『ノー・アザー・ランド』監督へのアカデミーの対応を批判する公開書簡にマーク・ラファロ、リチャード・ギアら600人が署名

『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』のハムダーン・バラール監督 写真:The Hollywood Reporter
『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』のハムダーン・バラール監督 写真:The Hollywood Reporter
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俳優のマーク・ラファロリチャード・ギアオリヴィア・コールマンを含む約600人のオスカー投票権者が署名した公開書簡が発表され、今年オスカーを受賞したハムダーン・バラール監督の逮捕に関する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の幹部の対応を批判した。

現地時間28日に発表された書簡には、「3月の第一週に作品を表彰しながら、数週間後にはその映画製作者を守ることができないというのは弁護の余地がない」と記されている。

投票権者たちは、アカデミーのビル・クレイマーCEOおよびジャネット・ヤン会長が26日に発表した声明に反応した。アカデミー側の声明では、バラール氏への暴行と逮捕について、「アカデミー会員の間でもさまざまな見解がある」などと述べられていた。

AMPAS会員による公開書簡では、アカデミーがバラール氏に対し「支援を欠いている」と非難した。「バラール氏に対する攻撃は、単なる一人の映画製作者への攻撃ではなく、目撃し、不都合な真実を語るすべての者への攻撃である。我々はこの映画チームを見守り続ける。オスカー受賞によって彼らの生命はさらに危険にさらされており、仲間のアーティストの安全が脅かされる際には、言葉を濁すことはしない」

投票権者の公開書簡にはそのほか、エイヴァ・デュヴァーネイハビエル・バルデム、『関心領域』のジョナサン・グレイザー監督、エマ・トンプソン、トニー・クシュナー、アンドレア・ライズボロー、トッド・ヘインズも署名している。

バラール氏は今年、『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』の共同監督として長編ドキュメンタリー賞を獲得。同氏は今週初め、ヨルダン川西岸地区のスシヤ村で入植者と対峙した際に、イスラエル軍に襲撃され、逮捕された。共同監督のユヴァル・アブラハーム氏によると、バラール氏は頭部や腹部に負傷し拘束されたが、翌日釈放されたという。

米『ハリウッド・リポーター』はアカデミーにコメントを求めたが、現時点では返答はない。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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