成田凌、こん身の『雨の中の慾情』に自信「唯一無二の愛の物語」
俳優の成田凌が30日、主演映画『雨の中の慾情』の公開記念舞台挨拶を共演の中村映里子、森田剛、竹中直人とともに東京・TOHOシネマズ日比谷で行った。
片山慎三監督が、つげ義春氏の同名漫画に「夏の思いで」、「池袋百合会」、「隣りの女」と別作品の要素を融合させ脚色。売れない漫画家の成田、小説家志望の森田、未亡人の中村の欲望が絡み合うラブストーリーで、第37回東京国際映画祭のコンペティションにも選出された。
撮影は約1年半前に台湾ロケを中心に行い、成田は「熱いオファーをいただいて、この日を心待ちにしていましたが、皆さんのものになると思うと不思議と寂しい気持ちもある。でも、見てくださった後の空気感が独特で、いい気持ちです」と笑顔。「ピュアでクレバーでクレイジーな片山監督が作り出した、唯一無二の愛の物語です」と胸を張った。
中村は自身のラストシーンが印象的だったそうで、「何十回もテイクを重ねて、監督もOKを出さず凄く悩んでいたのでやればやるほど分からなくなった。その中から監督が選んでくれたカットで、とてもいいシーンになったと思う」と照れ笑い。すると成田が、「あのシーンを見るだけでも、映画館に行く価値がある」とねぎらった。
片山監督は現場でアイデアが浮かぶ度に撮り足していくスタイルで知られ、森田も「朝現場に行ってどういうロケかを知る緊張感と、何度もテイクを重ねてなじんでいくと何をやっていくのか分からなくなる」と同調。戦場のシーンは多くのキャストがいる中での1カットの長回しで、「スタートがかかったら、何があっても続けなければならなかった。倒れたり、ぶつかったりしながら気合だけでやれた」と振り返った。
竹中はつげ氏の大ファンで、片山監督が自身の作品で助監督についたこともあり「自分を呼んでくれてうれしかった」と満面の笑み。「大好きな作品が詰め込まれていて、この作品のここを使っているんだという発見がいくつもあった。20歳の髪の毛が風になびいていた頃を思い出した、とっても素敵な作品です」とジョークを交え感想を語った。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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