スティーヴン・キングの名作『トム・ゴードンに恋した少女』が映画化決定、鬼才モルナー監督が挑む

この秋にスティーヴン・キングの小説『ザ・ロング・ウォーク』(1979年)の映画化作品を公開するライオンズゲートは、このベストセラー作家とのビジネスを継続している。
ライオンズゲートは、キングの1999年の小説『トム・ゴードンに恋した少女』の権利をオプション契約し、高く評価されたスリラー『ストレンジ・ダーリン』(2023年)の監督であるJT・モルナーを、映画化の脚本・監督に起用している。
このプロジェクトは、モルナーにとって再び「キングの世界」への帰還となる。彼は『死のロングウォーク(原題:ザ・ロング・ウォーク)』の脚本を手がけており、同作の監督はフランシス・ローレンスが務め、9月12日にアメリカで公開される予定である。
『死のロングウォーク(原題:ザ・ロング・ウォーク)』および『ストレンジ・ダーリン』のプロデューサーであるロイ・リーは、『トム・ゴードンに恋した少女』においてもモルナーと再びタッグを組む予定である。
プロデューサーには他に、クリスティン・ロメロ、ライアン・シルバート、アンドリュー・チャイルズが名を連ねる。ライオンズゲート・モーション・ピクチャー・グループの社長職から独立系プロデューサーへの移行期間にあるネイサン・カヘインも、プロデューサーとしてこのプロジェクトに加わる予定である。
キングの心理ホラー小説『トム・ゴードンに恋した少女』は、9歳の少女トリシアが、ひとりで森の中で迷子になりながら、生き延びようと奮闘する過酷なサバイバルの物語を中心に描いている。
彼女のそばにあるのは、野球中継が流れるウォークマンだけであり、彼女の大好きなピッチャー、トム・ゴードンへの思いが、やがて幻覚という形で現れ始め、それが彼女の命を救うかもしれないというストーリー。
「JTは、我々が将来を非常に有望だと信じている映画製作者である」と、ライオンズゲート・モーション・ピクチャー・グループの社長エリン・ウェスターマンは語った。
「彼の作品には、キャラクター、とくに若いキャラクターにおいて、非常に魅力的で、胸が痛くなるような、そして感情を動かす存在感があり、画面から飛び出してくるような印象を与える。そしてもちろん、それはスティーヴン・キングが小説上で成し遂げていることでもある。『トム・ゴードンに恋した少女』に描かれる生存と忍耐の物語は、時代を超えたものである。我々は長い間この物語を愛してきたし、JTはキングのファンに人気の作品を脚色・監督するのに最適な人物である」
このプロジェクトは、ライオンズゲートのメレディス・ウィークがパヴァン・カリディンディと共に担当する予定である。スタジオ側の交渉はフィル・ストリナが担当した。
リーは、これまでに『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017年)および『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(2019年)、さらに『ドクター・スリープ』(2019年)や『死霊伝説 呪われた町』(2024年)など、スティーヴン・キング作品の映画化において、羨ましいほどの実績を積み上げてきた。
『死のロングウォーク(原題:ザ・ロング・ウォーク)』は、キングによる1979年のホラー小説を原作とした作品であり、ハリウッドの次世代スターたちが出演する。この作品は、金曜日に開催されるサンディエゴ・コミコン、ホールHにてパネルイベントが行われる予定である。
モルナーは、これ以前にインディーズ心理スリラー映画『ストレンジ・ダーリン』の脚本および監督を務めており、同作は2024年に公開され、Rotten Tomatoesにおいて批評家から96%の高評価を受けた。
この映画は、2025年にアカデミー・オブ・サイエンス・フィクション、ファンタジー・アンド・ホラー・フィルムズから最優秀スリラー賞を受賞し、さらにスペイン・バルセロナのシッチェス映画祭において観客賞グランプリを獲得した。加えて、モルナーは韓国の富川国際ファンタスティック映画祭にて最優秀監督賞を受賞している。
※Rotten Tomatoes(ロッテントマト)とは、映画のレビューを集計・公開するアメリカのウェブサイト
モルナーは、UTA(ユナイテッド・タレント・エージェンシー)、ワールド・ビルダー・エンターテインメント、およびジャッコウェイ・オースティンによりマネジメントされている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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