜辺美波、青木崇高、吉岡秀隆、佐々木蔵之介が出席した。
第96回アカデミー賞で、アジア映画として初の視覚効果賞を射止めた効果は絶大。
日本では前週末比約550%と驚異的な動員数の増加で、興行収入65億円を突破。
インターナショナルを含めると興収175億円に達した。
観客の拍手と「おめでとう」の大歓声に迎えられた山崎監督は、「必死にいいものを作ろうとして、思いがけない場所に連れて行ってもらえた。皆さんのおかげ。感無量です」と喜びをかみしめた。
凱旋帰国会見でオスカー像を手にした浜辺以外のキャストは、オスカー像と初対面。
神木は、「持ってみたいという興味はあったけれど、いざ持ってみて、色々な思いが詰まっていると思うと、この重みは恐れ多い」と興奮の面持ちで話した。
山崎監督のデビュー作『ジュブナイル』以降、ほとんどの作品に出演している吉岡は、「すげえなあ。監督、どこまでいくんですか」と感嘆。
青木も、「一昔前だったら、大リーグで日本人選手がこれだけ活躍するとは思っていなかった。エンタメもアカデミー賞を獲ったこの作品が大きな潮目になる。日本映画はどんどん盛り上がっていきます」と、この日開幕を迎えたドジャース・大谷翔平やパドレス・ダルビッシュ有らを引き合いに出して期待した。
「賞金は出るんですか?」という佐々木の直球の質問に、「聞いたところでは、ノミネートされた方にはスポンサーからけっこうな金額のお土産が渡されるけれど、獲った人にはないらしい。もちろん、こっち(オスカー)の方がいい」と内部事情を告白した山崎監督。
続けて「じゃあ、オスカーの価値は?」と問われると、「プライスレスです」と誇らしげに話した。
さらに、「スティーヴン・スピルバーグ監督が、ガチで『ゴジラ-1.0』を3回見た」と明かした。
「授賞式後にも彼から祝福を受けた。VFXチームが持っていたゴジラに興味を示していて、一つだけあげると言ったら、相当悩んだ末に黒いボディで青い背ビレのものを選んだ。今、スピルバーグの家にはゴジラが飾られているはず。彼に少年の気持ちが残っていたのがうれしかった」と相好を崩した。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
【関連記事】
- 『ゴジラ-1.0』山崎貴×神木隆之介×浜辺美波、撮影の裏側、アメリカでの反響とは
- 『ゴジラ-1.0』山崎貴監督が語るインスピレーション、VFX制作の裏側
- 『ゴジラ-1.0』レビュー: 恐怖と感動が共存する怪獣映画