トム・クルーズ、『DIGGER/ディガー』でMAPPA訪問!『チェンソーマン』に大興奮
トム・クルーズ主演、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督による映画『DIGGER/ディガー』(原題:DIGGER)の公開を記念し、トム・クルーズとイニャリトゥ監督が、アニメーションスタジオMAPPAの設立15周年を記念した展覧会「MAPPA EXPO 15th Anniversary」を訪問した。会場では『呪術廻戦』『チェンソーマン』『進撃の巨人 The Final Season』などの展示を鑑賞したほか、アニメーターの平松禎史とクリエイター対談を行った。
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)と『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)で、アカデミー賞監督賞を2年連続で受賞したイニャリトゥ監督と、数々の大作映画で世界的スターとして活躍してきたトム・クルーズ。2人がタッグを組む『DIGGER/ディガー』は、クルーズにとって新たな挑戦となる作品だ。

クルーズは昨年、映画界への長年の功績をたたえられ、アカデミー名誉賞を受賞。授賞式ではイニャリトゥ監督がプレゼンターを務めたことも話題となった。さらに、『トップガン』シリーズ第3作の制作も進行しており、キャリア45年を迎えたトム・クルーズの新たな一作として『DIGGER/ディガー』に注目が集まっている。
トム・クルーズ&イニャリトゥ監督、『DIGGER/ディガー』でMAPPAを訪問
今回、MAPPA EXPOを訪れた2人は、まず『呪術廻戦』の展示エリアへ。原画を目にしたクルーズは「本当に素晴らしいです。楽しみにしていました」とコメント。イニャリトゥ監督も「息子がMAPPAの作品の大ファンなんです」と明かした。

原画を前に、クルーズは「このスタイルに、この髪……そしてフレーミング……」と細部を観察。イニャリトゥ監督も「それにこのアングル」と続けるなど、映画監督と俳優という立場を離れ、クリエイターとしてアニメーション表現を興味深く見つめた。
平松にはクルーズから「手作業はどれくらいですか?」との質問も。紙と鉛筆を使ったアニメーション制作について説明を受けると、イニャリトゥ監督は「1話を作るのに関わるスタッフの人数は?」と質問。さらにクルーズは、若いアニメーターの制作環境について「若いアニメーターは今も手書きなんでしょうか? それともデジタルが多いのでしょうか」と尋ねた。
平松が、若い世代ではデジタルが多い一方、紙から始めることも重要だと説明すると、クルーズは「同感です。よりアーティスト性を感じますね」と応じた。さらに「それは録音も同じで、アーティストの声が残りますよね」と、表現者としての共通点を指摘した。
トム・クルーズ、『DIGGER/ディガー』の制作秘話を平松禎史と語る
続いて3人が向かったのは、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の展示エリア。世界的な人気を誇る同作の象徴的なキャラクター、チェンソーマンのオブジェを背に、平松とのクリエイター対談が行われた。

平松は『DIGGER/ディガー』を鑑賞した感想として、「実は1度観させていただいて、面白いだけじゃなくて、ディテールがとても深いと感じ、もう一度観させてくださいとお願いして、2度観ました」と明かした。
さらに「カメラ、色彩、音楽と効果音。それからトムさんの演技も素晴らしくて、映画じゃないと観られないという気持ちになりました」と作品を絶賛。
これに対しクルーズは、本作の映像について「現場のセットで細部までこだわり抜いて撮影した映像を大スクリーンで観ると、その“フレームの奥行き”によって、まるで3D映像かと思うほどの凄まじい立体感が生まれる」と説明。
さらに、イニャリトゥ監督が音楽と効果音の制作に1年を費やしたことを明かし、「驚くことに効果音は、実際に動物の鳴き声を使った」と語った。
イニャリトゥ監督は平松の感想について「平松さんの感受性があるから私たちが何を描きたいのか理解してくださって、報われました」とコメント。本作の撮影についても、「撮影前に全てコンセプトを固めました」と明かした。
本作ではスタジオに3つの壁を設置し、本編で使用するカメラとレンズを持ち込んで撮影。それを絵コンテのように使用し、そこから照明を作り上げていったという。

イニャリトゥ監督、『DIGGER/ディガー』は「アニメーションと似ている」
イニャリトゥ監督は、本作の制作方法について「アニメーションと似ていると思います」と語った。
「アニメーションは、キャラクターデザインだけじゃなく、道や家など、その背後にある世界観を作り上げる必要がありますよね。本作は、屋外では一切撮影を行っていません。この映画の世界に出てくる全ては、キャラクターたちの文脈を表現するものでなければいけない、そうやって作り上げました」
「全てのシーン、全てのコマを、アニメーションと同じように作り上げていきました」
平松から、これまでのトム・クルーズのイメージとは異なる主人公ディガー・ロックウェルを演じたことについて聞かれると、クルーズは「本作は最も独創的な映画だと思います。このようなキャラクターは映画史上、見たことがありません」と回答。
「だからイニャリトゥ監督と一緒に作ることができて、このキャラクターを演じることができて光栄でした」と語った。

トム・クルーズ、『DIGGER/ディガー』の描き下ろしイラストに感激
対談の最後には、平松が『DIGGER/ディガー』から受けた刺激をもとに手作業で描き下ろした、ディガー・ロックウェルのイラストを2人にサプライズで贈呈。
クルーズは「平松さんが描かれたんですか?」と驚きながらイラストを受け取り、平松と固い握手を交わした。イニャリトゥ監督も「ありがとう」と日本語で感謝を伝えた。
イラストに添えられた「There is TRUTH within a LIE(ウソの中にホンモノがある)」というメッセージを目にすると、2人は「これこそが、この映画のテーマなんです」と顔を見合わせた。

イニャリトゥ監督は本作について「若い世代にこそ、特に観て欲しいです。リアリティの見方を、ミスリードされないように、分かって欲しいんです」と語った。
対談後も2人は会場内を巡り、『進撃の巨人 The Final Season』の世界を映像と立体美術で表現した「地鳴らし」の展示などを鑑賞。作品ごとに異なる表現や、アニメーションの世界を現実空間に立ち上げた展示を細部まで熱心に見て回った。

日本のアニメーションが持つ独自の表現と、MAPPAのものづくりに触れたクルーズは、最後に展示の感想を聞かれると「I love it!」と笑顔で会場を後にした。
『ミッション:インポッシブル』シリーズをはじめ、長年にわたり世界中の観客を魅了してきたトム・クルーズが、イニャリトゥ監督との初タッグとなる『DIGGER/ディガー』で、これまでとは異なる主人公ディガー・ロックウェルを演じている。
映画とアニメーション、それぞれの第一線で作品を生み出してきたクリエイターたちが交流した今回のMAPPA EXPO訪問は、トム・クルーズとイニャリトゥ監督が挑む『DIGGER/ディガー』の独創性と、ジャンルを越えたものづくりの可能性を感じさせる機会となった。
『DIGGER/ディガー』作品情報
原題: DIGGER
監督: アレハンドロ・G・イニャリトゥ
出演: トム・クルーズ
公開: 2026年10月9日(金)
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