ロサンゼルスが今、“プロダクションの墓場”になりつつある理由

Why Los Angeles Is Becoming a Production Graveyard
Illustration by Leif Parsons
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テレビ番組『マスターシェフ 天才料理人バトル!』は長年ロサンゼルスを本拠地とし、地元経済に数百万ドルの貢献をしてきた。しかし来年からは、税控除やロサンゼルスでの許認可の難しさのため、番組はオーストラリアに移動する。この変化は、プロダクションのカリフォルニア離れという警戒すべきトレンドの最新の兆候にすぎない。

FilmLAが発表した新しいデータによると、ロサンゼルスでの撮影が激減していることが明らかになった。7月から9月にかけて、ロサンゼルスでの撮影日数は今年最低を記録し、昨年のストライキ時よりもさらに減少した。一方、イギリスやカナダといった国際的な映画ハブでは、より有利な税制優遇措置と低コストに誘われて、高予算の作品が増加している。

ハリウッドが財政難と製作費高騰に直面するなか、大手スタジオはより優遇措置のあるロケ地を選ぶようになっている。カリフォルニア州のフィルムコミッションは、競合する地域と比較して税額控除額が低く、また、同州は経費の上乗せが制限されているため、不利な立場に置かれている。かつてロスの地盤であった台本なしの番組は、現在ではより魅力的な条件を提供するジョージアやイリノイのような州に誘致されている。

ジャド・アパトーのような業界のリーダーたちは、財政支援の強化を求めているが、一方で、カリフォルニアは競争力を維持するために奨励金制度を見直さなければならないと主張する者もいる。それまでは、ハリウッドの将来が危ぶまれながら、製作拠点としてのロスの役割は縮小の一途をたどるだろう。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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