『オッペンハイマー』が米アカデミー賞最多13部門ノミネート!3月29日、日本公開へ
第96回米アカデミー賞のノミネート作品が1月23日に発表され、『オッペンハイマー』が最多13部門でノミネート。
今年のアワードシーズンの大本命と言われる本作。気になる公開日や最新情報をまとめました。
ついに日本公開日が3月29日に決定
2023年7月21日に世界で公開される中、日本での公開は見送られたままでした。
広島と長崎に投下された原子爆弾を開発した物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いていること、バービーとキノコ雲を合成画像にした「バーベンハイマー」騒動が重なり、公開がより困難な状況に。
しかし世界上映から5ヵ月が経過した2023年12月に、ビターズ・エンドが日本での配給を担当すると発表。ついに公開日が2024年3月29日(金)に決定しました。
いつもであればユニバーサル・ピクチャーズ作品は東宝東和が配給していただけに、日本公開に向けて慎重に議論されたことが見受けられます。
原爆の被害を描かず賛否
第二次作戦中に原子爆弾の開発、製造を主導した物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた本作。
オッペンハイマー役にはノーラン監督作品で常連のキリアン・マーフィーほか、エミリー・ブラント、ロバート・ダウニー・Jr、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネットら豪華キャストが出演。
「原爆の父」として知られる人物がテーマですが、広島や長崎への原爆投下するシーンや原爆の被害を伝える描写が無いことへ批判が寄せられていました。
この批判にノーラン監督は「本作はオッペンハイマーの視点から描かれている」とし、NBCに対しては「彼は広島、長崎の原爆投下をラジオで知ったのです。それは他の人々と同じです」と語りました。
一方で、AP Filmの脚本家リンジー・バー氏は「『オッペンハイマー』は本当に素晴らしい偉業。簡潔な映像化、独創的なストーリーテリング、キリアン・マーフィーら俳優陣の繊細な演技…シリアスな大人のドラマで、『ダンケルク』に匹敵する緊張感とスリルがある。そして“あの瞬間”は、畏怖の念を抱かせる」と述べています。
2024年アカデミー賞で最多13部門ノミネート
原爆投下シーンが登場しないことに指摘がある一方で、本作は高い評価を得ており「ノーラン史上最高傑作」との声が上がっています。
2024年1月23日に第96回アカデミー賞ノミネート作品が発表され、『オッペンハイマー』は作品賞、監督賞ほか最多13部門でノミネート。
すでに第81回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞含む5部門を受賞。
英国アカデミー賞でも最多の13部門でノミネートされています。
世界興行収入は9億5千万ドル(1425億円)を突破する大ヒットで、これまで首位だった『ボヘミアン・ラプソディ』を抜いて伝記映画では歴代1位を獲得。
このまま勢いにのり、米アカデミー賞主要部門受賞となるかが気になるところです。
第96回アカデミー賞授賞式は3月10日(現地時間)にロサンゼルスで開催。
賞レースを席巻し、今年のアカデミー賞大本命といわれている本作。日本での公開が待たれます。
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