ディズニー、2025年アップフロントで“総力戦”の広告戦略を展開へ―広告部門トップリタ・フェッロが語る

ディズニーは2025年のアップフロント(広告主向け新作プレゼン)で、テレビやストリーミング、スポーツなどを横断したプレゼンを実施する。また、消費者やブランドとの関係性に重点を置き、同社の持つ多彩なエンタメ資産の強みを前面に出す構えだ。
統合戦略で“深さと広さ”を表現
グローバル広告部門のトップ、リタ・フェッロは「今回のプレゼンでは、ディズニーの深さと広さを統合的に伝える」と語った。さらに、経済の不透明感が増す中で、ブランドは柔軟に対応できる広告パートナーを求めているという。そのため、同社は長年培ってきた関係性や差別化された技術を武器に提案力を強化している。
スポーツ専門局「ESPN」と配信の強み
一方で、スポーツと配信の分野は今も成長が期待されている。特にディズニープラスとHuluは、広告付き配信モデルとしては市場最大級の規模を誇る。また、企業とのブランド連携にも適した環境を持つ。
さらに今年後半には、ディズニー傘下のスポーツ専門局ESPNが、ライブ中継を中心とした本格的なストリーミングサービスを開始する予定だ。ベッティング(賭け)や短尺コンテンツの共有、ブランドとの連携施策など、多様な取り組みが計画されている。
配信中心でも、地上波の復調も
現在、視聴者の関心はストリーミングへと移行している。これに伴い、広告費も配信プラットフォームへと流れている。しかし、地上波テレビも健闘しているという。ライブ放送の多さや番組の質が、引き続き視聴者を引きつけているためだ。
一方で、ケーブルは視聴が減少している。しかし、その多くのコンテンツはストリーミングで視聴されているため、大きな損失とは言えない。つまり、視聴動向はストリーミングへと確実に集約されつつある。
まとめ
ディズニーは多様なメディアとブランド資産を結集し、統合的な戦略で広告市場に挑んでいる。また、スポーツ、配信、ライブ放送といった強みを活かし、他社との差別化を図る構えだ。不安定な市場環境でも、柔軟で効果的な提案により存在感を高めようとしている。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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