71歳のジャッキー・チェン、ロカルノ国際映画祭で観客から熱烈な歓迎!映画界のレジェンドがキャリア賞を受賞

香港出身で世界的な映画スターのジャッキー・チェンは、スイスで行われた第78回ロカルノ国際映画祭の土曜夜、ピアッツァ・グランデ広場でキャリア・レオパード賞(Pardo alla Carriera)を受賞し、観客から熱烈な歓迎を受けた。
ステージに上がったチェンは、登場するや否や手を振りながらイタリア語で「ボナセーラ(こんばんは)」と挨拶し、語学力を披露した。賞を受け取った際には「とても、とても重い」とコメントした。
彼は続けて「ここに来られて本当にうれしく、光栄です」と語った。さらに「このすばらしい賞をくださったロカルノと会場の皆さんに感謝します」と述べ、世界中の監督や俳優たちに「私を引き立ててくれた」としてお礼を伝えた。そして特に、世界中のファンに向けて「あなたたちのおかげで、私はここに立っています」と感謝の言葉を送った。
チェンは、かつて父親から「60歳になってもまだ戦えるのか」と聞かれた思い出を語り、「私は71歳だ。まだ戦える」と述べ、観客をおおいに喜ばせた。また「今年で映画業界に入って64年になる」とも付け加えた。
ステージ上で写真撮影に応じる前、チェンは「世界が1つになること」を願い、「愛と平和を。みんな愛してる!ティアモ!」と締めくくり、キスの音を添えた。
式典が終わってからも数分間、ピアッツァ・グランデ周辺では「ジャッキー!」と叫ぶファンの声が響き続けた。
ロカルノの大きな中央広場にスーパースターが登場する前から、会場にはジャッキー・チェンのTシャツを着たファンや、「I Love Jackie Chan」と書かれたプラカードを掲げる人々の姿があった。やがて大スクリーンに、半袖シャツ姿のチェンがバルコニーから広場を見下ろしながら写真を撮っている映像が映し出されると、観客は歓声と拍手でおおいに盛り上がった。
別の衣装をまとい、2体のパンダのぬいぐるみを手にレッドカーペットに登場するチェンの姿がスクリーンに映ると、観客の興奮はさらに高まった。赤いジャッキー・チェンTシャツで揃えたファングループは、「ジャッキー! ジャッキー!」と声をそろえてコールを始めた。
レッドカーペット上のチェンは、観客に手を振り、満面の笑みを見せ、カメラに向けてキスを送り、さらには武術や格闘技の構えまで披露した。ステージに上がる前には、チェンの代名詞であるカンフー、スタント、コメディの名場面をまとめた特別映像が上映された。
ロカルノの来場者や地元の人々のあいだでは、前日からチェンの目撃談でおおいに盛り上がっており、多くの人がスマートフォンでチェンの姿を写真に収めていたという。今回のキャリア功績を称える特別企画の一環として、チェンは主演・監督を務めた『プロジェクトA』(1983年)と『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985年)の上映に合わせてロカルノを訪れている。
「香港映画のファンとして私は香港映画について3冊の本を書いてきたが、ジャッキー・チェンは夢の実現である」と、ロカルノ国際映画祭アーティスティック・ディレクターのジオナ・A・ナッツァーロ氏は最近、米『ハリウッド・リポーター』に語った。
映画祭主催者はチェンを「アジアのメガスターであり名匠監督、そして東西をつなぐアクション映画で愛されてきたハリウッドの常連」と称え、「ジャッキー・チェンは約60年にわたり、世界でもっとも知られた人物の1人であり続けてきた」と付け加えた。
(左から)ジャッキー・チェン、ベン・ワン、ラルフ・マッチオ 写真:Jonathan Wenk/Columbia Pictures
さらにナッツァーロ氏はこう続けた。「監督、プロデューサー、俳優、脚本家、振付師、歌手、アスリート、そして命知らずのスタントマン。ジャッキー・チェンは現代アジア映画の重要人物であると同時に、その影響力でハリウッド映画のルールを書き換えてきた存在だ。ユ・ジムユエン師のもとで中国戯劇学院に学び、若くしてキン・フー監督の傑作『侠女』(1971年)でスタントを務めた時代から、チェンは武術映画を絶えず刷新し、その枠を大きく超えてきた」
キャリア・レオパード賞は、ロカルノ映画祭の開催地公式パートナーであるアスコナ=ロカルノ観光局の協力により授与されている。
過去の受賞者には、フランチェスコ・ロージ、ブルーノ・ガンツ、クラウディア・カルディナーレ、ジョニー・トー、ハリー・ベラフォンテ、マリオ・アドルフ、ジェーン・バーキン、コスタ=ガヴラス、ツァイ・ミンリャン、そして昨年はボリウッドの象徴ともいえるシャー・ルク・カーンが名を連ねている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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