シルヴェスター・スタローン、『ロッキー』撮影中の過食嘔吐を告白――過酷な肉体改造の代償とは
俳優のシルヴェスター・スタローンが、『ロッキー』シリーズ(1976~2006年)や『ランボー』シリーズ(1982~2019年)での過酷な肉体改造について明かした。
現在80歳のスタローンは、9月29日に発売される自伝本『The Steps』のプロモーションで米『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューに登場。「肉体美」の裏に隠された役作りの経験を語った。
スタローンは代表作『ロッキー』シリーズや『ランボー』シリーズで、筋肉質の“完璧な肉体”を披露してきた。スタローンは、自身の体を「私にとって鎧だった」と振り返っている。

「ロッキーの主人公は、平坦なごく普通の男に見えた。そこで私は、『このキャラクターは、もう少し虚栄心が強くなっていくはずだ』と思った。また、『ランボー』では戦士を演じるわけだから、もう少し野性的な要素が必要だった」
そこでスタローンは、「ジャガーや猫のような体型になりたい」と考えたという。
「アーノルド・シュワルツェネッガーのように体を大きくするのではなく、もっと野性的で攻撃的でありながら、しなやかで、アスリートらしい体を目指した」
しかし、この目標はやがてスタローンにとって「強迫観念」となり、自身を追い詰めていったという。そしてスタローンは、『ロッキー3』(1982年)の撮影中に過食嘔吐を発症したことを明かした。
「過食嘔吐をしてしまうほど、本当にひどい状態だった。これは初めて話すことだが、『ロッキー3』の撮影中は体脂肪率が2.6%まで落ちて、何も食べられなくなってしまった。あの体型を維持することに執着しすぎて、文字通り『体を崇拝する』ような状態になっていた。だが、添加物や薬なしでそんな体型になることはできない」
その時期にステロイドを使用していたのかと尋ねられたスタローンは、使用していたことを認めた。
「使わざるを得なかったんだ。でも、6週間使用して、6週間休むという風に、慎重に使わなければならなかった。それでも、体には相当な負担がかかった」
そんなスタローンの肉体改造に対する考え方が変わったきっかけは、1997年の映画『コップランド』だったという。「周囲で最も弱々しい、耳が聞こえにくく、小太りの男を演じた。あの時、初めてある種の解放感を覚えたんだ」とスタローンは語った。
しかしその後数年間、スタローンがハリウッド映画でメインキャラクターを演じることはなかった。
「その後、事態は思わぬ方向に進み、ハリウッドで地位を失ってしまった。確かに、私は自分の体を酷使してきた。背中を9回、肩を2回手術し、首の固定手術も3回受けた。体は針金でかろうじてつなぎ止められているような状態だが、それでもまだ良い体型を維持したい」
こうした経験から、スタローンは自分の肉体を「鎧」と考えることをやめたという。「自分の体を、もっと違う形で扱えばよかった」とスタローンは振り返っている。
「もしやり直せるなら、『誰かに旗を任せて、スタントは自分でやらないように』と言うだろう。なぜいつも自分自身を傷つけていたのか、自分でも分からない」
2026年は、『ロッキー』第1作の公開から50周年のメモリアルイヤーだ。これに合わせ、スタローンが『ロッキー』の脚本を自ら書き上げ、主演の座を勝ち取るまでを描いた伝記映画『I Play Rocky(原題)』が制作された。
本作ではスタローン役をアンソニー・イッポリトが演じ、スタローンが行ったトレーニングの様子も再現されている。アメリカ国内で11月13日(金)より限定公開され、11月20日(金)より全米で公開される。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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