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『レディ・オア・ノット2』海外レビュー スケール拡大も前作の衝撃は超えられず

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『レディ・オア・ノット2』レビュー 続編は魅力も失速
『レディ・オア・ノット2:ヒア・アイ・カム / Ready or Not 2: Here I Come(原題)』 写真:Pief Weyman/Searchlight Pictures
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2019年のホラーヒット作『レディ・オア・ノット』の直接的な続編となる『レディ・オア・ノット2:ヒア・アイ・カム / Ready or Not 2: Here I Come(原題)』が米公開を迎えた。監督は前作に続きマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット。主演のサマラ・ウィーヴィングも再び主人公グレースを演じる。物語は前作の惨劇からわずか数分後を舞台に、新たな命がけのゲームへと巻き込まれる彼女の姿を描く。

『レディ・オア・ノット2:ヒア・アイ・カム / Ready or Not 2: Here I Come(原題)』海外版予告

『レディ・オア・ノット2』あらすじと世界観

地獄のような結婚式の夜を生き延びたグレースは、ようやく一息つく暇もなく再び命を狙われることになる。今回は彼女の妹フェイス(キャスリン・ニュートン)も巻き込まれ、物語のスケールは前作以上に拡大する。

本作で中心的な存在として登場するのが、カジノ王として知られるダンフォース家だ。家長を演じるのは映画監督としても知られるデヴィッド・クローネンバーグで、短い登場ながら強い印象を残す。

ル・ドマス家が壊滅したことで残された一族はコネチカットの豪邸に集まり、グレースを最初に殺した者がその地位を手にするという新たなゲームを開始する。

続編はスケール拡大も、驚きは減少

前作の魅力は、残酷な“かくれんぼ”というシンプルな設定にあった。そこにウィーヴィングの強烈な“ファイナルガール”像や、愚かな富裕層のブラックコメディが重なり、独特のテンションを生み出していた。

続編はその要素をすべて拡張する。登場人物は増え、世界観の設定も大幅に広がる。だが、その分だけ物語は複雑になり、ルール説明のための新キャラクターまで登場する。悪魔側の弁護士を演じるイライジャ・ウッドは個性的だが、実質的には説明役に近い存在だ。

それでも、富豪たちが時代遅れの武器で右往左往する姿や、奇抜な方法で次々と退場していく展開は依然として楽しめる。血まみれのウェディングドレス姿のグレースが再び登場するだけで歓声が上がるなど、キャラクターの人気の高さも感じさせる。

新キャストがもたらす見どころ

新たなキャラクターの中でも存在感を放つのが、ダンフォース家の双子だ。サラ・ミシェル・ゲラーとショーン・ヘイトシーが演じる姉弟は、幼い頃からこの“儀式”のために育てられてきたという設定で、歪んだ兄妹関係を説得力ある形で見せている。

また、スペイン人テレビ司会者の娘フランチェスカ(マイア・ジェイ)は、グレースの亡き夫の元婚約者という立場から復讐の要素を物語に持ち込む。さらに、ゲームを安全な観覧室から見守る一族の子どもたちや兄弟姉妹のやり取りは、本作のコミカルな見どころとなっている。

スケール拡大が生んだ弱点

ただし、拡大した世界観は同時にいくつかの問題も生んでいる。設定が複雑化したことで物語のテンポが鈍り、また妹フェイスの存在は、物語上はグレースの感情を強めるための装置にとどまっている印象も否めない。

さらに、今回登場する新たな敵は前作以上に凶悪な存在として描かれるが、その描写の一部は家庭内暴力を想起させるほど現実味を帯びており、作品全体の漫画的な残酷描写とのトーンの差がやや気になる部分もある。

それでも、血なまぐさいアクションとブラックユーモアの組み合わせは健在で、観客を笑わせ、叫ばせる瞬間は十分に用意されている。前作ほどの衝撃はないものの、シリーズの魅力をある程度保った続編と言えるだろう。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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