杉山すぴ豊 サンディエゴ・コミコン2026現地レポート|43時間並んで入ったホールH、その熱狂を語る<前編>
杉山すぴ豊 アメキャラ系ライター
SDCC最大の注目は『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』
7月22日(水)から26日(日)まで、米西海岸で開催された世界最大級のポップカルチャーイベント「サンディエゴ・コミコン2026(以下SDCC)」に参加してきました。
今年の目玉は、何といっても25日(土)に開催された『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』公開を5か月後に控えたマーベル・スタジオのパネル(発表会)。その様子を含め、2回にわたって今年のSDCCをレポートします。

今年のSDCCのMVPは、実はセンチネル?
今回のSDCCで実は一番気合いが入っていたのが、9月15日にPS5で発売されるゲーム『Marvel’s Wolverine(マーベル ウルヴァリン)』でした。そう、X-MENの人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公にしたゲームです。とにかく会場前のホテルをラッピングした巨大広告が目を引き、会場前を走るトロリーもウルヴァリン仕様。

さらに、そのホテル前の芝生には「MADRIPOOR(マドリプール)」というPRスペースが設けられ、スムージーを無料で提供。マドリプールとは、X-MENの世界に登場するアジアの魔都です。

さらにここではセンチネルをテーマにしたフォトスポットが設置されています。
センチネルとはコミックにおいて、X-MENを始めとするミュータントたちを制圧するために作られた巨大ロボット軍団です。ウルヴァリンがその爪でセンチネルの首を切断するみたいな展開も多い。まさにウルヴァリンの爪でセンチネルの首が転げ落ちた、というモチーフです。
ところが今回、センチネルがいる場所はここだけではなかった。なんと会場内でのマーベルブースでも、センチネルの首と写真が撮れるブースがあるのです。


同じセンチネルでも、MADRIPOORのスペースにいるのはウルヴァリンのゲーム版に出てくるデザイン。一方、マーベルブースの方はディズニープラスで人気のアニメ『X-MEN ’97』に登場するセンチネルです。
というわけで、センチネルが目立つSDCCでした。(実はマーベルがセンチネルを推す理由はもう一つありました。後編レポートで触れます。)
『Marvel’s Wolverine』の人気ぶりはホールHでも証明
さて、SDCCにはホールHと呼ばれる大きな会場があって、6,500人が収容できます。
マーベル・スタジオの発表もここで行われるわけですが、逆に言うと6,500人集められる強力なネタでないと、ホールHではパネルはできないわけです。
昨年、ここでは『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の全米公開が控えていたので、ここでパネルが開催され、LiSAさんがテーマ曲を熱唱しました。また、ライアン・ゴズリングらが登壇する『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のパネルもここで実施。
従って、超大作映画やドラマのパネルはホールHというわけですが、なんとこのウルヴァリンのゲームのパネルがここで開かれました。
会場は満員。ということは、いかにこのゲームが注目され、期待されているのかがよくわかります。このウルヴァリンのゲームを開発したのはInsomniac Games。『Marvel’s Spider-Man』というスパイダーマンのゲームを大ヒットさせた会社です。
『Marvel’s Spider-Man』のアクションは映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』にも影響を与えたらしく、従ってこのウルヴァリンのゲームも、この先作られるであろうX-MENの映画にも影響を与えるかもしれませんね。
ゴジラだ、グローグーだ、スーパーガールだ! 会場内はワンダーランド
では会場内に目を向けてみましょう。『ゴジラ-0.0』の全米公開が控えているため、ゴジラが目立っていました。バンダイナムコさんのゴジラストアには長蛇の列。こういう素敵な写真を撮ってくれるサービスもありました。

また、『ゴジラ-0.0』の広告も目立っています。


ガンダムも人気で、ガンプラを求めてこれまた長蛇の列でした。
おもちゃつながりで言えば、マテルは自社のおもちゃが元ネタの映画『マスターズ・オブ・ユニバース』が公開されただけに、『マスターズ・オブ・ユニバース』関連の展示にも気合いが入っています!
『スター・ウォーズ』やDCも大盛況
『スター・ウォーズ』のブースでは、やはり話題を呼んだ『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の展示が大人気です。
そしてDCのブースでは、『スーパーガール』の劇中で使われた衣装が展示。人は多いですが、とにかく見ているだけでも楽しい。というわけで23日(木)は主に会場周りをして、いよいよ25日(土)のマーベル・スタジオのパネル参加に向けて準備します。場所はホールHという会場です。

会場大興奮のホールH 43時間並びました。
それでは筆者が参加した25日(土)のホールHのパネルについてレポートしましょう。
筆者は43時間前から並んで(←本当です笑)、ホールHに入りました。まず、43時間前からどうして並んだのかというと、一応ホールHの入場システムを説明します。
ホールHは6,500人収容ですが、立ち見はNGなので、6,500席埋まったら入れません。待機列に並んでいれば、満席になるまで、つまり6,500席が埋まるまでは比較的スムーズに入れます。また6,500席埋まっていても、途中で200人が退席したら、待機列で待っている次の200人が入れる、という運営です。25日(土)の17:30からマーベル・スタジオのパネルが始まりますが、その日は朝から別のパネルが4つぐらいあります。
1回目のパネルは11:30スタート。しかし、パネルごとの入れ替えは行わないので、朝一のパネルからマーベル目当てのファンで6,500席が埋まり、皆がずっと座っていたら、もうマーベルのパネルには参加できません。逆に言うと、17:30のマーベルのパネルに確実に参加したければ、11:30の朝一のパネルから会場にいる方が確実なのです。
なので皆、11:30から会場に入ろうとする。じゃあ今度は11:30のパネルに確実に入るためにはどうしたらいいかということなのですが、この土曜日11:30のパネルに入れるリストバンド型の整理券が、金曜日の19:30から配られます。で、このリストバンドを得るために、木曜日の22:30から並んだというわけです(笑)。
リストバンドを手にすれば待機列に並ばなくて済むので、5時間ぐらいホテルに戻って休むことができます。
また皆、アウトドアグッズを用意して列に並ぶし、近くにトイレもあるので立ちっぱなしで長時間というわけではありません。並ぶ場所も海沿いの公園なので、ちょっとしたキャンプ気分です。
なのでそんなに苦ではないのですが、金曜日はほぼ一日外で並んでいるため、この日のSDCCのプログラムは楽しめないというわけです。
マーベルだけじゃない! ホールHの豪華ラインナップ
入場までのシステムの説明に字数を使ってしまいましたが、土曜日にここで体験できたマーベル以外のパネルも素晴らしいものがありました。
まず今年が『スター・トレック』60周年ということで、それをリスペクトするパネルが開催。個人的には、最初の『スター・トレック/宇宙大作戦』でミスター・スールー(日本では「ミスター・カトー」の愛称でも知られる)を演じたジョージ・タケイを生で見ることができたのが感激でした。

圧巻のApple TVのパネル
そして次のパネルはApple TVの大プレゼンテーション。SDCCのホールHはこれまで大作映画、人気TVドラマのパネルがメインでしたが、ついに配信系が登場。Apple TVとしては初のホールHです!
作品ごとにプレゼンテーションが行われ、各作品のクリエーターおよびメインキャストが登壇!
ジョン・シナらが登壇『Matchbox The Movie』
まず、マテルのミニカー玩具「マッチボックス」に着想を得たカーアクション映画『Matchbox The Movie(原題)』に出演するジョン・シナ、ジェシカ・ビール、テヨナ・パリスらが登壇。初の予告編が公開されました。
ジョン・シナが潜入捜査官を演じます。彼のせいで、彼の幼なじみグループが田舎町から国際的な陰謀に巻き込まれていくアクション作品。もちろん、マッチボックス=車がタイトルですから、カースタントもふんだん。子どもがミニカーで遊ぶような感覚のカーアクションがいっぱいです。
今年ファンの間で話題になった、やはりマテルのおもちゃが原作の『マスターズ・オブ・ユニバース』と『ワイルド・スピード』を掛け合わせたようなノリでしょうか?
ジョン・シナは、やっぱりSDCCで大人気。前回、彼をホールHで見たのは『ピースメイカー』のパネルの時でしたが、今回もペットボトルの水を一気飲みするパフォーマンスを披露してくれました。
ジョン・シナ曰く、「この映画のためにいろいろな所へ行ったけど、このホールHが最高だね」と言って会場を沸かせました。

久しぶりに見たジェシカ・ビール
嬉しかったのはジェシカ・ビール。『ブレイド3』などにも出演していて結構ファンだったのですが、ここ数年、映画では姿を見かけていませんでした。
調べたらドラマには出演していたものの、映画は『記者たち 衝撃と畏怖の真実』(2018年、※日本公開は2019年)以来。そのチャーミングさは全然変わっていませんでした。

ジェニファー・コネリー登場!『ダーク・マター』
続いてはSFサスペンスドラマ『ダーク・マター』シーズン2のパネル。シーズン1の配信は2024年だったので、2年ぶりの新シーズンです。
物理学者が、もう一つの現実である「別の人生」の世界へ連れ去られる、一種のマルチバースもの。主人公の妻を演じているのがジェニファー・コネリー。
彼女は「本作は壮大なSFドラマでありながら、夫婦の物語であることがおもしろい」とコメント。ジェニファー・コネリーを生で見るのは、2008年の映画『地球が静止する日』の来日プロモーション以来でした。

レベッカ・ファーガソンも登場!『サイロ』
そして、レベッカ・ファーガソンが製作総指揮も務めるSFドラマ『サイロ』。こちらはもうすぐシーズン3が配信されるため、そのPRです。
サイロと呼ばれる建造物の中で人々が暮らしているというディストピアもの。ファーガソン曰く、このドラマはシーズン4で完結し、このシーズン3で“サイロ”の謎が明らかになるとのことでした。レベッカ・ファーガソンもまた、筆者にとって大好きな女優。

Apple TVの本気を感じたパネル
この日はジェシカ・ビール、ジェニファー・コネリー、レベッカ・ファーガソンと、立て続けに目の前のステージに現れてくれて大興奮でした。
実は筆者は『ダーク・マター』も『サイロ』も未見なのですが、今回のパネルで俄然興味が湧きました。今回は先の『スター・トレック』のパネルも含め、SFドラマの魅力を再発見するいい機会になったと思います。
『ニューロマンサー』もついにドラマ化
SFドラマといえば、ウィリアム・ギブソンのサイバーパンク小説『ニューロマンサー』がApple TVで配信されることもアナウンス。
電脳世界を描いたカルトSF小説がApple TVでドラマ化というのは感慨深いものがあります。来場者全員にこうしたノベルティTシャツも配布。Apple TVの本気を感じさせるパネルでした。

いよいよマーベル・スタジオのパネルへ
というわけで、いよいよマーベル・スタジオのパネルが始まります。(後編へ続く)
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