是枝裕和監督最新作『怪物』、音楽は坂本龍一が制作
是枝裕和監督の最新作『怪物』(2023年6月2日公開予定)に、坂本龍一が音楽を提供することが明らかになった。
プロデューサーによると、坂本氏は以前に制作した楽曲を提供するだけでなく、今作のために新たに曲を書き下ろすことになっている。音楽界の“教授”こと、坂本龍一は自身の俳優デビュー作品『戦場のメリークリスマス』(デヴィッド・ボウイ主演)に使用された象徴的なサウンドトラックで世界的にその名を知らしめた。さらに、ベルナルド・ベルトルッチ監督『ラストエンペラー』ではアカデミー作曲賞を受賞、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督『レヴェナント: 蘇えりし者』でゴールデングローブ賞ノミネートを果たした。
映画『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドールを獲得して約4年。最新作『怪物』は、是枝監督が『真実』(2019年、フランス)、『ベイビー・ブローカー』(2022年、韓国)以来初めて、日本でメガホンを取った作品だ。
最新作のストーリーの詳細は依然伏せられたままだが、先日ギャガ株式会社は『万引き家族』にも出演した安藤サクラが今作の主演を務めることを発表。主演の安藤の他、永山瑛太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子ら実力派キャストが脇を固める。
是枝作品がすでに“常連”となったカンヌ国際映画祭(今年5月に開催予定)で、6月2日の日本公開に先駆けて作品のワールドプレミアが行われる模様だ。
1995年にヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された『幻の光』以来、是枝監督自身が脚本を担当しないのは今作が2回目となる。ドラマ『Mother』、『最高の離婚』など数々の大ヒット作を手がけた坂元裕二が『怪物』の脚本を務める。また、プロデューサー陣には、長編デビュー作『百花』でサン・セバスティアン国際映画祭最優秀監督賞を受賞した川村元気らが名を連ねる。
オリジナル記事はこちら。翻訳/和田 萌