トム・クルーズ、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のプレミアでカンヌを熱狂させる

世界を代表する映画スターであるトム・クルーズは、カンヌ国際映画祭に水曜の夜に降り立ち、映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のプレミア上映を前に、街を興奮の渦に巻き込むという“お手軽なミッション”を見事に達成した。
長年の友人でありシリーズの共同制作者でもある監督クリストファー・マッカリーと共に、トム・クルーズはクロワゼット通りのバリケード沿いに詰めかけたファンに大量のサインをし、自撮りにも応じた後、レッドカーペットを歩いた。
ファンたちは『ラスト サムライ』のポスターから『ミッション:インポッシブル2』のDVDに至るまで、さまざまなトム・クルーズ作品のグッズを手にしていた。
なかには、トム・クルーズの共演者で故人となったヴァル・キルマーを讃える“祭壇”を設置していたファンもいた。
トム・クルーズとキャスト陣は、『ミッション:インポッシブル』の有名なテーマ曲を演奏する音楽隊の出迎えを受けながら登場した。
パレ・デ・フェスティバルの階段にはオーケストラの奏者たちが配置され、彼らはその横を通ってレッドカーペットを進んだ。
通常はスマートフォンの使用が制限されるこのカーペット上で、クリストファー・マッカリー監督はキャストと何度もセルフィーを撮影していた。
トム・クルーズは何度も繰り返し観客に深々と感謝の意を伝え、カンヌ映画祭ディレクターのティエリー・フレモーと熱い抱擁を交わした。
さらに、オーケストラの演奏に対しても惜しみない拍手を送り、その素晴らしい演奏への感謝を丁寧に伝えた。
キャストが階段の頂上へと進むにつれ、演奏はDJによる音楽へと引き継がれた。
上映中には何度も拍手が起こり、特に主要キャラクターが勝利する場面では歓声が沸いていた。
上映の最後には、約5分間にわたるスタンディングオベーションが送られた。
トム・クルーズは、今作が“ミッション”シリーズの最後になるのかという質問に対して慎重な態度を見せており、同日昼には「とにかくこの作品を楽しんでほしい」とだけ語った。
しかし、上映後には監督クリストファー・マッカリーが2015年から指揮を執ってきたことに触れながら、こうも語っていた。
「これは我々の期待を超えるものだった。心から光栄で、楽しい経験だった。今後も、ほかのさまざまな映画を一緒につくるのを楽しみにしている。本当に待ちきれない。」
その後、観客に向かってこう語り、再び拍手を受けた。
「本当に皆さんに感謝したい。こうして私たちに“エンタメ”を届けさせてくれることが、何より特別なことなんだ。ありがとう。」
一方、監督のクリストファー・マッカリーは、自分はかつて“少しアウトサイダー気味な子どもだった”と語り、トム・クルーズと出会ってからは“なんでも指示通りにやってくれるアクションフィギュアを見つけたようだった”とユーモアを交えて述べた。
彼はまた、編集者エディ・ハミルトンら、舞台裏を支える多くの才能あるスタッフにも感謝の意を述べたほか、パラマウント・ピクチャーズの社長ブライアン・ロビンスにも、この作品を支えてくれたことに謝意を示した。
今回の上映は、パラマウント・ピクチャーズによるもので、同スタジオとトム・クルーズにとって2022年5月の『トップガン マーヴェリック』以来となるカンヌ映画祭への凱旋といえる。
『トップガン マーヴェリック』は、パンデミック後の世界興行を劇的に復活させる起爆剤となり、上映後には6分間にわたる熱狂的なスタンディングオベーションを受けた。
上映に先立ち、トム・クルーズはパレ・デ・フェスティバルで英雄のような歓迎を受け、サプライズで名誉パルム・ドールを授与された。
その直前には、8機の戦闘機がフランス国旗の色に染まったスモークを空に描き、文字通り空を彩る演出が披露された。
今回の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』でも、『トップガン マーヴェリック』のときと同様に、トム・クルーズは“カンヌ上空を高速通過”するようなプロモーション展開を見せている。
クロワゼットでの短時間の登場に続き、今後はロンドン、韓国、日本でも記者会見などのプロモーションが予定されている。
一部の報道陣からは、「主演俳優への接触機会が限られている」という不満の声も上がっており、月曜日の記者会見ではカンヌ映画祭ディレクターのティエリー・フレモーに対してもその点が指摘された。
それでもトム・クルーズは、カンヌ滞在中にできる限りの“コンテンツ”を生み出そうと努めている。
午後には、監督クリストファー・マッカリーを称えるマスタークラスのイベントにサプライズで登場した。
トム・クルーズは、監督または脚本家としてこれまでに11本の作品を共にしてきたクリストファー・マッカリーについて、「“ミッション”映画のすべての要素を理解している」と称賛し、「これはまるでスイス製の時計のように精密だ」と語った。
一方のクリストファー・マッカリーは、トム・クルーズとの出会いが自身の映画人生を大きく変えたと振り返る。
「トム・クルーズに会ったとき、自分はもう映画業界を辞めようとしていたところだった」と語った。
『ファイナル・レコニング』は、前作『デッド・レコニング』の出来事から数か月後の物語を描く。
主人公イーサン・ハント(トム・クルーズ)とIMFチームは、世界を破滅に導く暴走型人工知能“エンティティ”の支配を狙う冷酷な暗殺者ガブリエル(エサイ・モラレス)を阻止すべく奔走する。
本作には、シリーズおなじみのキャストも多数再登場しており、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、アンジェラ・バセット、ヘイリー・アトウェル、ヘンリー・ツェルニー、ポム・クレメンティエフが名を連ねる。
カンヌでのプレゼンテーションは、5月5日に東京で始まった国際的なプレスツアーの一環として行われた。
直近ではパラマウントが各国でプレス向け試写会を実施しており、鑑賞後にネット上には絶賛コメントが相次いでいる。
以下はその一部である:
「トム・クルーズがまたしてもやってくれた!」
「あらゆるスタント、セット、すべての秒が観る者を圧倒するために設計されている」
「脈打つようなスリル満点のライド。トム・クルーズはやはり“スペクタクルの王”」
「驚異的なアクションと、シリーズ過去作へのオマージュを散りばめた壮大な物語。これまでで最も巨大で、最も狂気じみて、最も重要な“ミッション”だ」
「『ファイナル・レコニング』は、映画史に残るシリーズの中で、最もスリリングで、感情的で、満足度の高い完結編だ」
パラマウントが手がけるスパイ・アクションシリーズの第8作『ファイナル・レコニング』には、非常に大きな期待とプレッシャーがかかっている。
2024年11月、The Hollywood Reporterは本作が完成に至るまでの長い道のりを詳細に報じており、製作費は4億ドル(約600億円)に迫る規模で、ハリウッド史上でも屈指の高額作品となっている。
2023年のハリウッド脚本家・俳優ストライキなどの影響で製作がたびたび遅延し、その結果、スケジュールも予算も膨張した。
『ファイナル・レコニング』は、2025年5月23日より世界各国で劇場公開される予定である。
2025年のカンヌ国際映画祭は、5月24日まで開催される予定であり、トム・クルーズの登場は、すでに華やかさを見せている本年の映画祭にさらなる注目を加える出来事となった。
開幕日の火曜日の夜には、ロバート・デ・ニーロが名誉パルム・ドールを受賞。その授与者として、レオナルド・ディカプリオ、クエンティン・タランティーノ、そして審査員のハル・ベリー、ジェレミー・ストロング、審査委員長のジュリエット・ビノシュらが壇上に登場し、映画祭の幕開けを華々しく飾った。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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