2024年モナコGP日曜日 ― ロイヤルファミリーも登場!
2024年F1モナコグランプリで優勝を飾ったのは、地元モナコの出身であるフェラーリのシャルル・ルクレールだった。2位表彰台を獲得したのはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)で、カルロス・サインツ(フェラーリ)は3位に入った。現役唯一の日本人F1ドライバーである角田裕毅は8位入賞を果たし、力強いパフォーマンスを見せた。
モナコグランプリは、例年通り豪華なものとなり、決して期待を裏切らなかった。完璧な天候の中、このグランプリはリッチで有名な人々を、ニースとイタリア国境の間にあるコート・ダジュールの小さな都市国家に引き付けた。
ハリウッドスターのマイケル・ダグラス、フランスのサッカースターのキリアン・エムバペ、そしてジェイソン・オッペンハイムやハナ・マーティンのような多くのインフルエンサーが、モナコグランプリのグリッドに姿を現した。
彼らには、スーパーモデルのエム・ラタ、ミュージシャンのベッキー・G、ジョー・ジョナスなど、スポーツ、音楽、映画界の無数の著名人が同行した。
イギリス王室のメンバーもグランプリに出席。モナコ公国のシャルレーヌ公妃とモナコ公国のアルベール2世は、モナコのモンテカルロで行われた自国のグランプリで、有名なゲストたちのために素晴らしいホストとなっていた。
パドック内では、ファンやジャーナリストが前日に起こった事件について噂をしていた。ソーシャルメディアでは、モナコ港内で起きてしまったボートによる事故が拡散されていた。その映像では、ボートが突然海のそばを歩く見物客のほうに突っ込んでくるという、ショッキングなものだった。幸いにも怪我をした人はいなかったようだ。
これは土曜日に起こったものだが、レース当日の日曜日に起こるレースでのクラッシュの予兆となるのかと思われた。
決勝レース
ドライバーたちが伝統的なドライバーズパレードを終えると、全員がグリッドの準備に取りかかった。グリッド上の無数の著名人やジャーナリストに囲まれて、彼らが集中するのは難しかったかもしれない。しかし、最大の観衆はポールポジションのシャルル・ルクレールのマシンの周り集まっていた。
モナコ出身として、すべてのスポットライトは彼にあたっていた。過去にモナコでの優勝のチャンスを逃したことを考えると、自身のホームグランプリで優勝するプレッシャーは非常に大きなものだっただろう。世界中の迷信深いファンは、それを「ホームグランプリの呪い」と呼び、今年も再び襲いかかるのではないかと心配していた。
スタートではクラッシュは起きなかったものの、カジノエリアに向かう上り坂で事故は起きてしまった。
幸いなことに、シャルル・ルクレールは子のクラッシュに巻き込まれておらず、彼のレースパフォーマンスはこの大規模なクラッシュとそれに続く赤旗の影響を受けなかった。
この大きなクラッシュは、ハースのケビン・マグヌッセンとレッドブルのセルジオ・ペレスが上り坂でレースをしながら接触したことが原因だったようだ。レースコントロールによると、それ以上の調査が必要ない、レーシングインシデントだったそうだ。
同時に、3番手のカルロス・サインツは、カジノに向かう途中でオスカー・ピアストリのスパイク状のアンダーフロアに接触。右フロントのタイヤをパンクさせてしまった。彼は有名なオテル・ド・パリのすぐ前でクルマを停めた。
サインツにとって非常に幸運なことに、技術的なルールにより、彼はレーススタート時の最初のポジションである3番手でレースを再スタート。最初のラップが赤旗の下で完了しなかった場合、FIAのルールでは、レースは最初のスターティングオーダーで再スタートするとなっている。
レースは15時45分に再開され、再スタート時にはクラッシュは起きなかった。興味深いことに、モナコグランプリの歴史の中で、モナコでスタンディングリスタートが行われたことは一度もなかった。
優勝者のシャルル・ルクレールに続いて、オスカー・ピアストリとカルロス・サインツがキリアン・エムバペが振るチェッカーフラッグを通過してレースを終えた。
彼らはアルベール太公とFIAおよびF1の会長陣、そしてリバティメディアのCEOグレッグ・マッフェイに迎えられた。その後に続いたのは、地元のヒーローがフェラーリチームと地元のファンに熱狂的に祝福される中での、終わりのないシャンパンシャワーだった。
Visa Cash App RBの角田裕毅も素晴らしい仕事をし、8位でフィニッシュ。タイヤを上手く管理し、決して集中力を失うことはなかった。角田にとってのさらなるポイントとなり、彼の今シーズンの合計獲得ポイントは19ポイントに増えた。
角田裕毅のコメント
モナコグランプリ日曜日。Visa Cash App RBの角田裕毅は、レーススタート時の8番手を最後までキープし、見事ポイントを獲得した。赤旗でレースが一時中断されたにも関わらず、角田は集中力を切らすことなくペースを完全に管理。
精神的にも肉体的にも、一貫性のある素晴らしいパフォーマンスを披露した。以下はレース後の角田裕毅のコメントである。
「タイヤの心配は全くしてなかった。ストラテジーを尊重するようなレースだったから、ペースを抑えないといけなかったんだ。だから今までとは全く違うレースだったよ。でも最後の3周はかなり楽しめた」
「今回の順位には満足している。リズムを掴めたと思う」
「過去数レース、スタートの問題があった。前戦から今回にかけて、そこは改善したから、チームとしてステップアップ出来たのはよかった」
「モナコのプールで遊ぶのは、いつか優勝してからだ。ポイント獲得くらいじゃまだ早いよ。いつかだね」
「次戦のカナダでもうまくパフォーマンスを引き出したい」
グランプリについて
モナコグランプリは、富裕層と有名人を引き付ける独特のレースだ。その華やかな歴史とレースの伝統により、プロとファンの両方にとって最も人気のあるグランプリのひとつでもある。観客は、周囲のモナコの建物から、モナコ港内の豪華ヨットから、あるいはシャンパンとキャビアを楽しみながらモナコの丘の上からでさえ、レースを見ることができる。
しかし、現代のF1マシンはモナコの狭い通りを走るために作られていないため、おそらくカレンダー上で最も時代遅れのトラックだ。多くのファンとF1の専門家は、レース条件とこの伝説的なグランプリのエンターテインメント価値を向上させるために、トラックレイアウトの変更や特別なレース戦略のルールを要求している。
シャルル・ルクレールはモナコで、新たなF1の歴史を作った。モナコで生まれ育った彼は、ついにホームグランプリで優勝し、モナコグランプリを制覇した最初のモナコ人となったのだ。彼は、フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスール、家族、友人、ガールフレンド、チーム、そしてアルベール2世とともに、この歴史的な勝利を祝うだろう。
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