日本人2人目の快挙!平岳大、THRトレイルブレイザー賞を受賞 ―― 東京国際映画祭でハリウッドと日本の架け橋に
俳優の平岳大が、第38回東京国際映画祭期間中に開催された「アメリカン・フィルム・ナイト」において、米国の業界紙『ハリウッド・リポーター』(THR)のトレイルブレイザー賞を受賞した。六本木ヒルズクラブで行われた授賞式には、ハリウッドと日本の映画業界から多数の著名人が出席し、華やかな夜となった。
モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)とTHRが共同で授与するトレイルブレイザー賞は、グローバルなエンターテインメント業界において国境や文化の垣根を越えた物語を描き、多様性の促進に貢献したアーティストに贈られる。平岳大は、ドラマ『SHOGUN 将軍』で共演した浅野忠信に続き、日本人として2人目の受賞者となった。
▼平岳大のキャリアと近年の活躍

日本で生まれ、10代から米国で生活した平岳大は、俳優の平幹二朗を父に持つ。数々の国内作品で活躍したのち、近年では『Giri / Haji』をはじめ、『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』や『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』など、数々の海外作品に出演している。
特に高い評価を得たのが、FX製作の歴史大作ドラマ『SHOGUN 将軍』での演技だ。2024年のエミー賞では、同作でドラマシリーズ部門助演男優賞にノミネートされた。最近では、オスカー俳優ブレンダン・フレイザーと共演する新作映画『レンタル・ファミリー』に出演しており、賞レースでも注目を集めている。
▼ハリウッド進出の決断と困難な道のり

授賞式のスピーチで平は、自身のキャリアの転機について「数年前に“日本を辞める”決意をして、ハリウッドで活動することを選びました。当時は誰も賛成してくれませんでしたが、自分の選択を信じたのです」と振り返った。
さらに、ハリウッド移籍直後の苦労にも言及。「コロナ禍とストライキが重なり、仕事を得ることも、オーディションを受けることすら簡単ではありませんでした。まさかこんな展開になるとは想像もしていなかったんです」と語り、現在の成功が決して平坦な道のりではなかったことを明かした。
本イベントには、映画『『エルヴィス』のプロデューサーであるスカイラー・ワイス、『SHOGUN 将軍』のプロデューサー・宮川絵里子、伝説的映画監督ポール・シュレイダーらハリウッドの重鎮が多数出席。日本からは、俳優の伊藤英明や笠松将らが参加した。
政治関係者としては、林芳正総務大臣および山下貴司元法務大臣も出席。林大臣は挨拶で、「総務大臣に就任してまだ1週間ほどですが、コンテンツ産業振興議員連盟の会長は20年間務めてきました。日本のコンテンツ産業は力強く成長し、今や国内の半導体産業を上回る規模となっています」と語った。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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