『スター・ウォーズ』パルパティーンの声を担当したクライヴ・レヴィルが94歳で死去

『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』でパルパティーン皇帝の声を担当した俳優、クライヴ・レヴィルが94歳で死去した。
レヴィルは3月11日、カリフォルニア州シャーマンオークスの介護施設で認知症との闘病の末に亡くなった。
■俳優への道
レヴィルは、1930年4月18日にニュージーランドのウェリントンで生まれた。母エレノアは専業主婦でありながらオペラ歌手でもあり、父マレットは大工だった。
幼い頃からシェイクスピアを愛していたレヴィルは、銀行で保険数理士として働いていた。しかし、ニュージーランドを訪れていたローレンス・オリヴィエとその妻で女優のヴィヴィアン・リーに出会ったことが、彼の運命を変える。オリヴィエに演技を学ぶよう勧められ、ブリストルのオールド・ヴィック・シアタースクールへ行く決意をする。渡航資金を工面し、1950年にイギリスへ渡った。
しかし、慣れない環境で苦労し、一時は「もう無理だ、自分にはできない」と悩んだという。2017年のインタビューでは、学校のムーブメント担当の女性との会話が転機になったと語っている。
「自分の内側を見つめて、本当の自分を探しなさい。そして、それを決して見失わないで。それは指輪よりも大切なもので、あなたの人生と魂の最も深い部分なのよ」
この言葉が、レヴィルの自信を取り戻すきっかけとなった。
キャロル・リンレイ 写真:Courtesy Everett Collection
■舞台と映画の活躍
1952年、レヴィルはチャールズ・ディケンズの『ピクウィック・クラブ』を原作とした舞台『Mr. Pickwick』でブロードウェイデビュー。その後も数々の舞台や映画に出演し、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)にも参加。やがてブロードウェイのベテラン俳優として知られるようになった。
個性派俳優として知られ、『ダブルマン』(1967年)、『空から赤いバラ』(1967年)、『世界殺人公社』(1969年)、『シャーロック・ホームズの冒険』(1970年)、『ヘルハウス』(1973年)、『ドラブル』(1974年)、『星の王子さま』(1974年)、『ゾロ』(1981年)、『ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ』(1993年)、『レスリー・ニールセンのドラキュラ』(1995年)、『Mr.ゴールデン・ボール/ 史上最低の盗作ウォーズ』(2009年)など数々の映画に出演した。
さらに、『スター・ウォーズ』シリーズではパルパティーン皇帝の声を務めたほか、ビデオゲームでも複数の『スター・ウォーズ』キャラクターを演じた。1992年のアニメ『バットマン』ではアルフレッドの声も担当し、その幅広い演技力が評価されている。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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