ブラッド・ピット主演『F1/エフワン』映画が210億円で世界初登場1位|『M3GAN 2.0』続編は苦戦

Brad Pitt in the F1 movie and M3GAN from “M3GAN 2.0,” highlighting the box office contrast between a racing blockbuster and a struggling horror sequel in 2025
Brad Pitt in the F1 movie and M3GAN from “M3GAN 2.0,” highlighting the box office contrast between a racing blockbuster and a struggling horror sequel in 2025
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ブラッド・ピットダムソン・イドリスが主演し、Appleが手がける新作映画『F1/エフワン』が晴れやかなスタートを切った。

トップガン マーヴェリック』で知られるジョセフ・コシンスキー監督によるこのF1映画は、6月27日の公開後、米国内のオープニング興行収入5,560万ドル(約80億円)という驚異的な数字を記録した。

『F1/エフワン』映画の興行収入予測とAppleのマーケティング戦略

ワーナー・ブラザースが配給を担当し、Appleと共同でマーケティングを展開するこの大規模作品は、海外でのオープニング興行収入は8,840万ドル(約130億円)に達し、米国内と合わせて全世界での興行収入1億4,400万ドル(約210億円)を突破。

ワールド・ウォー Z』(2013年)の1億1,200万ドル(約160億円)を上回り、ピットの長年のキャリアにおける世界興行収入トップとなった(インフレ調整前)。

この映画は7月11日の『スーパーマン』 公開までIMAXスクリーンを独占し、さらにその期間の一部でドルビーシネマを含む他のプレミアム大型フォーマットスクリーンでも上映されるという大きな優位性を持っている。同作の興行収入の58%はPLFスクリーン上映が占め、IMAXだけで2,770万ドル(約40億円、全世界売上の19.2%)に達した。

ただし重要な注意点として、この映画はマーケティング費用を除いても最低2億ドル(約290億円)という巨額の製作予算を要している。

Brad Pitt and Damson Idris prepare for race day in Apple Original Films’ “F1,” the 2025 blockbuster dominating global box office charts
Brad Pitt and Damson Idris prepare for race day in Apple Original Films’ “F1,” the 2025 blockbuster dominating global box office charts

Appleが劇場映画へ本格参入|『F1』成功が示す転換点

『F1/エフワン』は、Appleにとって大きな転換点となった。同社はマーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』やリドリー・スコット監督の『ナポレオン』の興行収入が伸び悩んだことで、劇場公開映画の製作を躊躇していた。しかし、『F1/エフワン』によって再び映画界に参入したことになる。

本作では、ブラッド・ピットが負傷し引退した伝説的F1ドライバーを演じ、イドリス演じる若手ドライバーを指導してレースに挑む。ハビエル・バルデムがF1チームオーナーを演じ、『トップガン マーヴェリック』の音楽も担当した作曲家のハンス・ジマーが本作も担当している。

F1映画の過去興行収入と『F1/エフワン』との比較

F1はアメリカ国内では諸外国ほど人気がなかったために、F1を扱う映画は興行的に期待を下回るものが多かった。2013年に公開されたロン・ハワード監督のF1映画『ラッシュ/プライドと友情』(クリス・ヘムズワース主演)の興行収入は、米国内で2,690万ドル(約39億円)、全世界で9,700万ドル(約140億円)にとどまった。

一方で、ヨーロッパの有名な“ル・マン耐久レース”をテーマとし、マット・デイモンクリスチャン・ベール主演の『フォードvsフェラーリ』(2019年)は、3,150万ドル(約45億円)という堅実な興行収入を記録した。

『M3GAN 2.0』の最新興行収入と公開初週の反応

『F1/エフワン』は、低予算ホラーで知られるブラムハウスアトミック・モンスター(『死霊館』シリーズ)が手がける人気ホラー続編『M3GAN/ミーガン 2.0』を大きく引き離している。『M3GAN/ミーガン 2.0』は国内での推定オープニング興行収入が1,020万ドル(約15億円)と低迷し、4位に終わった。

配給元のユニバーサルは、2023年公開の第1作より約1,000万ドル(約14億円)少ない2,000万ドル(約29億円)のオープニング興行収入を予測していたが、これをさらに下回る結果となった。本作の世界興行収入も1,720万ドル(約25億円)にとどまっている。

M3GAN returns in “M3GAN 2.0” with an upgraded AI design and neon cyber aesthetic, facing box office challenges in the 2025 horror sequel market
M3GAN returns in “M3GAN 2.0” with an upgraded AI design and neon cyber aesthetic, facing box office challenges in the 2025 horror sequel market

『M3GAN 2.0』のあらすじと制作チーム|AI人形の再起と新キャスト

『M3GAN/ミーガン 2.0』は、少女の親友になるようにプログラムされたAI人形のミーガンが、ヴァイオレット・マッグロウ演じるケイディを守るために殺人を繰り返し、その後封印された2年後を舞台にしている。アリソン・ウィリアムズ演じるミーガンの開発者であるケイディの叔母は、AIに対する政府規制を訴える著名作家となった。しかし、さらに危険なAI人形アメリア(演:イヴァンナ・ザクノ)が現れると、ミーガンが復活し、大混乱が巻き起こる。

監督のジェラルド・ジョンストンは、アケラ・クーパーと共同で脚本も担当。クーパーと製作のジェームズ・ワンが生み出したキャラクターを引き続き登場させた。

俳優のブライアン・ジョーダン・アルバレスとジェン・ヴァン・エップスは、マッグロウとウィリアムズと共に復帰した。また、新キャストとしてアリストートル・アタリ、ティム・シャープ、グラミー賞を受賞しエミー賞に11回ノミネートされたジェマイン・クレメントも出演している。

2025年ハリウッド映画の興行成績と話題作ランキング

他のユニバーサル作品も注目の結果となっている。ドリームワークス・アニメーションが製作したアニメ映画の実写版『ヒックとドラゴン』は、公開3週目を迎え推定1,940万ドル(約28億円)で2位につけた。

ウォルト・ディズニー・ピクチャーズピクサー・アニメーション・スタジオ製作の『星つなぎのエリオ』が米国公開2週目で3位にランクインしたものの、前週の約半分の推定1,070万ドル(約15億円)にとどまった。10日間の興行収入は4,220万ドル(約60億円)で、苦戦を強いられている。一方で、この週の海外興行収入は3,010万ドル(約43億円)にのぼり、海外累計興行収入は7,230万ドル(約100億円)を記録した。

5位にはソニー・ピクチャーズの『28年後…』がつけた。本作も公開2週目にして推定970万ドル(約14億円)と大きく落ち込み、10日間の国内興行収入は5,030万ドル(約72億円)にとどまった。

一方で、ディズニーは実写版『リロ&スティッチ』 が好調だ。この週の米国内興行収入は4億ドル(約570億円)、世界興行収入は9億4,600万ドル(約1,350億円)を突破する快挙を成し遂げた。今年のハリウッド映画としては、『マインクラフト/ザ・ムービー』に次ぐ記録となる。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

※7月1日 更新しました。

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