東京国際映画祭の小津安二郎監督生誕120年記念企画でほぼ全作品を上映
第36回東京国際映画祭(10月23日~11月1日)の小津安二郎生誕120年記念企画で特集上映のラインナップがこのほど発表された。
「SHOULDERS OF GIANTS(小津という偉大な監督の肩にのって、映画の未来をみてみよう)」をテーマに、新たに4Kデジタル修復された「大人の見る繪本 生れてはみたけれど」(1932)と「菊五郎の鏡獅子」(36)をワールドプレミア。4Kデジタル修復版では「非常線の女」(33)、「父ありき」(42)、「長屋紳士録」(47)、「風の中の牝雞」(48)、「晩春」(49)、「宗方姉妹」(50)、「麥秋」(51)、「東京物語」(53)、「東京暮色」(57)、「浮草」(59)、「小早川家の秋」(61)も上映される。
ほかに「突貫小僧 マーヴェルグラフ版」(29)、「彼岸花」(58)、「お早よう」(59)、「秋日和」(60)、「秋刀魚の味」(62)がラインナップ。国立映画アーカイブでの小津安二郎監督週間(10月24~29日)のフィルム上映と合わせ、ほぼすべての小津監督作品が網羅された。
「突貫小僧 マーヴェルグラフ版」は活弁付きでの上映。期間中は黒沢清、ジャ・ジャンク―、ケイリー・ライカートらの監督を招きシンポジウムを開催するほか、コンペティション部門の審査委員長で小津監督を敬愛するヴィム・ヴェンダース監督らによる公開収録も行われる。
Nippon Cinema Now部門では、城定秀夫監督を特集。近年の高い評価を受けた「アルプススタンドのはしの方」(20)、「愛なのに」(22)、「ビリーバーズ」(22)、「銀平町シネマブルース」(23)を上映する。
昨年までのジャパニーズ・アニメーション部門はアニメーション部門となり、海外作品にも門戸を開放。日本の「かがみの孤城」(22)、「BLUE GIANT」(23)など12作品が選出された。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元