『ウェンズデー』『ストレンジャー・シングス』『フレンズ』『トワイライト・ゾーン』……今こそ聴きたい!海外ドラマの主題歌・テーマ曲30選【年代順に徹底解説】

ドラマの主題歌やメインテーマはドラマの魅力をさらに高め、時には楽曲自体がストーリーを表すこともある。ここでは最新ドラマから往年の名作まで、海外ドラマのテーマ曲30選を時系列順に紹介する(一部、リアリティ番組やアニメを含む)。以下のテーマ曲とあわせて、ぜひアメリカテレビ史に残るドラマの数々を楽しんでほしい。
『ウェンズデー』—メインテーマ 作曲:ダニー・エルフマン
1960年代のオリジナル・シットコム(シチュエーション・コメディ)『アダムス・ファミリー』のテーマソングはテレビ史に残る楽曲だ。
ティム・バートンが手掛けたドラマシリーズ『ウェンズデー』ではこのテーマソングの代わりに、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『シザーハンズ』、『ビートルジュース』など、長年バートンの作品に携わってきたダニー・エルフマン作曲によるテーマ曲が使用されている。
ただウェンズデー(演:ジェナ・オルテガ)が指を鳴らすシーンなど、名テーマソングへのオマージュを込めながら、作品のゴシックな雰囲気をさらに高めていることがわかる。
『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』—「Aloha!」「Renaissance」「Enlightenment」作曲:クリストバル・タピア・デ・ビール
マイク・ホワイトによるアンソロジーシリーズ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』では、クリストバル・タピア・デ・ビールが手掛けた不穏かつダンサブルなメインテーマが毎回流れる。
ビールは2022年の米『ハリウッド・リポーター』のインタビューで、「『何かが爆発しそうな、あるいは誰かが死にそうな感じの音楽を作ってほしい』とマイクに依頼された。ゆっくりとしたテンポのおかげで、映像の裏で何かが起こっているような、または影絵を見ているような感覚になる」と語った。シーズン3では舞台がタイに移ったことから、オープニングテーマもその地に合った作風となった。
しかし、ホワイトとの意見の相違により、ビールはシーズン4の楽曲担当から外れることになった。
『メディア王〜華麗なる一族~』—「Succession Opening Credits Theme Song」作曲:ニコラス・ブリテル
『メディア王〜華麗なる一族~』はブライアン・コックス、ジェレミー・ストロング、サラ・スヌーク、キーラン・カルキンらが出演するHBOのドラマで、ニコラス・ブリテルが音楽を担当している。同作のメインテーマはベートーヴェンとシューベルトにインスパイアされ、ヒップホップ的なビートも取り入れている。
2018年のシリーズ開始以来、この楽曲はネットミームとして流行した。2019年の米『ハリウッド・リポーター』のインタビューで、ブリテルは「楽曲がミームとして独自の命を吹き込まれたことは、信じられないくらいすばらしいことだ」と語った。
『ビッグ・リトル・ライズ』—「Cold Little Heart」歌:マイケル・キワヌカ
ニコール・キッドマン、リース・ウィザースプーン、シャイリーン・ウッドリー、ローラ・ダーン、ゾーイ・クラヴィッツなど豪華キャストが出演したHBOのドラマシリーズ『ビッグ・リトル・ライズ』は、イギリスのシンガーソングライター、マイケル・キワヌカの楽曲「Cold Little Heart」をテーマソングに起用した。
主人公たちがカリフォルニア州モントレーをドライブするシーンで、ビーチや子供たちの映像と共にこの曲が流れる。ブルージーな雰囲気と歌詞がドラマとマッチしており、見逃せないオープニングとなっている。この楽曲はキワヌカのアルバム『Love & Hate』(2016年)の1曲目を飾った。
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』—メインテーマ 作曲:カイル・ディクソン、マイケル・ステイン
Netflixで絶大な人気を誇るホラー&SFシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。同作の音楽は、バンドSurviveのカイル・ディクソンとマイケル・ステインが担当した。このメインテーマはドラマのエンドクレジットなどで流れる。
この楽曲は1980年代を舞台とする同作の雰囲気を醸し出すだけでなく、ホラー界の巨匠ジョン・カーペンターの作品群を彷彿とさせる、シンセサイザーを多用したミステリアスなメロディーが特徴。2017年、同作はオリジナル・メインタイトル・テーマ音楽部門でエミー賞を受賞した。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』—メインテーマ 作曲:セサル・ダビラ=イリザリー、チャーリー・クロウザー
『アメリカン・ホラー・ストーリー』は毎シーズン異なる恐怖を探求し、視覚的な恐ろしさでも知られるドラマシリーズ。身の毛もよだつようなメインテーマも記憶に残る。このメインテーマは、セサル・ダビラ=イリザリーと映画『ソウ』シリーズなどで知られるチャーリー・クロウザーが作曲した。
この楽曲は、デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』(1995年)のオープニングクレジットからインスパイアされたという。このメインテーマは、各シーズンの雰囲気に合うようリミックスされている。
『ウォーキング・デッド』—メインテーマ 作曲:ベアー・マクレアリー
ゾンビが蔓延する世界を舞台とする大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』は、不穏なメインテーマも印象的だ。同作の音楽を担当したベアー・マクレアリーは、『アウトランダー』や『ダ・ヴィンチと禁断の謎』なども手掛けている。このメインテーマは、マクレアリーとスティーヴン・カプラン、バルティック・ハウス・オーケストラが共同で作曲した。
マクレアリーによると、同シリーズの音楽制作は、企画・製作総指揮のフランク・ダラボンがどんなストーリーを伝えたいか、音楽がそのストーリーをどのように補完するかをブレインストーミングするところから始まるという。
『プリティ・リトル・ライアーズ』—「Secret」歌:ザ・ピアーシズ
「秘密があるの。守れる?」という歌詞が印象的な楽曲「Secret」。ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』では、4人の少女(演:ルーシー・ヘイル、アシュレイ・ベンソン、トローヤン・ベリサリオ、シェイ・ミッチェル)が棺桶を囲み、指を口に当てて「しーっ」というポーズを取るシーンでこの楽曲が流れる。
テーマソングに起用されたきっかけは、ベンソンがたまたまこの楽曲を見つけたことだという。「Spotifyでプレイリストを聴いていたら、なぜかこの曲がシャッフル再生されたの。「1度目は『なんて変な曲なんだ』と思ってスルーしちゃったけど、次に歌詞をちゃんと聴いたら、『まさにこのドラマのテーマそのものだ!』と思ったの」
その後、ベンソンがドラマの制作者マーレーン・キングに提案し、この曲がテーマソングに決定した。
『The Hills』—「Unwritten」歌:ナターシャ・ベディングフィールド
『The Hills』は、MTVによる『ラグナ・ビーチ』(後述)のスピンオフ作品。第1話を除き、シーズン6までの全話でナターシャ・ベディングフィールドの「Unwritten」が流れた。ローレン・コンラッドと友人たちのロサンゼルスでの生活を中心に描いたこの作品に、ヒット・ポップ・ソングがぴたりとはまっている。
この楽曲は、グレン・パウエルとシドニー・スウィーニー主演のロマンティック・コメディ映画『恋するプリテンダー』(2023年)の重要なシーンで使用され、再び人気を博した。
『ジ・オフィス』(アメリカ版)—メインテーマ 作曲:ジェイ・ファーガソン
イギリスのテレビドラマをリメイクしたアメリカ版『ジ・オフィス』は、アップテンポなインストゥルメンタルのメインテーマが特徴だ。ピアノを基調としたメロディーに、ファンならすぐに反応してしまうだろう。
実は、当初はエレクトリック・ライト・オーケストラの「ミスター・ブルー・スカイ」が起用される予定だったが、別番組で使用されることになり、急遽このメインテーマが作られた。同作に出演したジェナ・フィッシャーによると、このメインテーマはパイロット版放送の1週間前に録音されたという。
『ラグナ・ビーチ』—「Come Clean」歌:ヒラリー・ダフ
『ラグナ・ビーチ』は、2000年代半ばに放送されたドラマ『The O.C.』(後述)からインスパイアされたMTVのリアリティ番組。ラグナ・ビーチに住むローレン・コンラッド、クリスティン・カヴァラーリ、スティーブン・コレッティら高校生たちの生活を追い、大ヒットした。後に続編のリアリティ番組『The Hills』も制作された。
テーマソングにはヒラリー・ダフのヒット曲「Come Clean」が起用された。ところが、ダフは当時ツアー中でまだテレビ番組を録画できない時代だったため、同番組を観ていなかったことを明かしている。しかし、テーマソングに起用されたことは「とても嬉しかった」と語った。
『ヴェロニカ・マーズ』—「We Used to Be Friends」歌:ザ・ダンディー・ウォーホルズ
『ヴェロニカ・マーズ』はクリステン・ベル主演のミステリーシリーズで、各話はザ・ダンディー・ウォーホルズの楽曲「We Used to Be Friends」と共に幕を開ける。この楽曲は同バンドのアルバム『モンキー・ハウスへようこそ -Welcome to the Monkey House-』(2003年)のリードシングル。
シーズン1と2ではオリジナルバージョンが使用されたが、シーズン3ではリミックスバージョンが使用された。シーズン4ではクリッシー・ハインドによるカバーバージョンが使われている。また、この楽曲は『The O.C.』や『Wonderfalls』といった複数のティーン向けドラマでも使用されている。
『ドレイク&ジョシュ』—「I Found a Way」歌:ドレイク・ベル
『ドレイク&ジョシュ』は、ドレイク・ベルとジョシュ・ペックが主演を務めた人気コメディドラマシリーズ。
当初、プロデューサーのダン・シュナイダーはレニー・クラヴィッツの楽曲を使用したいと考えていたが、ロックスター志望のベルが自身の楽曲を売り込み、「I Found a Way」がオープニングテーマに採用された。この楽曲はベルのコンサートの終盤によく披露され、ファンがコーラス部分を一緒に歌うことが定番となっている。
『ワン・トゥリー・ヒル』—「I Don’t Want to Be」歌:ギャヴィン・デグロウ
『ワン・トゥリー・ヒル』は、WB(シーズン3まで)、CW(シーズン4以降)で放送されたティーン向けドラマシリーズ。ギャヴィン・デグロウのヒット曲「I Don’t Want to Be」は、シーズン4までオープニングクレジットで使用された。
シーズン8では、毎週異なるアーティストがカバー歌唱する形で復活した。シリーズ最終回にはデグロウが登場し、この曲を歌唱している。
『The O.C.』—「California」歌:ファントム・プラネット
フォックス放送のドラマシリーズ『The O.C.』は音楽性が強いことでも知られ、デス・キャブ・フォー・キューティー、ザ・キラーズ、モデスト・マウス、ルーニーといったバンドが広まるきっかけとなった。その中でも最も認知度が高いのがファントム・プラネットのテーマソング「California」だ。
この楽曲は、元バンドメンバーで俳優のジェイソン・シュワルツマンと、リードボーカルを務めるアレックス・グリーンワルドの共作である。シュワルツマンによると、この楽曲は当時の地元ラジオ局で人気を博しており、ドラマ制作スタジオの幹部たちに聴かせたところ絶賛されたという。
『ヤング・スーパーマン』—「Save Me」歌:レミー・ゼロ
トム・ウェリングがクラーク・ケントを演じた『ヤング・スーパーマン』は、スーパーマンになる前の10代のケントを描いている。ロックバンド、レミー・ゼロの「Save Me」は、パイロット版では使用されなかったものの、シリーズ全体のオープニングクレジットに使用された。
「誰か私を救って」というキャッチーな歌詞が特徴的だ。レミー・ゼロはシーズン1の最終話でこの楽曲を演奏している。
『ギルモア・ガールズ』—「地の果てまでも(原題:Where You Lead)」歌:キャロル・キング、ルイーズ・ゴフィン
『ギルモア・ガールズ』は、16歳で娘を出産した母親とその娘、祖母らギルモア一家を描いたハートフルなファミリードラマシリーズ。オープニングクレジットで流れる「地の果てまでも」はキャロル・キングが作曲し、オリジナル版はキングのアルバム『つづれおり』(1971年)に収録された。ドラマでは娘のルイーズ・ゴフィンと共に歌唱した再録バージョンが起用され、「母娘」のテーマが強調されている。
この楽曲は、4話構成の復活版『ギルモア・ガールズ:イヤー・イン・ライフ』(2016年)のオープニングでは流れなかったものの、同作の第4話「秋」のエンドクレジットで使用された。監督のエイミー・シャーマン=パラディーノによると、これは「メインタイトルの入れ方を以前のシリーズと意図的に変えるため」だったという。
『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』—「Woke Up This Morning」歌:Alabama 3
イタリア系マフィア、アンソニー・ソプラノ(通称トニー)の生活を過激かつユーモラスに描いた『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』は、エミー賞を通算21回受賞した名作として知られる。
原案・製作総指揮のデヴィッド・チェイスはラジオで偶然「Woke Up This Morning」を聴き、歌詞がドラマの内容にぴったりだったことからテーマソングに起用した。ドラマではAlabama 3によるリミックス版が使用された。
『ザット’70sショー』—「In the Street」歌:トッド・グリフィン/チープ・トリック
フォックス放送の『ザット’70sショー』は、1970年代のウィスコンシン州ポイント・プレイスを舞台に繰り広げられるコメディドラマ。オープニングクレジットではロックバンド、ビッグ・スターの「In the Street」が流れる。
このドラマでは、トッド・グリフィン(シーズン1)、チープ・トリック(シーズン2以降)によるカバーバージョンが使用された。トッド・グリフィンバージョンではキャストも歌唱に参加している。
『フレンズ』—「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」歌:ザ・レンブランツ
『フレンズ』はNBCで1994年から2004年にかけて放送されたシットコムシリーズ。このドラマを観るとき、アップテンポなテーマソング「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」を口ずさんでしまう人も多い。2022年時点で、ザ・レンブランツはこの楽曲で500万ドルの印税を受け取ったと報じられている。
しかし意外にも、ドラマのキャストはこの楽曲に好意的ではなかったというエピソードもある。デヴィッド・シュワイマーは「さまざまなトークショーに出演するとき、自分と関連が強いこの曲を必ず流されたので、一時期はあまり好きではなかった」とポッドキャストで語った。しかし、自身の9歳の子どもが『フレンズ』を楽しんでいる様子を見て、考えが変わったという。
『X-ファイル』—「Materia Primoris: The X-Files Theme (Main Title)」作曲:マーク・スノウ
SFドラマシリーズ『X-ファイル』の不気味なメインテーマはマーク・スノウが手掛けたもの。全編インストゥルメンタルで、口笛のような神秘的な音がドラマのメッセージとマッチしている。スノウの妻であるグリンも、この口笛のようなエフェクトに貢献した。
『ベルエアのフレッシュ・プリンス』—「Yo Home to Bel-Air」歌:ウィル・スミス
ウィル・スミス主演のシットコム『ベルエアのフレッシュ・プリンス』では、スミスが「フレッシュ・プリンス」名義でオープニングに流れるテーマソングを歌唱している。スミス自身が作詞し、DJジャジー・ジェフがプロデュースを手掛けた。
「これは僕の人生がひっくり返された物語」という歌詞のラップが印象的だ。この楽曲では、プリンスがトラブルに巻き込まれ、生まれ育ったフィラデルフィアを離れてロサンゼルスの高級住宅街ベルエアに住む叔父夫婦のもとへ引っ越す経緯が語られる。
『フルハウス』—「Everywhere You Look」歌:ジェシー・フレデリック
『フルハウス』は、サンフランシスコに住む型破りな家族を描いた大人気のシットコムシリーズ。オープニングに流れる「Everywhere You Look」は、楽観的な雰囲気のメロディーが印象的。この楽曲はジェシー・フレデリックとベネット・サルベイによる書き下ろしだ。家族をテーマに据えた歌詞は、「どんなに困難な時でも、家族が支え愛してくれる」というドラマのメッセージを強調している。
2015年には、ボブ・サゲット、ジョン・ステイモス、ロリ・ロックリン、キャンディス・キャメロン・ブレ、ジョディ・スウィーティン、アンドリア・バーバーら同作の出演者が、製作総指揮のジェフ・フランクリンの誕生日にこの楽曲を歌った。
2016年に配信されシーズン5まで続いたリブート版『フラーハウス』では、カーリー・レイ・ジェプセンによるカバーバージョンが使用されている。
『The Golden Girls(原題)』—「Thank You for Being a Friend」歌:シンシア・フィー
『The Golden Girls(原題)』は、1985年から1992年にかけて放送されたNBCのシットコム。親友である4人の独身女性(演:ベティ・ホワイト、ビー・アーサー、エステル・ゲッティ、ルー・マクラナハン)が、マイアミの一軒家で暮らす様子をユーモラスに描く。
テーマソングの「Thank You for Being a Friend」は、アンドリュー・ゴールドが作詞・作曲を手掛け1978年にシングルとしてリリースされた楽曲。このドラマではシンシア・フィーによるカバーバージョンが使用された。製作サイドは当初、ベット・ミドラーの「Friends」(1973年)の使用を希望していたが、権利料が高すぎたため断念したという。
『特捜刑事マイアミ・バイス』—「Miami Vice Theme」作曲:ヤン・ハマー
1980年代にアメリカで放送され大ヒットした『特捜刑事マイアミ・バイス』は、マイアミを舞台に犯罪と戦う刑事たちの姿を描いている。ヤン・ハマーによるこのメインテーマは、シンセサイザーを多用したサウンドとアップテンポなリズムがスリルを演出している。
ハマーはこの楽曲で、第28回グラミー賞(1986年)にて最優秀インストゥルメンタル作曲賞、最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞の2冠に輝いた。また、この楽曲はビルボードのホット100チャートでも1位を獲得した。
『チアーズ』—「Where Everybody Knows Your Name」歌:ゲイリー・ポートノイ
『チアーズ』は1982年に放送が開始されたNBCのシットコム。テーマソングの「Where Everybody Knows Your Name」はゲイリー・ポートノイとジュディ・ハート・アンジェロが制作し、ポートノイが歌唱した。
この楽曲はもともとミュージカル『Preppies(原題)』のために制作されたが、『チアーズ』のプロデューサーがこの楽曲を発見し、テーマソングに起用された。キャッチーなだけでなく、平和的で仲間意識の強い内容がドラマのストーリーとマッチしている。
『ザ・ジェファーソンズ』—「Movin’ on Up」歌:ジャネット・デュボワ
1975年から1985年まで放送されたCBSのシットコム『ザ・ジェファーソンズ』は、クイーンズからマンハッタンの豪華なアパートに引っ越したジェファーソン夫婦を描いている。
オープニングクレジットには、女優・歌手であるジャネット・デュボワの「Movin’ on Up」が起用された。この楽曲は、デュボワが「成功する」という母親との約束からインスパイアされている。この曲の歌詞によって、ジェファーソン夫婦の旅路がよりドラマティックに強調されている。
『ゆかいなブレディー家(原題:The Brady Bunch)』—「The Brady Bunch」歌:ペパーミント・トロリー・カンパニー他
ABCの人気シリーズ『ゆかいなブレディー家』は、子持ち同士で再婚した家族を描くシットコム。ドラマと同名のテーマソング「The Brady Bunch」は、一家がこの形になった経緯を説明している。
ドラマ制作者のシャーウッド・シュワルツが作詞、フランク・デ・ヴォルが作曲を手掛け、パイロット版ではペパーミント・トロリー・カンパニーが歌唱を担当した。その後、シーズン1ではポール・パリッシュ、ジョン・ビーランド、ロイス・フレッチャーが歌唱し、シーズン2以降ではブレディー家のキャストが歌唱している。
『弱虫クルッパー(原題:Scooby-Doo)』—「Scooby-Doo, Where Are You!」歌:ラリー・マークス/ジョージ・A・ロバートソン・Jr
『弱虫クルッパー』は1969年に始まったアニメシリーズ。大型犬のスクービー・ドゥーと飼い主のシャギー、さらにフレッド、ヴェルマ、ダフネの4人で結成された「ミステリー社」が、さまざまな怪奇事件を解決していく様子を描く。
同作のテーマソングは、「スクービー・ドゥービー・ドゥー、どこにいるの? これから仕事があるの」という冒頭の歌詞が耳に残る。この楽曲はデビッド・ムックとベンとベン・ローリーが制作した。シーズン1ではラリー・マークス、シーズン2ではジョージ・A・ロバートソン・Jrが歌唱を担当した。それ以降、スピンオフやリメイク版ではカバーバージョンやアレンジバージョンが使用されている。
『トワイライト・ゾーン』—メインテーマ 作曲:バーナード・ハーマン、マリウス・コンスタン
『トワイライト・ゾーン』は、1959年から1964年まで5シーズン続いたCBSのSFドラマシリーズ。意外性のある展開と、脚本家であり案内役のロッド・サーリングによるナレーションで知られている。
同作を語るとき、有名なメインテーマも欠かせない。シーズン1のメインテーマはバーナード・ハーマンが作曲し、シーズン2~5はマリウス・コンスタンが作曲を手掛けた。コンスタンのメインテーマはハワード・ロバーツが演奏する特徴的なエレキギターのフレーズがおなじみで、不気味な気分を掻き立てられる。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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