“ハリポタ”だけじゃない!ハリウッドによるリブート予定作品をまとめて紹介-『バトルランナー』『大草原の小さな家』も

近年のハリウッドでは、過去の名作映画・ドラマをリメイクやリブートといった形で復活させる動きが非常に盛んになっている。
すでに再映像化が発表されている作品には、’74~’83年に放送された家族ドラマの傑作『大草原の小さな家』、J・K・ローリング原作の『ハリー・ポッター』、さらにアーノルド・シュワルツェネッガー主演の’87年公開の映画『バトルランナー』などが含まれている。
そのほかにも、あの80年代の人気作から90年代の懐かしいホラーにいたるまで、多岐にわたるジャンルの作品のリメイク/リブートが続々と決定。本記事では、今後予定されている大注目のリメイク/リブート作品を紹介する。
★まず初めに…リメイクとリブートの違いは?
リメイク(作り直し) | ・オリジナルの設定やキャラクターをそのまま利用 | ・現代的なアレンジを加える場合もあるが、大体のストーリーはオリジナルを踏襲 |
リブート(再始動) | ・オリジナルの設定やキャラクターのベースを借用しながらも、新たな物語として構築 | ・オリジナルのストーリーに大胆な再解釈を加えることもある |
Mr.リブート?グレン・パウエルに注目
■『バトルランナー』
アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『バトルランナー』(’87)は、スティーヴン・キング(リチャード・バックマン名義)による’82年の小説に基づく近未来アクション作品。
パラマウント配給で11月7日全米公開予定のリブート作品は、大ヒットアクション映画『ベイビー・ドライバー』(’17)のエドガー・ライトが監督、『トップガン マーヴェリック』(’22)のハングマン役で世界的な注目を集めたグレン・パウエルが主演を務める。
リブート版『バトルランナー』は、全体主義社会を舞台に、グレン・パウエル演じる主人公ベンが病気の娘の治療費を稼ぐため、殺し屋たちから逃げ回る様子を生中継するテレビ番組に身を投じる姿を描いている。そのほかのキャストには、ケイティ・オブライアン、ダニエル・エズラ、カール・グルスマン、ジョシュ・ブローリン、リー・ペイス、マイケル・セラ、エミリア・ジョーンズ、コールマン・ドミンゴが名を連ねている。
■『天国から来たチャンピオン』
ハリー・シーガルによる舞台劇『天国から来たチャンピオン』は、これまでに3度映画化されている。なかでも、ウォーレン・ベイティ主演の1978年版は、第51回アカデミー賞で9部門にノミネートされるなど、高い評価を獲得した。
ベイティが共同監督・主演を務めた同作は、天使のミスによって寿命より早く命を落としたフットボール選手の男が、殺された億万長者の身体で地上に帰って来るというファンタジー。
『天国から来たチャンピオン』の再映画化は昨年5月に発表され、グレン・パウエルが主演を務めることが明らかになった。脚本は、2000年のスティーヴン・ソダーバーグ監督作『トラフィック』でアカデミー賞を受賞したスティーヴン・ギャガンが担当する。
すでに、2本のリブート作品への主演が決定しているグレン・パウエル。ほかにも、ホラーの古典『悪魔のいけにえ』(’74)や、アクションスリラー『バックドラフト』(’91)の再映像化企画への関与も報じられている。実現の可能性は定かではないが、引っ張りだこのパウエルの今後の活躍に注目だ。
現代に蘇る恐怖!リブートホラー
■『ラストサマー』
事故を隠ぺいしようとした若者たちが、謎の「かぎツメの男」に狙われるさまを描いた1997年公開の『ラストサマー』。これまでに映画シリーズが3本製作され、2021年にはドラマ化もされた本作のリブート版『I Know What You Did Last Summer(原題)』が、今年7月18日に全米で封切られる。
キャストには、マデリン・クライン、サラ・ピジョン、タイリーク・ウィザース、ジョナ・ハウアー=キングら新顔に加え、シリーズ1~2作目に出演したジェニファー・ラブ・ヒューイットとフレディ・プリンゼ・ジュニアが再集結。監督は、Netflix映画『リベンジ・スワップ』(’22)のジェニファー・ケイティン・ロビンソンが務める。
■『フランケンシュタイン』
『パンズ・ラビリンス』(’06)や『シェイプ・オブ・ウォーター』(’17)などの傑作で知られるオスカー受賞監督ギレルモ・デル・トロが、ゴシックホラーの古典を再映画化。
Netflixで今年11月に配信予定の『フランケンシュタイン』には、オスカー・アイザック(ヴィクター・フランケンシュタイン役)とジェイコブ・エロルディ(怪物役)をはじめ、ミア・ゴス、そしてクリストフ・ヴァルツら実力派キャストが勢ぞろい。モンスターに魅せられた名匠が現代に放つ、新たな『フランケンシュタイン』の物語は必見だ。
■『フランケンシュタインの花嫁』
来年3月6日に全米公開予定の新作『The Bride!(原題)』は、1931年に公開された『フランケンシュタイン』の続編『フランケンシュタインの花嫁』(’35)に着想を得た物語。
『ロスト・ドーター』(’21)で監督として高い評価を獲得したマギー・ギレンホールがメガホンをとり、同作でタッグを組んだジェシー・バックリーがフランケンシュタインの花嫁として蘇る女性に扮する。怪物役はクリスチャン・ベールが務め、共演にはペネロペ・クルス、アネット・ベニング、ピーター・サースガード、ジェイク・ギレンホールが名を連ねる。
■『エクソシスト』
ウィリアム・フリードキン監督による『エクソシスト』(’73)は、悪魔に憑依された少女の姿を描き、世界中を恐怖のどん底に陥れたオカルトホラーだ。第46回アカデミー賞では、2部門で受賞を果たしている。
不朽の名作『エクソシスト』のリブート映画を手がけるのは、Netflixシリーズ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』(’18)や映画『ドクター・スリープ』(’19)など、ホラー界で類まれなる才能を発揮してきたマイク・フラナガン。現時点で、公開日やキャストは未定となっている。
あの80年代の人気作がカムバック
■『裸の銃を持つ男』
故レスリー・ニールセンが刑事フランク・ドレビンに扮した人気コメディシリーズ『裸の銃を持つ男』が、リーアム・ニーソン主演で復活。リブート版でニーソンが演じるのは、伝説の刑事フランク・ドレビンの息子という設定だ。
アキヴァ・シェイファー(『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』)がメガホンをとった本作は、8月1日に全米公開予定。共演には、パメラ・アンダーソン、ポール・ウォルター・ハウザー、ケヴィン・デュランド、ダニー・ヒューストンらが顔をそろえている。
■『ローズ家の戦争』
1989年のダニー・デヴィート監督による名作ブラックコメディ『ローズ家の戦争』をリメイクした新作『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』。2025年秋に日本公開予定の本作では、ベネディクト・カンバーバッチとオリヴィア・コールマンが離婚をめぐり、激烈な喧嘩を繰り広げる夫婦を演じる。
監督は、映画『オースティン・パワーズ』シリーズや、『スキャンダル』(’19)で知られるジェイ・ローチ。また脚本は、コールマンがオスカー主演女優賞を受賞した『女王陛下のお気に入り』(’18)のトニー・マクナマラが担当する。
日本でも大人気!世界的大ヒットシリーズ
■『バイオハザード』
ゾンビと戦う主人公の冒険を描いたカプコンのホラービデオゲーム『バイオハザード』が、カルト的ヒット作『バーバリアン』(’22)のザック・クレッガー監督によって再映画化。ミラ・ジョヴォヴィッチが主演を務めた映画シリーズ6作品は日本でも人気を集め、累計世界興収は12億ドル(約1,753億4,800万円)を突破している。
今年3月には、ドラマ『ウォーキング・デッド』への出演で一躍脚光を浴びたオースティン・エイブラムスが、リブート版の主演候補となっていることが報じられた。クレッガー監督とソニー・ピクチャーズによるリブート版は、今夏よりヨーロッパで撮影開始予定。
■『モアナと伝説の海』
ディズニーの世界的大ヒットアニメ映画『モアナと伝説の海』の実写リメイク版『Moana(原題)』が、2026年7月10日に全米公開される。監督は、ブロードウェイミュージカル『ハミルトン』を手がけたトーマス・ケイルが務める。
実写版で主人公モアナ役を射止めたのは、オーストラリア・シドニー出身の新星キャサリン・ラガイア。アニメでマウイ役の声優を担当したドウェイン・ジョンソンは、実写版でも同役に扮する。また、モアナ役声優を務めたアウリィ・カルバーリョは、実写版で製作総指揮に名を連ねている。
ドラマシリーズで復活!
■『ハリー・ポッター』
J・K・ローリング原作のファンタジー超大作『ハリー・ポッター』が、HBOの製作でドラマシリーズとして復活する。ドラマ版の製作総指揮には原作者ローリングのほか、映画シリーズ全8作品でプロデューサーを務めたデヴィッド・ヘイマンらが名を連ねており、2026年のリリースをめざし、今夏より撮影が開始する見込みだ。
ドラマ版では、全7巻からなる小説シリーズを、各巻1シーズンずつ映像化する。新たな子役キャストには、ドミニク・マクラフリン(ハリー・ポッター役)、アラベラ・スタントン(ハーマイオニー・グレンジャー役)、アラステア・スタウト(ロン・ウィーズリー役)、そしてロックス・プラット(ドラコ・マルフォイ役)が抜擢された。
そのほか、ジョン・リスゴー(ダンブルドア校長役)、ジャネット・マクティア(マクゴナガル先生役)、パーパ・エシードゥ(スネイプ先生役)、ニック・フロスト(ハグリッド役)、ルーク・タロン(クィレル先生役)、ポール・ホワイトハウス(フィルチ役)、キャサリン・パーキンソン(モリー・ウィーズリー役)、ベル・パウリー(ペチュニア・ダーズリー役)、ジョニー・フリン(ルシウス・マルフォイ役)ら実力派俳優陣が脇を固める。
■『大草原の小さな家』
’70~’80年代に放送された米NBCの長寿ドラマ『大草原の小さな家』を、Netflixが新たなドラマシリーズとしてリメイク。ショーランナーは、人気ドラマ『ザ・ボーイズ』や『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のレベッカ・ソネンシャインが担当する。
Netflixの発表によると、リメイク版はフロンティアを築いた人々の苦難と勝利を多角的に描き、壮大なサバイバルやアメリカ西部の起源譚としての要素もあわせ持った“希望に満ちた家族ドラマ”になるという。
さらに、物語の中心となるインガルス一家の配役も続々と決定。オリジナル版でマイケル・ランドンが演じた父チャールズ役にはルーク・ブレイシー(『エルヴィス』)が起用されたほか、クロスビー・フィッツジェラルド(母キャロライン役)、アリス・ホールジー(主人公ローラ役)、スカイウォーカー・ヒューズ(長女メアリー役)が出演する。
記事/和田 萌
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