SSFF&ASIA2023、ジョージ・ルーカス アワードはアニメーション「希望のかけ橋」

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国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)2023」のアワードセレモニーが26日、東京・渋谷区の明治神宮会館で行われ、グランプリに当たるジョージ・ルーカス アワードは、吉田和泉監督のアニメーション「希望のかけ橋」が受賞した。

ライブアクションインターナショナル、同アジア・インターナショナル、同ジャパン、ノンフィクション、アニメーションの5部門で優秀賞を獲得した作品の中から選出。吉田監督は、スクリーンに自作のタイトルが現れた瞬間、口元を手で押さえ「何が起こっているのかさっぱり…。とってもビックリしているし、感動しています」と喜びを爆発させた。

「希望のかけ橋」は、家族を失い自立を迫られる孤児の歴史を、史実に基づき10歳の少年の視点から描くストップモーションアニメ。審査員を務めた俳優の稲葉友は、「圧倒的なクオリティで、一人の観客として楽しんだほど心を奪われた。今の時代だからこそ、より広がってほしい」と絶賛した。

ほかに、EXILE HIRO率いるLDHと映画祭が共同で2017年から進めている「シネマファイターズ」の新プロジェクトも発表。作詞家の小竹正人氏の歌詞を基にした短編を3本製作し、さらにそれをつなげて1本の長編にする企画で、中川龍太郎監督がメガホンをとる。HIROは「うちのアーティストと監督の世界観、小竹さんの詞が融合した最高の作品になると思うので、期待してください」と自信のほどをうかがわせた。

映画祭は今年で25周年、アジア部門が創設されてから20周年の節目に当たり、代表の別所哲也は「映画は人間の暗部や陰の部分も映すが、忘れてはいけない大事なものも映し出してくれる。25年の時を通じて、僕も25歳に戻った気がします。これからも積み重ねていきたい」とさらなる意欲。小池百合子東京都知事も駆けつけ「もう、ロングロングフェスティバルです。映像という文化を世界に発信していくことはとても重要。これからも文化の発信地となってください」とエールを送った。

 なお、各部門の優秀賞は以下の通り。この5作品は来年のアカデミー賞短編部門のノミネート候補となる。

・ライブアクション部門インターナショナル:「テルエルの彼方へ」(マニュエル・オモンテ)

・ライブアクション部門アジア・インターナショナル:「スカベンジャー」(マニッシュ・サイニ)

・ライブアクション部門ジャパン:「半透明なふたり」(浜崎慎治)

・ノンフィクション部門:「宇宙飛行士の心」(ジェニファー・レインズフォード)

・アニメーション部門:「希望のかけ橋」(吉田和泉)

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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