アディダス版Yeezy、在庫完売へ

Kanye West
K・ウェスト(本名:イェ)写真:Victor Boyko/Getty
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 アディダスとカニエ・ウェストの関係はついに終わりを迎えるようだ。

アディダスが水曜日に公開した収支報告によれば、同社は保有していた最後のYeezy(ウェストが手がけるブランド)の在庫を売り尽くしたという。同社の最高財務責任者、ハーム・オールマイヤー氏も「もうYeezyは私たちの手元にないとお分かりいただけるでしょう。繰り返しますが、Yeezyのスニーカーは一足も私たちの倉庫には残っていません」と強調した。

遡ることおよそ2年前、アディダスはウェストによる反ユダヤ発言を受けて「アディダスは反ユダヤ主義や他の一切のヘイトスピーチを許容いたしません」とし、パートナー契約を打ち切ることを発表していた。同社は2022年10月に公開した声明の中で「イェ氏の最近の言動は憎悪に満ちた危険なものであり、受け入れ難いものです。またそのような同氏の言動は我が社の多様性や包括性、他者の尊重や公平性といった価値観に反するものでもあります」としてウェストを厳しく批判している。

この決断によってアディダスは2022年期だけで2億5千万ユーロ(およそ2億4600万ドル)相当の損失を計上したようだ。それを受けてか、ウェストとの契約を解消した後もアディダスは残ったYeezyの在庫を売り尽くす方針を2023年に発表していた。

水曜日に公開された収支報告によれば、Yeezyは2025年の第一四半期に5千万ユーロ近くの利益を上げ、それによってアディダス社による2024年の利益は前年比で24%ほどアップしたようだ。しかし、北米地域に限定すると、Yeezyの売れ行きが好調だった他の地域と比べ、「Yeezyの売り上げが著しく低調」であったが故に同社の利益は2%ほど減少したという。さらに同社によれば、2025年の売り上げ見込みにYeezyのあげる収入は一切含まれていないそうだ。

ウェスト自身は現在もYeezyのブランド名を使用しており、最近ではスーパーボウルのCMを利用したいわゆる「鉤十字Tシャツ」の宣伝で炎上騒ぎを巻き起こしたばかりだ。最近でも彼はSNS上でヘイトスピーチなどを繰り返しているが、この騒動が収束する日は来るのだろうか。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル版(英語)はこちら

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