吉永小百合、主演映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』で人生初ピアス「開放された気持ち」

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 左から阪本順治監督、若葉竜也、木村文乃、天海祐希、吉永小百合、佐藤浩市、のん、工藤阿須加、茅島みずき ©︎The Hollywood Reporter Japan
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 左から阪本順治監督、若葉竜也、木村文乃、天海祐希、吉永小百合、佐藤浩市、のん、工藤阿須加、茅島みずき ©︎The Hollywood Reporter Japan
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俳優の吉永小百合が主演の映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の完成報告会見が13日、東京・グランドプリンスホテル高輪で行われた。

1975年に女性として世界で初めてエベレストの登頂に成功し、92年に女性初の7大陸の最高峰制覇を達成した登山家の田部井淳子さんの生涯をたどる物語。吉永のほか佐藤浩市天海祐希阪本順治監督が登壇し、追加キャストとしてのん、工藤阿須加、木村文乃、若葉竜也茅島みずきがお披露目された。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 吉永小百合 ©︎The Hollywood Reporter Japan
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 吉永小百合 ©︎The Hollywood Reporter Japan

吉永にとって124本目の映画出演。生前の田部井さんとも面識があり、「本当に過酷な撮影で、朝早く出て栃木で撮影をして、その足で富士山ということもありました。何とかやり遂げることができてホッとしています。田部井さんも、てっぺんの向こうから『よく頑張った』と言ってくれていると思う」と安どの笑みを浮かべた。

役づくりに当たって、晩年の田部井さんにならい人生で初めてピアスの穴を開けた。会見にも田部井さんから贈られたピアスを着けて臨み、「この役は開けるしかないと思いました。ただ、お医者さんから1カ月は泳いではいけないと言われ、つらかったけれど我慢しました。開けた時は開放された気持ちになりました」と振り返った。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 佐藤浩市 ©︎The Hollywood Reporter Japan
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 佐藤浩市 ©︎The Hollywood Reporter Japan

吉永の夫役を演じた佐藤は、「45年前に役者を始めた頃に、吉永さんの相手役をやると言ったら鼻で笑われるか怒鳴られるかだったと思う。長くやっているとこんなこともあるんだと信じられない気持ち」と感慨深げ。2人で登山をするシーンもあるが、「吉永さんは一度も疲れたかしんどいとおっしゃらなかった。感服いたしました」と最敬礼だ。

天海は2020年『最高の人生の見つけ方』以来の共演で、吉永を支える親友役を担い「支えるというより存在に励まされた形で、素直に真っすぐ役に入っていけた」と述懐。「バイタリティがあって、力強くてひたむき。吉永さんにピッタリのお役で、その頑張りを見続けているだけで幸せでした」と万感の表情を見せた。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 天海祐希 ©︎The Hollywood Reporter Japan
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 天海祐希 ©︎The Hollywood Reporter Japan

富士山の標高にたとえた現在の俳優としての立ち位置を問われると、吉永は「八合目くらいかしら」と謙虚な回答。「頂上まで行けるかは分かりませんが、元気でいる限りは一歩ずつ歩いていけたら」とさらなる意欲を見せた。

2012年『冬のカナリアたち』以来、吉永とタッグを組んだ阪本監督は、「二度目のお仕事は本当に光栄でした。撮影前に富士山にチャレンジして高山病で断念したが撮影では頂上まで登れて感動した」とうれしそう。そして、「老若男女が見られて、必ず人を元気にできる映画だという自負がある。『ミッション:インポッシブル』よりヒットするでしょう」と豪語した。

『てっぺんの向こうにあなたがいる』は、10月31日に全国で公開される。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 阪本順治監督 ©︎The Hollywood Reporter Japan
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』 阪本順治監督 ©︎The Hollywood Reporter Japan

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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