『フレンズ』出演俳優が撮影中に直面した人種差別

(L-R) Matt LeBlanc, Lisa Kudrow, Jennifer Aniston, David Schwimmer, Matthew Perry, Courteney Cox in 'Friends.'
『フレンズ』の主要キャスト陣、(左から)M・ルブランク、L・クドロー、J・アニストン、D・シュワイマー、M・ペリー、C・コックス 写真:Warner Bros./Courtesy of Everett Collection
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『フレンズ』(1994-2004)に出演したスティーブン・パークは、撮影中に自身が直面した人種差別について振り返った。

パークは同シリーズに2回(S2の『水ぼうそうでおジャン?』およびS3の『格闘技は男の美学!?』)に出演したことがある。そんな彼は最近『ポッド・ミーツ・ワールド』(ポッドキャスト)に出演し、『フレンズ』撮影中に経験したショッキングな出来事を明かした。

「あの時は、何ていうかちょっと居心地の悪い環境だと感じましたね。その時は(同じくアジア系の)ジェームズ・ホン(『カンフー・パンダ』などに出演)も一緒だったんですが、(番組ADが)彼を『あのアジア人どこ行った?アジア人連れて来い』っていう感じで呼んでたんですよ」

また、パークは「何もあの番組だけのことじゃなかったです。別にそれが初めての(差別を受けた)経験というわけではありませんでしたし、1997年当時のハリウッドではそんなことが日常茶飯事でしたからね。誰も気に留めませんでしたし、注意すべきこととも思っていませんでした。それが普通のことだったんですから」と、当時のハリウッドにおける空気感を振り返った。

しかしパークはその時、強い憤りを感じたそうだ。「その時私が全米映画俳優組合(SAG)の担当者に相談したら、彼はその経験をLAタイムズの記事にするといいと勧めてくれたんです。すぐに私はミッション・ステートメントを書いてLAタイムズに送りました。そしたら向こうも記者をよこしてインタビューをしてくれたんですが、記事は公開されなかったですね」

それでもパークはめげずに自分で公開声明(今でもオンライン上に存在)を発表したそう。さらに彼は「ミッション・ステートメントをメールアドレスを持っていた人たちに片っ端から」送ったのだという。そのおかげで「それが今でいうところの『バズる』っていう感じ」となったそうで、彼の経験を業界全体に知らしめるきっかけになったのだとか。

パークは当時の想いを振り返って語る。「私は本当に人種を意識するようになりましたし、怒りを感じていたので全てを人種という眼鏡を通して見つめるようになっていました。私は自分が自由だという気がしなかったんです。これからどうするかというプランはありませんでしたが、とにかくリタイアすることにしたんです。周囲のみんなに『もう役者はやめる』と言っていましたね」

しかし、彼は1年の休養期間の後にオーディション参加を勧められたのがきっかけで「徐々に業界に復帰」することになったのだとか。それからパークは『ロー&オーダー』(1990-2010, 2022-)や『アステロイド・シティ』(2023)、『ゴーステッド』(2023)など数々の話題作に出演する活躍を見せている。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル版(英語)はこちら

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