2024年F1オーストリアGP土曜日 ― アクション満載の1日

#22 角田裕毅
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オーストリアGPの土曜日は、完璧な天候の下でスリリングなアクションと激しいバトルをもたらした。気温が30度まで上昇し、多くのF1チームがパドック内で無料のアイスクリームを楽しむ中、エキサイティングなスプリントレースと予選セッションの舞台が整った。

ファンたちは、マクラーレンのランド・ノリスがマックス・フェルスタッペンを追い詰めることができるかどうかに大きな関心を寄せていた。この日のイベントは期待を裏切らず、劇的なバトル、戦略的なオーバーテイク、そして角田裕毅の”予期せぬ論争”など多くの出来事があった。

スプリントレース

グリッド上では、ランド・ノリスがマックス・フェルスタッペンに挑戦できるのではないかというファンの期待が高まっていた。レーススタートは平穏だったが、1コーナーでフェルスタッペンがノリスとの激しいバトルに打ち勝ち、2024年の3連続スプリント勝利を収めた。一度はフェルスタッペンからリードを奪ったノリスだったが、再びフェルスタッペンに抜かれ、さらにチームメイトであるオスカー・ピアストリにも抜かれ、最終的に3位となった。

1コーナーのバリアを越えて安全上の危険を引き起こしたフォトグラファーたちが原因で、追加のフォーメーションラップが行われた。フェルスタッペンがスタートで最も素早く反応し、1コーナーへの走行でリードを奪った。ノリスはチームメイトのピアストリを抑えて2位を維持したが、その後ろではフェラーリのカルロス・サインツがメルセデスのジョージ・ラッセルを抜いて4位に上がった。

1周目の終わりにDRSが使用可能になると、両方のマクラーレンはレースリーダーのフェルスタッペンに接近した。5周目、ノリスはフェルスタッペンに迫り、3コーナーでリードを奪った。フェルスタッペンはすぐに反撃し、4コーナーへの進入で内側からマクラーレンを抜いて再びリードを奪い返した。外側に追いやられたノリスに対し、ピアストリが6コーナーの外側を回って2位を奪った。

角田裕毅は自分のポジションを維持することはできたが、最初の数周で順位を上げることはできなかった。しかし、苦戦していたアストンマーティンのフェルナンド・アロンソを抜いて13位に上がり、その位置でレースを終えた。旧チームメイトであるアルピーヌのピエール・ガスリーの後ろで、周回を重ねるごとに差が広がっていった。

角田のチームメイトであるダニエル・リカルドも良い結果を出せず、スプリントレースを15位で終えた。全体として、Visa Cash App RB(VCARB)はペースが不足しており、アストンマーティンとアルピーヌよりも遅かった。これは、この日の午後に行われる日曜日のレースの予選セッションにとって良い兆候ではなかった。スプリントレース後には、セットアップに意味のある変更を加える時間がほとんどないからだ。

オーストリアGP予選

3時間の休憩を挟み、暑い条件下で、すべてのドライバーは激しい予選セッションに向けて厳しい課題に直面した。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが今シーズン8度目の圧倒的なポールポジションを獲得し、マクラーレンのランド・ノリスを0.4秒引き離した。メルセデスのジョージ・ラッセルが3位で予選を通過し、マクラーレンのオスカー・ピアストリはQ3の最終ラップでトラックリミット違反によってタイムを削除された。

予想通り、両方のVCARBがQ3に進出することが出来ず、ダニエル・リカルドがトップ10をわずかに逃して11位、角田裕毅が14位で予選を終えた。

角田裕毅のコメント

「スプリントレースでは、今できる限りのことを全てやったよ。データ取りにもよかったと思う」

「予選では今日はクルマの調子はよかった。Q3に進めるだけのペースがあったから、この結果は残念だ。アタックラップでは6.7コーナーでタイムを失ってしまった。リアがでてしまったんだ」

「今日はペースがあったから、明日はポイント目指して頑張りたい。レースではどうなるかはまだわからないし、厳しい戦いになるとは思うけど、最大限やれることをやる」

yuki tsunoda austrian gp
オーストリアGP予選後の角田裕毅

予選後、事態はさらに悪化。角田裕毅はレーススチュワードに呼び出されてしまった。Q1中にファストレーンで周冠宇が自身を追い越したことに関して、チームラジオで不適切な発言をしてしまった。使用された言葉は攻撃的で不適切であり、国際スポーツ規則の第20条に基づく不正行為に該当する。

聴聞会で角田裕毅は深く謝罪し、英語が母国語ではないため、セッション後まで言葉の意味を理解していなかったと説明した。スチュワードは重い罰金を決定し、角田に40,000ユーロの罰金を科した。そのうち20,000ユーロは、同様の違反が発生しないことを条件に、2024年シーズンの残りの期間中保留される。

最後に

明日も同様の天候が予想されている。幸いなことに、多くのキャンパーやフェルスタッペンファンにとっては、冷たいビールを楽しみ、バーベキューをしながら、マックス・フェルスタッペンを応援するには最適な条件だ。フェルスタッペンはポールポジションからレースをリードし、自身とレッドブルにとってもう一つの勝利を確実にする強力な候補だ。しかし、ランド・ノリスが土曜日の敗北を取り戻したいと熱望しているため、両方のマクラーレンも侮るべきではないだろう。

角田裕毅にとっては、素早く気持ちをリセットし、トップ10入りを目指してレースに集中することが重要だ。

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