役所広司「横浜フランス映画祭」特別アンバサダーに就任、『PERFECT DAYS』のオスカーにも期待
横浜フランス映画祭2024のラインナップ発表が5日、東京・港区のフランス大使公邸で行われ、俳優の役所広司が特別アンバサダーに就任した。
役所にとって、人生で初めて訪れた海外の映画祭が、主演の『うなぎ』がパルムドール(最高賞)を受賞した97年のカンヌ映画祭。
昨年は『PERFECT DAYS』で日本人2人目の最優秀男優賞に輝き、「フランス映画が大好きで、旅行をするのも好き。カンヌで素晴らしい体験をして、ほかにもヴァランシエンヌやドーヴィルなどの映画祭に参加したからこそ、今仕事を頑張れているとつくづく思う」と感謝した。
中学生の頃からフランス映画にはふれていたそうで、「『個人教授』(1968)などで、かなり恋愛について勉強した気がする」と照れ笑い。その中でも1952年「禁じられた遊び」は「何度も見ていて、何回見ても感動する。今の時代にもマッチする映画だと思う」と絶賛した。
『PERFECT DAYS』は第96回アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされ、「日本代表になった時点で、まるでオスカーを獲ったかのように皆で大騒ぎしていた。ショートリストに入ったのもうれしかった」と述懐。ノミネート発表はYouTubeで見ていたそうで、「ノミネートまでいけばいいと思っていたが、欲深いもので“アレ”(オスカー)が欲しいと思っている状態」と本音を明かした。
役所はこの日、『PERFECT DAYS』の全米公開(7日)に向けたキャンペーンで、ヴィム・ヴェンダース監督と合流するため渡米した。
横浜フランス映画祭2024は3月20~24日に、みなとみらい地区で開催。京都を舞台にしたイザベル・ユペール主演の『日本のシドニー(仮題)』や、村上春樹氏の短編小説を原作にしたアニメーション「めくらやなぎと眠る女」など13作品が上映される。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元