実写版『リロ&スティッチ』が打ち破った脅威の記録の数々

(L-R) Maia Kealoha as Lilo and Stitch in Disney’s live-action Lilo and Stitch
リロを演じるM・ケアロハとスティッチ 写真:Courtesy of Disney
スポンサーリンク

1週間前の今頃、実写版『リロ&スティッチ』が米国で1億8260万ドルもの興行収入を収め、空前の大ヒット作となるなどと誰が予想しただろうか。

ハワイを舞台とした6歳の少女と青い犬のようなエイリアンの触れ合いを描いた物語は米国のみならず世界中で旋風を巻き起こしているようだ。『リロ&スティッチ』は海外でも1億7860万ドルの初動興行収入を記録し、今や興行収入の総額は3億6120万ドルとなった。同作の制作費用がおよそ1億ドルであることや、2002年(日本では2003年)に公開されたオリジナル版の興収総額が2億7310万ドルであることなどを踏まえると、この記録がいかに脅威的なものかが強く実感できるだろう。

こうした『リロ&スティッチ』の快進撃を支えている理由としては同作が家族連れのみならず、2002年のオリジナル版公開当時に子供時代を過ごした「ミレニアル世代」や「Z世代」(合わせて「ジレニアル世代」)のノスタルジアを喚起したことが挙げられている。

今回、米『ハリウッドリポーター』はそんな『リロ&スティッチ』が達成した驚きの記録の数々をまとめている。

  • メモリアルデーに公開された映画としては最高額の興行収入

トム・クルーズ自身は『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が『リロ&スティッチ』に敵わないことを予見していただろうが、まさか同作が3年前の同じ時期に公開された『トップガン マーヴェリック』(4日間での興行収入額:1億6050万ドル)を打ち破って「戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)」の週に公開された映画として最高額を達成するとは思わなかっただろう。因みに同時期に公開された作品で高額の興行収入を記録したものとしては他に『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(2007)の1億3980万ドルや、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)の1億2290万ドルが挙げられる。

  • 4連休に公開された映画としては史上2番目の興行収入

北アメリカにおいて『リロ&スティッチ』は4連休期間に公開された映画としては史上2番目の興行収入を記録した。因みにトップは2018年の「大統領の日」(2月の第3月曜日)の週末に公開された『ブラックパンサー』で、4日間の総額は2億4200万ドルに達し、一大旋風を巻き起こした。

  • ディズニーの実写化作品としては3番目の初動興行収入

ディズニーの実写化作品で『リロ&スティッチ』が記録した1億4600万ドルの初動興行収入(映画が公開された週末3日間の興収総額)を上回ったのは、2019年に公開された『ライオン・キング』の1億9200万ドル、および『美女と野獣』(2017)の1億7500万ドルだけだ。(業界で定められた「初動興行収入」の厳密な定義に従わず、4日間の総額で比較すれば史上2位ということになる。)ディズニーの実写化映画で1億ドルを超える国内初動興行収入を達成したのはこの3作品に加えて『アリス・イン・ワンダーランド』(2010、1億1610万ドル)と『ジャングル・ブック』(2016、1億330万ドル)の5作品だけだという。因みに『リロ&スティッチ』は期待を集めながらも不発に終わった実写版『白雪姫』の興行収入総額(2億420万ドル)をすでに超えてしまっている。ディズニーとしては複雑な気持ちであろう。

  • 今年公開された作品で2番目の国内初動興行収入

上述した通り、「初動」興行収入は3日間の記録で比較されるため、今年最高額の国内初動興行収入記録は依然として『マインクラフト/ザ・ムービー』の1億6200万ドルということになる。現在、(米国では)公開されてから2ヶ月が経過した『マインクラフト』の興行収入総額は全世界で9億4070万ドルだという。この時点でこれ以上の伸びは期待できないため、『マインクラフト』が10億ドルの興行収入総額を達成する見込みは薄いが、『リロ&スティッチ』は今年初の「10億ドルクラブ』入り作品となるのだろうか。

  • 『ミッション:インポッシブル』と『リロ&スティッチ』が大いに盛り上げたメモリアルデー連休

今年のメモリアルデーの週末は『リロ&スティッチ』と『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』によって大盛り上がりを見せた。連休中の映画のチケット売上は全体で3億3千万ドルを超えたそうで、これは『ワイルド・スピード EURO MISSION』と『ハングオーバー!!! 最後の反省会』が公開された2013年のメモリアルデーに記録された3億600万ドルを超えている。

この通り、公開されてから1週間のうちに数々の記録を打ち立てた『リロ&スティッチ』。そんな同作は6月6日に日本で公開が始まる。

 ※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿