早川千絵監督第2作『ルノワール』、主演に11歳・鈴木唯抜てきし20公開

早川千絵監督『ルノワール』 ©2025『RENOIR』製作委員会+International Partners
早川千絵監督『ルノワール』 ©2025『RENOIR』製作委員会+International Partners
スポンサーリンク

2022年の長編デビュー作『PLAN 75』がカンヌ映画祭・ある視点部門に選出され、カメラドールの特別表彰を受けるなど注目された早川千絵監督の第2作『ルノワール』が、6月20日に公開されることが決まった。

感受性豊かで想像力にあふれる11歳の少女フキの自由気ままだった日常が、闘病中の父と仕事に追われる母との間に生まれた溝によって揺らいでいく物語。バブル経済真っただ中の1980年代を舞台にした、早川監督のオリジナル脚本で、フランス、シンガポール、フィリピン、インドネシアとの合作となる。

映画『ルノワール』主演に抜擢された鈴木唯 ©2025『RENOIR』製作委員会+International Partners
映画『ルノワール』主演に抜擢された鈴木唯 ©2025『RENOIR』製作委員会+International Partners

早川監督は、「うれしい、楽しい、寂しい、怖い。子供の小さな体に、はちきれんばかりの感情。そこに悲しいが加わる時、人は初めて大人になるのかもしれません」と説明。「子供と大人の淡い境目をたゆたう少女の、複雑怪奇な感受性と豊かな孤独が親密さをともなって、見た人の心にふれることを願っています」と期待している。

オーディションでフキ役に抜てきされたのは、同じ11歳の鈴木唯。昨年の『ふれる』で映画初出演で主演に起用された注目の子役で、「主演が決まった時はとても驚きました。フキは不思議な感じの子で、演じることは大変でしたが、撮影はとても楽しかったです。皆と一緒に作った映画に、少しでも興味を持ってもらえたらとてもうれしいです」とコメントした。

フキの母親を石田ひかり、父親をリリー・フランキーがそれぞれ演じる。石田は『PLAN 75』の大ファンで「早川組の一員として過ごした日々は、本当に夢のようでした。日本語と英語、フランス語が飛び交う、楽しくておしゃれで刺激的な現場でした」と撮影を振り返った。

鈴木に対しては、「どの瞬間も純粋で何色でもなく、教えられることがたくさんありました」と“愛娘”に刺激を受けた様子。リリーも、「この少女の一瞬に、美しさとはかなさ、生活と時間、もろさと希望。さまざまな星屑がきらめいていて、撮影をしながらも名作の誕生に携わっている名誉を感じていました」と絶賛した。

ほかに『PLAN 75』にも出演した河合優実、中島歩、坂東龍汰が出演する。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿