【独占インタビュー】レディー・ガガのパフォーマンスは当初予定されていなかった!? プロデューサーが明かす今年のアカデミー賞の裏側

グレン・ワイス&リッキー・カーシュナー 写真: ©ARTURO HOLMES/GETTY IMAGES
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先週幕を閉じた第95回アカデミー賞授賞式。その翌日朝に米THRが式のエグゼクティブプロデューサーを務めたグレン・ワイス(以下、W)とリッキー・カーシュナー(以下、K)に独占インタビューを実施。土壇場で決まったレディー・ガガのパフォーマンス、トム・クルーズの欠席、司会のジミー・キンメルが続投する可能性などについて明らかにした。

Q: 今年のアワード、どうでした?

K: かなり良かった。視聴者に届けようとしていた授賞式を実行できたと思う。自分たちは、ハードルを高く設定しているんだ。それに、ジミーが良くやってくれたしね。だから私は満足しているよ。

W: 何よりも、本番もその後のパーティーでもずっと良い雰囲気が感じられたんだ。非常にクールな空間だったね。

Q: 視聴率の情報は入りましたか?そこから何を読み取るべき?

W: まだ入ってないよ。家で見た人たちにちゃんと伝わっているかは定かではない。例えば、アワードへの没入感を演出するために、私たちは何ヶ月もかけて舞台を設計したんだ。受賞者がステージに上がった時に、映画のシーンの画像がオーディエンスを取り囲むようなデザインにした。と言うのも、一見気が付かないようなほんの些細なことが、人々の心を打つからね。

K: 私は数字に拘る男ではないけれど、いろんな話題を考えると良い結果になるんじゃないかな。今回、映画製作の現場で働く人の写真を1,500枚ほど集めたんだ。本当に大変だったよ。でも皆の努力が実ったと思う。

Q: トム・クルーズとジェームズ・キャメロン監督が授賞式を欠席したことには頭を抱えましたか?

K: そんなことはないよ。あくまでも、出席者と視聴者のためにショーを行っているからね。レディー・ガガだって、パフォーマンスを行わない可能性もあった。それが変わったんだ。とにかく流れに任せて、ショーをプロデュースするまでだよ。

W: リッキーの言う通りだね。物事はつねに変化していくし、ガガの件も一例に過ぎない。出席する人もいれば、欠席する人もいる。さらに土壇場でアワードに間に合うようになった人もいる。私たちは柔軟に対応しつつ、望み通りのショーを実現するスタイルを貫いているんだ。もちろん著名な人がいれば幸いだが、誰が出席するかには左右されないね。

Q: レディー・ガガの件の裏側は?

K: グレンも私も、ガガとは何度も一緒に仕事をしたことがある。彼女は本当のところ「ジョーカー」の続編を撮影中だったんだけど、木曜日に向こうから連絡が来たんだ。“何かしたい”ってね。壮大なパフォーマンスを用意する時間はないから、とにかく“等身大のガガ”を皆に見て欲しかった。あの声さえあれば、他には何もいらないね。

Q: “ウィル・スミス平手打ち事件にどのくらい触れるか、ジミーとは打合せした?

W: ジミーはほどほどに触れて、過剰にはイジらない感じだった。ジミーのユーモアのスタイルが相応しかったんだと思う。同じことをクドクド繰り返したくはないからね。言いたいことを言ったら、きっぱりと次に進めばいい。

Q: プレゼンターについて教えてください。慣例では前年の主演女優賞受賞者が次の年の主演男優賞を発表していましたが、今回は違っていました。

K: プレゼンターの決定には、俳優とたくさん交渉する。本当は、ベテラン俳優のハリソン・フォードとグレン・クローズに作品賞を発表してもらう予定だったが、グレンの方は結局ナシになった。でも、結果的にハリソンとキー・ホイ・クァンの2ショットの画が撮れたことは素晴らしかったね。主演男優賞&女優賞はジェシカ・チャステインとハル・ベリーが発表して、助演男優賞&女優賞はアリアナ・デボーズとトロイ・コッツァーの2人に発表してもらった。今年は少し趣向を変えてみたんだ。

Q: 受賞スピーチでは“複数の人が喋らないように”という事前の忠告を守らない人もいましたが、大半はスマートでしたね。

K: 昨夜は素晴らしいスピーチが多かった。本番中は忙しくてゆっくり見られないから、後で見直すこともあるんだ。ダニエルズジェイミー・リー・カーティスミシェル・ヨーブレンダン・フレイザーのスピーチも最高だった。

Q: 追悼コーナーの選定にはどのくらい関わっている?アン・ヘッシュとマーシャ・ハントが省かれていたことに不満をあらわにする人も多かったようですが。

K: 私たちは決定には関わっていない。オスカーのウェブサイトには、昨年亡くなった人々のリストが掲載されている。

W: 私たちは追悼パフォーマンス(今年はレニー・クラヴィッツの演奏)には関わっているけどね。アカデミーには、誰をコーナーに含めるかを決定するグループがあるんだ。

<アカデミーの広報担当者によると、全17もの分野の各代表者がメモリアムの人を選定することになっている。なので、時間が限られていることも考慮すると、コーナーに含まれなかった著名人も出てきてしまう。>

Q: ズバリ、来年のアカデミー賞にお二方とジミーは続投しますか?


<長い沈黙>

W: それについては、また連絡するよ(笑)

※インタビュー内容は要約・抄訳です。翻訳/和田 萌

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