大人の英語学習に最適な映画5作品
英語学習には、留学や英会話教室など様々な方法があるが、映画愛好家にとって最適な選択肢が、作品を通じて学ぶ方法である。
本記事では、英会話初心者にも聞き取りやすいクリアな発音と分かりやすい内容を基準に、実用的な英語フレーズを学べる映画をTHRジャパンが厳選して紹介する。 各作品の特徴やあらすじ、さらに効果的な学習方法について解説していく。
実用的な英語フレーズが学べる効果的な映画活用法
1. 字幕を活用する
まずは日本語字幕で作品の内容を十分に理解する。次に英語字幕を付けて視聴し、英語表現と意味を結びつける。最終段階として字幕なしで視聴することで、リスニング力を飛躍的に向上させることができる。
2. 繰り返し観る
一度の視聴だけでなく、同じ作品を複数回観ることで表現を定着させることができる。特にお気に入りのシーンを集中的に視聴すると効果的である。使ってみたい場面のセリフは、完全に覚えるまで繰り返し観ることをお勧めする。
3. シャドーイングを実践する
登場人物のセリフを真似て発音練習を行う。特に印象的なフレーズは、スロー再生機能を活用して、イントネーションやリズムを丁寧に確認しながら練習する。自然な英語の話し方を身につけるまで繰り返し練習することで、適切なタイミングで自然に使えるようになる。
4. 語彙をメモする
映画内で出現する新しい単語やフレーズをノートに記録する。単に意味を書き留めるだけでなく、使用されたシーンやニュアンス、類似表現なども併せてメモすることで、実践的な語彙力を強化できる。
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1:『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)
実在の人物を基にした映画で、ハーバード大学を舞台にしているため、知的な会話が多く、ビジネスや法律用語も出てくる作品。
ビジネスミーティング、法廷シーン、大学生活など様々なシチュエーションの会話が登場し、プログラミングやIT関連の現代的な用語も数多く含まれ、大人の英語学習に適している。 少し難しい語彙も含まれるが、現代的な表現が多く実用的な単語・フレーズを覚えられる。
あらすじ:2003年、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグは、ガールフレンドのエリカとの破局をきっかけに、大学内の女子学生の写真を評価するサイト「フェイスマッシュ」を作成。サイトは大学当局から規制されるが、この経験から彼は、大学生専用のSNS「Facebook」を開発する着想を得る。
開発資金を提供した親友のエドゥアルド・サベリンと共に事業を始動させ、徐々にサービスは成功を収めていくが、ナップスター創業者のショーン・パーカーが加わることで事業は急速に拡大する一方、創業メンバー間の対立も深まっていく。
また、ハーバード大学のウィンクルボス双子からは、マークが彼らのアイデアを盗んだという訴訟を起こされる。フェイスブックが急成長する中、友情と裏切り、そして野心が交錯する人間ドラマが展開されていく。
2:『英国王のスピーチ』(2010年)
アカデミー賞受賞作品の本作は、英語発音の改善をテーマにしたコリン・ファース主演の歴史映画で、英語学習者も共感しやすい。スピーチ力の向上や、中級レベル以上のイギリス英語を学びたい方に適している。
主人公が吃音を克服するため、発音やイントネーションの練習シーンが多く登場し、ゆっくりとした明瞭な発音で話されるシーンが多いため、聞き取りやすい。また、英国王族の上品な英語と、言語療法士ライオネルの庶民的なオーストラリア英語がおり混ざっている点と、フォーマル/カジュアルな場面での使い分けを学ぶ事ができる。
英語学習だけでなく、リーダーシップや自己克服といったテーマも含まれており、学習意欲を高める教材としても最適。
あらすじ:1930年代のイギリス。ジョージ6世(当時はヨーク公爵)は深刻な吃音に悩んでいた。妻エリザベスの紹介で、型破りな言語療法士ライオネル・ログと出会う。
最初は反発しながらも、ライオネルの斬新な治療法を受け入れていく中で、2人は次第に信頼関係を築いていく。兄エドワード8世の退位により予期せず王位を継承することになったジョージ6世は、第二次世界大戦が迫る中、国民に向けて重要なラジオ演説を行わなければならない状況に直面する。
ライオネルのサポートを受けながら、ジョージ6世は自身の吃音と向き合い、克服していく感動的な実話。
3:『プラダを着た悪魔』(2006年)
主人公の仕事がテーマの作品なので、ビジネス英語やファッション業界の専門用語が学べる。
オフィス内の上司と部下のやり取り、上司やクライアントとのフォーマルな会話、電話応対や来客対応などのビジネスコミュニケーション、友人とのプライベートな会話、また感情表現や相手との関係性を表す表現も多く非常に参考になる。
テンポが速い会話もあり、リスニング力を鍛えるのにも最適。聞き取りやすい英語で、英語学習初心者の方へもお勧めできる作品。
2003年に刊行されたローレン・ワイズバーガーによる小説作品が原作。上級者は原作小説と読み比べるのも面白いかもしれない。
あらすじ:ジャーナリストを目指す新卒の主人公のアンドレア(アン・ハサウェイ)が、一流ファッション誌の編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントとして奮闘するコメディドラマ。厳格で完璧主義な上司ミランダの下で、アンドレアは過酷な仕事に追われながら成長していく。ライフワークバランス、自分の夢と現実の仕事との葛藤、キャリアと人間関係など、現代社会における様々なテーマが描かれている。
4:『ファインディング・ニモ』(2003年)
子ども向けのアニメ映画で、親子の会話や冒険に関する簡単な英語が多い。聞き取りやすい発音が特徴。
親しみやすい日常会話を学ぶ事ができる。
重要なフレーズが何度も出てくるため記憶に残りやすい、基本的な語彙と文法が中心という点で初心者から中級者まで幅広いレベルの英語学習におすすめの作品。
2004年アカデミー賞受賞作品で、観た事がある人も多いはず。続編の『ファインディング・ドリー』も同じくおすすめ。
あらすじ:海に住むカクレクマノミのマーリンは、息子のニモを1人で大切に育てていた。ある日、ニモが人間のダイバーに捕まってしまい、水族館に連れて行かれてしまう。父親マーリンは、ニモを助け出すために冒険の旅に出発。途中で、物忘れが激しいけれど明るい性格のドリーや、サメやカメなどの仲間たちと出会いながら、困難を乗り越えていく。親子の絆や友情を描いた、心温まるストーリー。
5:『幸せのちから』(2006年)
シンプルな日常会話が中心で、感動的なストーリーを通じてリスニングとスピーキングの練習に適している。
様々な感情を伴う会話シーンがあり、感情表現のニュアンスの理解に役立つと同時に、主人公のセリフからは前向きな考え方や自己成長に関する表現も学べるため、英語学習だけでなくモチベーション向上にも役立つ。
主演のウィル・スミスは本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネート。息子役にはウィル・スミスの実の息子であるジェイデン・スミスが配役され、親子共演となっている。
あらすじ:1981年のサンフランシスコを舞台に、シングルファーザーのクリス・ガードナー(ウィル・スミス)が主人公。医療機器のセールスマンとして働きながら5歳の息子(実の息子ジェイデン・スミス)を育てているが、売り上げは振るわず、家賃も払えない状況に陥ってしまう。
そんな中、証券会社のインターンシップに応募する機会をるが、無給の研修で、正社員になれる保証も無いポジション。それでも、クリスは息子の将来のために、ホームレス生活を送りながらもインターンシップに挑戦する。昼はインターンとして働き、夜は息子と路上生活をしながら、必死に勉強を続ける。
困難な状況の中でも、息子への愛情と夢を諦めない強い意志で、最終的にクリスは証券会社の正社員になる事が出来る。実話に基づくこの感動的な物語は、「幸せ」を追求する父と子の絆、そして諦めない心の大切さを描いている。
映画を通じた英語学習は、娯楽性と学習効果を両立できる効果的な方法である。本記事で紹介した作品は、いずれも魅力的なストーリーと実用的な英語表現を兼ね備えているため、継続的な学習に適している。自分の興味や英語レベルに合わせて作品を選び、紹介した学習方法を組み合わせることで、より効果的な英語力向上が期待できる。
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