A24新作で正気を失いかけた?アン・ハサウェイが語る“最も過酷な役”

アン・ハサウェイが主演するA24の新作映画『Mother Mary(原題)』に関する新たな詳細が、2025年8月号の米『VOGUE』誌にて明らかとなった。本作は、ハサウェイがキャリアで最も過酷だったと語る挑戦作であり、ドイツ・ケルン周辺で撮影が行われた。
監督は『グリーン・ナイト』『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』などで知られるデヴィッド・ロウリー。ハサウェイが演じるのは、レディー・ガガやテイラー・スウィフトを彷彿とさせるカリスマ的ポップスター。ツアーから姿を消し、自身のイメージを形作った旧友でファッションデザイナーのエレナ(ミカエラ・コール)を頼って再会するという物語である。
物語の鍵を握るのは、「1着のドレスの制作過程」。物語の大半は13世紀の納屋で展開され、撮影に参加したスタッフやキャストは「一時的に軽く正気を失ったかもしれない」と表現されるほどの密度と緊張感の中に置かれていたという。ハサウェイは「この役を演じるには、自分を完全に委ねて、監督が自由に表現を引き出せる“素材”になる必要があった」と振り返っている。
ロウリー監督は、クライマックスの1シーンを映画『地獄の黙示録』のようだったと振り返る。「あるとき、アンが涙を流しながら『これから出てくるものがあなたを傷つけるかもしれない。ごめんなさい』と語り、ミカエラが『愛してる、信じてる』と手を取った。1週間にわたり、私たちはその状態でシーンを撮り続けた」と証言している。
コールは、納屋でのダンスシーンに触れ、「アンの演技は勇敢だった。恐怖を乗り越え、繰り返し演じ続けた姿は圧巻だった」と称賛。振付師のダニ・ヴィターレも「屈強なドイツ人スタッフたちが皆、涙した。とても厳しい一日だったが、全員が団結した。まるで監督が意図せずカルト集団を作ってしまったようだった」と述べている。
本作の音楽はジャック・アントノフとチャーリー・XCXが手がけているが、撮影開始時点ではまだ楽曲が完成していなかった。ハサウェイは「音楽なしでポップスターを演じることは、初心者としての覚悟を持って毎日現場に立つことだった」と語る。「自分が“下手”なのではなく、まだ“初心者”なのだと認める勇気が必要だった」とし、その経験が自らを大きく変えたと振り返る。
チャーリー・XCXは「アンの動きには激しさと視覚的な力強さがあり、魔法のような神秘性と、少し恐ろしさも漂っていた。その映像が、私たちの楽曲づくりのインスピレーションになった」と明かしている。
出演はほかに、FKAツイッグス、ハンター・シェイファー、カイア・ガーバーら。撮影はドイツ・ケルン周辺で行われた。
VOGUEの誌面では、ハサウェイの友人である俳優ブラッドリー・クーパーのコメントも紹介されている。「彼女は誰にでも親切で、非常に知的。地に足のついた人間だ」と、その人柄を高く評価している。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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