「キリエのうた」で映画初主演アイナ・ジ・エンドが主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」も担当

岩井俊二監督の最新作で、10月13日に全国公開される「キリエのうた」の完成報告イベントがこのほど都内で行われ、主演に抜擢された元「BiSH」のアイナ・ジ・エンド、SixTONESの松村北斗、黒木華、広瀬すずの主要キャストが顔をそろえた。

過酷な運命を背負った路上ミュージシャンと、彼女の音楽に導かれた男女3人の人生が交錯する壮大な叙事詩。アイナは、岩井監督が脚本執筆中にオンラインで見ていたミュージシャンのライブに特別ゲストとして登場したところを見初められ、「ロック一辺倒だった私を見つけてくれて、拾ってくれて夢みたいでした」と感激の面持ちで語った。

楽器を持たないパンクバンドとして知られる女性6人組のBiSHは、6月29日の東京ドーム公演で解散。撮影はグループでの音楽活動の合間を縫って行われ、「右も左も分からない中、岩井さんを筆頭に皆さんに助けてもらってやりきることができたと思っています。すずちゃんや松村さんがずっと近くにいて、リードしてもらいました」と振り返った。

自身が歌う劇中曲の作詞、作曲も担当。さらに、小林武史氏の作詞・作曲による主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」を歌うことも発表され、ギター一本によるアコースティックバージョンを初披露した。ソロとしての“初ステージ”を見守った松村は、「衝撃的だった撮影の時を思い出しました。この歌声で、作品に図太い芯ができていると感じます」と感激。マネジャー役で寄り添っていた広瀬も、「アイナちゃんは周りの景色や環境を全て吸収して表現している」と絶賛した。

また、主要キャスト4人に加え江口洋介、吉瀬美智子、奥菜恵、浅田美代子、大塚愛、北村有起哉、霜降り明星・粗品の出演も発表。岩井監督は、「昨年の6月からずっと編集作業をしてきたが、素晴らしい方ばかりでその表現力は何回見ても飽きることがなかった。彼らの魅力をしみじみかみしめて、ウルっときています」と手応え十分の様子だった。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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