ザック・スナイダーが『REBEL MOON パート2』をネタバレ解説、続編の可能性も…?

ザック・スナイダー 写真: John Nacion/Getty Images
ザック・スナイダー 写真: John Nacion/Getty Images
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Netflixの新作映画『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』(配信中)のザック・スナイダー監督が、米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに登場。

今夏には、2部作のR指定ディレクターズ・カット版の配信を控えているスナイダー。一方で、Netflixが組織変革を行っていることもあり、第3弾制作の可能性は不透明なままだ。

あのクリストファー・ノーラン監督が称賛するスナイダーに、未発表の『ジャスティス・リーグ2』が『REBEL MOON』に与えた影響、シリーズ第3弾の構想、そしてディレクターズ・カット版の魅力などについて話を伺った。

[本インタビューには、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』のネタバレが含まれています。]


ー本作には、コラ(ソフィア・ブテラ)ら反乱軍の面々が戦争の話を交わす、最後の晩餐のようなシークエンスがありました。これは元々、『ジャスティス・リーグ2』のシークエンスになる予定でしたか?

『ジャスティス・リーグ2』には間違いなく最後の晩餐があり、そのシーンでは、彼らがそこにたどり着くまでの物語を語っています。なぜなら『ジャスティス・リーグ2』は、10年後の未来から始まることになっていたからです。「どうやってここまで来たのか?」という感じですね。

なので『REBEL MOON ― パート2』のシークエンスは、私たちが抱えている『ジャスティス・リーグ2』のシーンと似たような構造になっています。

『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix
『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix

ー『REBEL MOON』には、未発表のDC映画の構想が取り入れられていますか?

かなり取り入れていると思いますが、『ジャスティス・リーグ2』が実現不可能になるほどではありません。

ーコラは、帝国を逃れた経緯をガンナー(ミキール・ハースマン)に打ち明けました。なぜ、摂政バリサリウスは王家暗殺の罪を養女のコラになすりつけたのでしょうか?

バリサリウスは、帝国マザーワールドのやり方と本質を継続していくためには、何でも犠牲にするでしょう。コラもまた、この出来事の責任を負うのにうってつけの立場にいます。

彼は、必ずしもそれを裏切りだとは思っていません。なぜなら、コラとバリサリウスは2人とも兵士であり、幼少期からマザーワールドのために犠牲になるという考えをたたき込まれています。

バリサリウスがコラに話しかけたとしたら、こう言うでしょう。「お前は王家のために身を犠牲にするという名誉を与えられたのに、自分勝手に逃げた」とね。

摂政バリサリウス、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』 写真: Netflix
摂政バリサリウス、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』 写真: Netflix

ー「パート2」では、イサ姫がまだ生きていることが判明しました。バリサリウスとイサ姫はどこかに潜んでいるのでしょうか?

バリサリウスはマザーワールドに戻り、イサ姫は別の場所に隠れています。3作目では、コラたちがイサ姫を追跡し、衛星ヴェルトで収めた勝利を利用して、いかにして惑星の連合を作り上げるかが描かれるでしょう。

弩級艦を撃墜した今こそ、チャンスがあるのかもしれません。

王一家、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Clay Enos/Netflix
王一家、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Clay Enos/Netflix

ーディレクターズ・カット版で期待できることは何ですか?

ディレクターズ・カットは、これらの2作品の別世界版です。はるかに神話的かつ奇妙で、私が意図したSFユニバースの脱構築的な性質をたっぷり含んでいます。

(配信中の)PG-13版は、過度な性描写やバイオレンスがないため雰囲気を設定できず、奇妙なほど真面目なっています。

ディレクターズ・カット版の面白いところは、各作品に1時間分の追加映像がある点です。両作とも3時間の長さで、未公開シーンやクレイジーな要素が盛りだくさんです。本当に素晴らしい方法で、神話を補完していますよ。

ーノーブル提督が死んだ今、バリサリウスは他にも狂気的な提督候補を抱えていますか?

私が計画した残りのストーリーを作ることになれば、今後はバリサリウス自身がもっと登場するようになると思います。おそらく最後は、バリサリウスとコラの一対一になるでしょう。

ガンナーとコラ、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix
ガンナーとコラ、『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix

ーコラは、2人の恋人を戦いで失いました。なぜ今回は、上手くいかなかったのでしょうか?

コラにとってガンナーは、戦争という枠組みを超えた最初の恋人でした。ガンナーは争いの外にいて、本当に普通の良い男でした。

彼が必ずしも兵士やリーダーではないところが、彼女にとっては大きな助けになっています。コラ自身は浄化(カタルシス)の旅の途中にいますが、ガンナーの犠牲はその旅の一部なのです。

ーガンナーに加えて、ネメシス(ペ・ドゥナ)も命を落としました。なぜ今が、彼女が去るのに適切な時だったのでしょうか?

反乱軍メンバーの中でも、ネメシスは自分の中で正すべきことを正しているのです。

『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix
『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix

ーNetflixは現在、大規模な組織改編を行っています。現段階で、「パート3」についてコメントできることはありますか?

私には、組織改編の意図がはっきりとは分かりません。私は、皆さんに「パート2」を観てもらうこと、そしてディレクターズ・カット版の旅に参加していただくのを楽しみにしています。

ディレクターズ・カット版は私にとっての浄化で、信じられないほど楽しかったです。その先に、どこへ向かうのかを見守るのはワクワクします。

『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix
『REBEL MOON — パート2: 傷跡を刻む者』写真: Netflix

ークリストファー・ノーラン氏は最近、「近ごろのスーパーヒーローSF映画は、どれもザックの影響を受けている」という賛辞を贈っています。お2人はご友人同士ですが、大絶賛されるのは今でも嬉しいですか?

それは褒めすぎですね!(笑)とても嬉しかったです。彼のことは最も尊敬していて、言うまでもなく素晴らしい映画作家だと思います。映画を本当に愛していて、映画研究家でもある彼から称賛されるのは凄く素敵なことです。

ー何十年か後に、ご家族に『REBEL MOON』を制作した日々について尋ねられたとき、どんなことを最初に話されますか?

長屋でのシーンの数々を思い出すことになるでしょう。今でもなお、反乱軍メンバーにバナーが手渡され、皆が踊り出す様子が鮮明に思い浮かびます。

セットは完全に没入できるような作りになっていて、正面の扉から外に出ればヴェルトの世界が広がっていました。私たちはドアの外を見渡すので、機材類は全て隠していました。

本当に特別な夜で、皆で集まって笑いながらシーンを撮影していました。まるで、サマーキャンプのようでしたね。

ザック・スナイダー&デボラ・スナイダー、『REBEL MOON』のセットにて 写真: Clay Enos/Netflix
ザック・スナイダー&デボラ・スナイダー、『REBEL MOON』のセットにて 写真: Clay Enos/Netflix

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※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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