カンヌ映画祭 2024:パルムドールにショーン・ベイカー監督作『アノーラ』

ジョージ・ルーカス、ショーン・ベイカー、25日 写真: Victor Boyko/Getty Images
ジョージ・ルーカス、ショーン・ベイカー、25日 写真: Victor Boyko/Getty Images
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第77回カンヌ映画祭が25日(現地時間)に閉幕し、ショーン・ベイカー監督のコメディー映画『アノーラ(原題)/ Anora』が最高賞・パルムドールに輝いた。

アメリカ人監督がパルムドールを獲得するのは、『ツリー・オブ・ライフ』のテレンス・マリック以来13年ぶり。ベイカーは、スピーチで「(パルムドール受賞は)過去30年間、映画監督として唯一の目標だった」と声を震わせた。

同作の選出について、審査員長のグレタ・ガーウィグは、「(『アノーラ』は)ルビッチや、ハワード・ホークス作品のような構造で、名作を彷彿とさせる雰囲気があった。真実味がある一方で、私たちの予想を超える世界を映し出していた」と述べた。

また、今年の女優賞は、ジャック・オーディアール監督『Emilia Pérez(原題)』に出演した4人の俳優(アドリアナ・パズ、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス)に贈られた。ガスコンは、カンヌで受賞を果たした史上初のトランスジェンダー女性となった。

さらに、これまでの映画業界への貢献を称え、ジョージ・ルーカス監督(『スター・ウォーズ』、『インディ・ジョーンズ』シリーズ)に名誉パルムドールが授与された。ルーカスは、旧友のフランシス・フォード・コッポラ監督から同賞を受け取った。

主な受賞結果

パルムドール

ショーン・ベイカー『Anora』

グランプリ

『All We Imagine As Light』

審査員賞

『Emilia Pérez』

監督賞

ミゲル・ゴメス『Grand Tour』

脚本賞

コラリー・ファルジャ『The Substance』

女優賞

アドリアナ・パズ、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス『Emilia Pérez』

男優賞

ジェシー・プレモンス『憐れみの3章』

名誉パルムドール

ジョージ・ルーカス

特別賞

モハマド・ラスロフ『The Seed of the Sacred Fig』

カメラドール(新人監督賞)

ハーフダン・ウルマン・トンデル『Armand』

短編パルムドール

ネボイシャ・スリイェプチェヴィッチ『The Man Who Could Not Remain Silent』

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。翻訳/和田 萌

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