松重豊『劇映画 孤独のグルメ』と歩んだ4年を回想「役者の仕事忘れかけている」
俳優の松重豊が2日、監督・脚本・主演の映画『劇映画 孤独のグルメ』の舞台挨拶を東京・TOHOシネマズ日比谷で行った。ファイナルと銘打ち、実に31回目となる舞台挨拶。「公開からまもなく2カ月がたつ中、多くのお客さまに届き楽しんでいただいていることを実感できるのは非常に幸せなこと」と、満員の観客に深々と頭を下げた。
昨年10月の釜山国際映画祭でのワールドプレミアから始まり、東京、大阪、名古屋、福岡はもちろん、ロケ地の長崎・五島列島にも赴き、プロモーションに尽力してきた。映画の企画が動き出してから約4年、「ほかの仕事をほとんどしないで、どうすれば劇場に来ていただけるかを考えていた。役者の仕事を忘れかけています」と自嘲気味に振り返った。
結果、3月1日までの公開51日間で観客動員69万人、興行収入9億8000万円を突破。大台の10億円をノルマに課し、達成できなければ主人公の井之頭五郎を“引退”すると公言してきただけに、「早々に敗北宣言をしておけば第二の人生も考えられたのに、船頭として引っ張ってきたわけだから船を降りることもできない。この2カ月の方が地獄の日々だった。続けるか続けないかは、あと少しのお力添えにかかっています」とゴールが見え、安どの笑みを浮かべた。
現在も今月19日にスタートする韓国での公開に向けたプロモーションを展開中。韓国の歌手ソン・シギョンと共演し、日韓のグルメを堪能するNetflixのバラエティ「隣の国のグルメイト」もスタートした。
共演の内田有紀、磯村勇斗らからの感謝のメッセージと製作過程を追ったドキュメンタリーで構成された映像がサプライズで上映され、「この原盤をもらって墓に入ろうかな」と感激の面持ちの松重。「若いスタッフに盛り上げてもらった」と宣伝スタッフをステージに上げて謝意を示し、「若い人がもっと劇場に来てくれて、映画を作る夢を持って次の世代の映画を作ってほしい。こからはそのサポートに回るつもりです」と新たな目標を見据えていた。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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