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ヘンリー王子、12歳で母ダイアナ元妃を失った悲しみを語る「泣かないことが強さだと思っていた」

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ヘンリー王子、12歳で母ダイアナ元妃を失った悲しみを語る「泣かないことが強さだと思っていた」
ヘンリー王子 写真:Frazer Harrison/Getty Images
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ヘンリー王子が、母ダイアナ元妃の死後に抱えてきた悲嘆について、改めて率直な思いを明かした。

オンライン教育プラットフォーム「MasterClass」で公開された新たな講座「Redefining Grief: Building Resilience Through Loss(原題)」で、神経科学者のメアリー=フランシス・オコナー博士と対談。悲嘆が脳や身体に及ぼす影響について語るなか、自身が12歳で母を亡くしてから、長い間その悲しみに向き合えなかったことを振り返った。

母ダイアナ元妃の死を知らされた12歳のヘンリー王子、涙を流せなかった

ダイアナ元妃が亡くなったのは1997年8月31日。36歳だった母を失った当時、ヘンリー王子は12歳だった。

今回の講座の冒頭で、ヘンリー王子は「母が亡くなったと知らされたときには泣かなかった。葬儀のときに泣いたが、その後、約20年近くは再び泣かなかった」と告白。

当時は、それを「強さ」だと思っていたという。

しかし現在の自分から振り返れば、それは強さではなく、「崩れ落ちることを許されず、どう癒やせばいいのかという道筋もなかった12歳の少年だった」と語る。

悲嘆は必ずしも「悲しそうな姿」になるとは限らない。ヘンリー王子は、悲しみが麻痺や気晴らしという形で現れることもあると説明し、「元気?」と聞かれた際に長年「元気だよ」と答えてきたことも、その一つだったと振り返った。

ダイアナ元妃の死から5日後、兄ウィリアム皇太子と人々の前へ

母の死からわずか5日後、ヘンリー王子は兄ウィリアム皇太子とともに、ケンジントン宮殿の前に花を手向けに集まった人々のもとを訪れた。

そこには、ダイアナ元妃の死を悲しむ大勢の人々がいた。

ヘンリー王子は当時を振り返り、自分と兄が「人々の悲しみを母に届ける仲介者」のような立場になっていたと感じたという。

母を直接知らない人々が涙を流す一方で、自分は同じように感情を表に出すことができなかった。

「母のために泣いている、母に会ったこともない人たちと同じ感情を示せないことに、罪悪感さえ覚えた」と振り返る。

葬儀で初めて涙、そのとき「泣くのは気持ちがいい」と感じた

ヘンリー王子が再び涙を流したのは、ダイアナ元妃の葬儀だった。

その瞬間、「泣くことは実際、とても気持ちがいい」と感じたという。

しかし、母が本当に亡くなったことを受け入れるには、さらに長い時間が必要だった。

葬儀の時でさえ、ヘンリー王子は母が亡くなったとは信じたくなかった。母が自分の人生を壊していたものから逃れるために、あえて「姿を消した」のではないか、いつか別の姿で戻ってきて、自分と兄を連れ去ってくれるのではないか――そんな思いを抱いていたと語っている。

悲嘆とは、単純に「大切な人が亡くなったことを悲しむ」だけではない。

今回の対談でヘンリー王子が語ったのは、喪失を理解し、受け入れ、そして自分の人生のなかに位置づけ直していくまでの長いプロセスだった。

「悲しみは過去に置いていけるものではない」

ヘンリー王子は、2023年に出版した回顧録『スペア』でも、ダイアナ元妃の死と自身の人生について深く語っている。

今回のMasterClassでは、そこで明かした経験を改めて振り返りながら、「処理されていない悲嘆は過去にとどまるものではない」という趣旨の思いを語った。

母の死をきっかけに生まれた悲しみは、時間が経てば自然に消えていくものではなかった。

だからこそ、今回の講座では「悲嘆をなくす」のではなく、悲嘆を抱えながら、どのように前へ進んでいくのかが大きなテーマとなっている。

ダイアナ元妃を失った12歳の少年から、現在は2人の子どもを持つ父親となったヘンリー王子へ。その歩みは、悲嘆と向き合い続けてきた年月でもある。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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