米THRが選ぶ2024年の洋楽アルバムベスト10 アリアナ・グランデほか

米THRが選ぶ2024年の洋楽アルバムベスト10 写真: Getty Images (4)
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米『ハリウッド・リポーター』の音楽担当エディター、メスフィン・フェカドゥ氏が2024年発売のお気に入りの洋楽アルバムを紹介。

1. ビヨンセ『Cowboy Carter』

27曲からなる『Cowboy Carter』は至高の芸術であり、黒人によって生み出されたジャンルを取り戻すべく、ビヨンセは独自のスタイルでカントリーに挑戦。マイリー・サイラスやポスト・マローンらとタッグを組み、ビートルズやドリー・パートンの名曲には独自のエッセンスを加えている。“Queen Bey”にできないことなど、何もない。

2. ビリー・アイリッシュ『Hit Me Hard and Soft』

アイリッシュは、キャリア最高と言えるアルバムを作り上げた。「Birds of a Feather」のような楽しく軽やかな曲もあれば、「The Greatest」や「Wildflower」は次元が違う仕上がり。そしてラストの「Blue」は、「でも、次はいつ聴けるの?」(=But when can I hear the next one?)という歌詞で締めくくられる。それが新たな音楽が近いことを意味しているなら、楽しみで仕方ない。

3. アッシャー『Coming Home』

2004年の『Confessions』以来、アッシャーの最高傑作。スーパーボウルのハーフタイムショーのパフォーマンス同様、アッシャーが史上最高のアーティストの一人であることを証明するトップクラスのR&Bだ。「Please U」や「Kissing Strangers」といった名曲は、リピートボタンを押さずにはいられない。ぜひ、一度聴いてみてほしい!

4. サブリナ・カーペンター『Short n’ Sweet』

全36分の『Short n’ Sweet』で、カーペンターはカントリーやR&Bに挑戦し、その多才ぶりを見せつけている。その名の通り“短くて甘い”作品だが、それ以上に満足感があり、クセになるキャッチーさ、かわいらしさ、そして全体として驚くほど素晴らしいアルバムに仕上がっている。

5. アリアナ・グランデ『Eternal Sunshine』

ほぼ完璧な6枚のアルバムを経て、『Eternal Sunshine』はグランデの輝かしいボーカルを中心に据えた、明るく多層的な作品。13曲の中でパーソナルかつ繊細な一面を見せ、特に「Bye」、「Supernatural」、「Don’t Want to Break Up Again」、「I Wish I Hated You」、そしてタイトル曲などが印象的だ。

6. Tems『Born in the Wild』

Tems(テムズ)の音楽は何年も繰り返し聴かれてきたが、ついにデビューアルバムがリリース。期待を裏切ることなく、オープニングを飾るタイトル曲は、奥深くて壮大な印象を与える。一方、「Wickedest」や「Love Me JeJe」といった曲は、紛れもなく踊りたくなるアフロビートのアンセムだ。

7. ケンドリック・ラマー『GNX』

サプライズアルバム『GNX』では、ラマーが最高の状態で登場。SZAとのコラボ曲「Luther」はソウルフルで中毒性があり、「Squabble Up」や「TV Off」は間違いなく盛り上がるアンセムとなっている。『GNX』は素晴らしく、ドレイク向けのディス・ソングも必要としない作品だ。

8. Tyla『Tyla +』

「Water」が前菜なら、このデビューアルバムは本格的なメインディッシュ。Tyla(タイラ)はアルバム全体で、その実力を発揮している。自身の名を冠した『Tyla +』は、「Push 2 Start」、「Safer」、「On and On」、「Breathe Me」、「Shake Ah」、そして「Back to You」など、満足感と素晴らしさにあふれたトラックが揃っている。

9. ケイシー・マスグレイヴス『Deeper Well』

マスグレイヴスは本作で、あなたの心に響く物語を紡ぐ。まさに至高のストーリーテリングだ。オープニング曲「Cardinal」は最高の形でムードを作り出し、夢のようでありながらグルーヴィーで、感情的かつ精神的。全体がその流れに沿っており、「Jade Green」、「Giver/Taker」、「Nothing to Be Scared Of」などは特にオススメ。

10. シャブージー『Where I’ve Been, Isn’t Where I’m Going』

ビヨンセのアルバム『Cowboy Carter』で2曲に参加し、急成長中のシャブージー。「A Bar Song (Tipsy)」は大ヒットし、ビルボード史上最長の1位獲得週数記録を更新。しかし本作は、シャブージーが一発屋にとどまらないことを証明している。「Drink Don’t Need No Mix」を再生すれば、きっと分かるはず。

選外佳作:アンドラ・デイ『CASSANDRA(cherith)』、Doechii『Alligator Bites Never Heal』、カリ・ウチス『Orquídeas』、マニー・ロング『Revenge』、テイラー・スウィフト『The Tortured Poets Department』

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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