【全米映画ランキング】『リロ&スティッチ』が世界興収1000億円突破!『バレリーナ』など夏の注目作が続々登場

ディズニーの実写映画『リロ&スティッチ』が、3週連続で北米興行収入で首位をキープ。6月5日には累計3億ドル(約430億円)を突破し、6月8日時点での世界興行収入は推定7億7260万ドル(約1,118億円)に達した。
下記、今週の全米映画興行収入ランキングと、米『ハリウッド・リポーター』掲載の各作品のレビューを紹介。
第1位:『リロ&スティッチ』:6月6日より全国公開中
ディズニーの実写版『リロ&スティッチ』は、子どもたちを魅了する作品として成功している。両親を亡くした6歳のリロ役のマイア・ケアロハは素直な心と輝く個性を役柄にもたらし、姉ナニ役のシドニー・エリザベス・アグドンとの姉妹愛が印象的である。
ディーン・フライシャー・キャンプ監督は、原作に忠実でありながらも新鮮味を感じさせる演出を実現した。
スティッチを作り出した“ジャンバ博士”を演じるザック・ガリフィアナキスとスティッチを追う任務を持つウエンディ・プリークリーを演じたビリー・マグヌッセンは人間の姿に変身するシーンで優れた演技力を披露している。
原作ファンには嬉しいオマージュも豊富で、オリジナル版映画で姉・ナニの声を担当したティア・カレルや、ナニのボーイフレンドのデイヴィッドの声優を務めたジェイソン・スコット・リーが出演している。新キャラクターも魅力的で、エイミー・ヒル(『50回目のファースト・キス』出演)が演じるデイヴィッドの祖母役や、コートニー・B・ヴァンス(『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』でエミー賞受賞)が演じるCIAのエージェントのコブラ・バブルズ役が物語に深みを加えている。
夏の映画シーズンの幕開けを飾る作品としてさらなる興行的成功が期待される。
第2位:『バレリーナ:The World of John Wick』:8月22日より日本公開予定
初登場2位となった『バレリーナ:The World of John Wick』週末興収は2,500万ドル(約36億円)。
アナ・デ・アルマスが待望のアクション大作で主演を務め、その魅力を存分に発揮している。彼女は激しい格闘訓練に取り組み、可能な限り自らスタントを行うことで、『ジョン・ウィック』シリーズの特徴であるアドレナリン全開の迫力を維持している。
レン・ワイズマン監督の力強い演出と、洗練された映像美、そして観客を引き込むテンポの良さで、スタイリッシュな夏のアクション・エンターテインメントに仕上がっている。精巧に振り付けられた戦闘シーンの怒涛のクライマックスが主な見どころであり、時折織り込まれるドライなユーモアも、『ジョン・ウィック』ユニバースのスピンオフとしての魅力を高めている。
『ジョン・ウィック』キアヌ・リーブス、『バレリーナ:The World Of John Wick』主演の「アクションへの情熱」を絶賛
第3位『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』:5月23日より全国公開中
人気続行中の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は、北米にて 1,500万ドル(約23億円) の週末興収を記録し、北米累計は 1億4,920万ドル(約233億円) に達した。全世界累計ではすでに4億5,040万ドル(約703億円) の興行収入となっている。
シリーズ史上でも屈指のオリジナリティあふれる、大胆な2つのスタントシーンは圧巻である。トム・クルーズが1,200メートルの崖からバイクで飛び降りベースジャンプする場面と、3,000メートル上空で複葉機の翼からぶら下がるスリリングなアクションは見応え十分だ。
本作でも、トム・クルーズ自らスタントを行い、デジタル加工に頼らないリアルさがシリーズの魅力を支えている。イーサンと仲間たちのやりとりは相変わらず魅力的で、グレースの再登場も嬉しい。クルーズの圧倒的な体力と演技は健在であり、ビジュアルやカメラワーク、音楽の力強さも変わらず素晴らしい。南アフリカの雄大な自然を背景にしたシーンの映像美も映える。
第4位『ベスト・キッド:レジェンズ』:2025年8月29日日本公開予定
『ベスト・キッド:レジェンズ』は公開2週目で、北米累計3,540万ドル(約55億円)の興行収入を収めている。
ジャッキー・チェンがハン師匠役、ラルフ・マッチオがダニエル・ラルーソ役で再びスクリーンに登場し、往年のファンには嬉しいダブル師匠体制が実現している。「ジャケットを着る!脱ぐ!」といった1984年版を彷彿とさせる訓練シーンや、地下鉄での特訓シーンなどユーモラスな演出が目立つ。
新人俳優ベン・ウォンが演じる天才カンフー少年リー・フォンの成長物語に、懐かしのキャラクターのカメオ出演も加わり、シリーズへの愛と敬意にあふれたファンサービス精神が随所に感じられる。過去作の要素を多く取り入れた構成で、ノスタルジー溢れる作品として仕上がっている。
第5位『ファイナル・デスティネーション:ブラッドライン』:日本公開未定
14年ぶりの続編として注目を集める『ファイナル・デスティネーション:ブラッドライン』は、興行収益の北米累計は 1億2,360万ドル(約193億円) に到達した。
シリーズ第6作目となる本作は、観客が期待する要素を完璧に満たしていると言える。アダム・スタインとザック・リポフスキーの2人の監督が巧みに手がけた本作は、シリーズ最高傑作とも言える見事に演出されたオープニング・シークエンスを特徴としている。
1969年の高層タワーレストランを舞台にした冒頭シーンは、1969年に公開された映画『明日に向って撃て!』の挿入歌でもある「雨にぬれても」など、状況に絶妙にマッチした楽曲の使用も含めて傑出している。芝刈り機、ゴミ収集車、そして特にMRI装置を使った残酷なシーンは非常に巧妙に演出されており、試写会の観客はまるでミュージカルナンバーのように各シーンに拍手を送った。
CGIと実用効果の組み合わせも素晴らしく、緊張感を最大限に引き出すよう巧妙に編集されている。そして頻繁に織り込まれる辛辣なユーモアが緊張を和らげる効果も発揮している。主演のケイトリン・サンタ・フアナは魅力的で勇敢なヒロインを演じ、故トニー・トッドの最後のカメオ出演も印象深い。
※本記事で記載している興行収入はTHR.comより引用しています。
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