トム・クルーズにアカデミー名誉賞 映画界を牽引してきた62歳の存在感

トム・クルーズ、アカデミー賞で名誉賞を受賞へ
ハリウッド最大のスターが、ついに正式な評価を得た。トム・クルーズがアカデミー賞から名誉賞を授与されることになった何十年にもわたり冷遇されてきたが、ついにその功績が公式に認められる形となった。
アカデミー賞がクルーズを必要とする時代に突入
今回の受賞は、単なる栄誉ではない。視聴率と影響力の低下に苦しむアカデミー賞が、トム・クルーズというスターの集客力に頼ろうとしているとも受け取れる。実際、アカデミー賞授賞式の視聴者数は1998年の『タイタニック』の年をピークに約66%も減少。現在は、アメリカン・フットボール(NFL)の中継と同程度の約2,000万人にまで落ち込んでいる。
一方で、トム・クルーズは62歳になった今も、映画界で圧倒的な存在感を放ち続けている。『ミッション:インポッシブル』(1996-2025)シリーズや『トップガン マーヴェリック』(2022)は世界的な大ヒットとなった。特に『トップガン』はパンデミック後の映画館復活を象徴する存在となった。興行収入は15億ドル(約2,175億円)を記録した。
長年無視されてきたオスカー級の演技
クルーズは長年、本格派俳優というより、アクションスターとして扱われてきた。アカデミー賞も距離を取り続け、形だけのノミネートが数回あったにすぎない。1989年『7月4日に生まれて』、1996年『ザ・エージェント』、1999年『マグノリア』などがある。しかし、いずれも受賞には至らず、クルーズは客席で笑顔を見せる存在にとどまっていた。
それでも、彼の演技は確かに賞に値してきた。『レインマン』(1988)、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)、『アイズ ワイド シャット』(1999)といった名作では、ノミネートされなかったものの印象的な演技を見せている。
さらに、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(2008)では、奇抜なプロデューサー役で強烈な存在感を放ち、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。
なぜアカデミー賞は評価を避けてきたのか?
トム・クルーズが評価されてこなかった理由は定かではない。だが考えられる要因として、彼のスター性があまりに輝きすぎていたことがある。スマートで洗練されすぎており、あまりに商業的と見なされた可能性もある。
また、ストイックな演技派ではなく、スターとしての存在を貫いたことも、内向的なアカデミーの投票者たちには合わなかった可能性がある。
『カクテル』(1988)のような軽めの作品への出演歴も、評価を遠ざけた一因かもしれない。理由はどうあれ、今やアカデミー賞に、わかりやすいスター性を軽視できる余裕はない。
トム・クルーズは、アカデミー賞などなくてもレガシーを確立している。しかし、今のオスカーには、彼のような本物のスターの存在が必要なのかもしれない。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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